Apresentando/Rosinha de Valença(Elenco ME-16)
先日、ブログ仲間のkuirenさんがWANDA DE SAHがヴォーカルを聴かせるセルメンのブラジル '65のアルバムをアップしておられましたが、その最後に共演のバド・シャンクトともにいいギターと少し触れられていたように思います。ブラジルではギターの弾き語りで歌うシンガーは珍しくありません。ナラ・レオンもそうですし、日本人では小野リサさんが大人気ですよね。ところがこのロジーニャ、もちろんボッサ独特のボーカルもいいのですが、このバーデン・パウエルばりのギターにその魅力があります。硬質な高音でのシングルトーンやコードワーク、抜群のビート感を生み出す彼女のバチーダには女性バーデン・パウエルの異名にふさわしいプレイです。本日アップのアルバムは彼女の初リーダー盤でおなじみのエレンコ盤です。例によって、モノクロの粋なジャケットにはいつも感心してしまいますね。そして下に掲げたバックカバーがコレまた気が利いていてエレンコらしくって大好きです。
演奏は彼女の卓越したヴィオランのテクニックを十分に楽しむことができます。初リーダー盤でこの出来は本当にすばらしいとしか言いようがないですね。こんな歯切れのいいガットギターの音色はそんなにあるものじゃないですよねえ。A-5の"Com Que Roupa"と"Minha Saudade"ではキュートなボーカルも聴かせてくれます。B-2"Are London"でのピアニストのオスカル・カストロ・ネヴィスとのスキャットもいいですね。サイドメンのフルートとボントロも好演です。
所有盤は65年録音(64年のデータもあり不明です。)のエレンコのオリジナルモノラル盤です。彼女のギターが素晴らしくメリハリのあるサウンドで録音されています。彼女の日本語表記ではロジーニャとホジーニャという表記もありますので要注意ですね。