67camper's Blog

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チャーリー・パーカー・レコードを代表する女性ボーカルアルバム

2008-01-18 00:01:16 | jazz & vocal
First Time Out/Ann Williams
(Charlie Parker Record PLP-807)


 チャーリー・パーカー・レコードというのは皆様ご存知のように、パーカーの未亡人、ドリス・パーカーが1961年NYCに設立したレーベルで、元々はチャーリー・パーカーの未発表音源を発表することを初期の目的とした会社でした。もちろん新録音の音源もあり、最も好調なセールスを記録したのは、おそらくはDuke Jordanの「危険な関係」であろうと思います。でもボーカルファンなら、このレーベルではアン・ウィリアムスの"First Time Out"を忘れる訳には行かないでしょう!クリーブランドのジャズ関係者がそのレコーディングを喜んだと言われるこの5フィートに満たない小柄な女性シンガー、深いハスキーボイスと3オクターブを超える音域とパーフェクトなディクションで知られています。

 JImmy Jonesのアレンジ、指揮のオケが奏でるサウンドが見事にマッチしており、メンバーもまた渋いところが集められています。Frank Williamsのようなクリーブランドのローカルピアニストも起用されていますが、ビッグネームのClark Terry(tp), Seldon Powell(fl), Barry Galbraith, Joe Puma(g), Milt Hinton, George Duvivier(b)の参加などは注目に値しますよね。 コンガで始まるA-1の"Serenade In Blue"から彼女のhusky voiceにKO間違いなしですよ。有名どころのスタンダードではA-2"Just Squeeze Me"やB-2の"Moonlight In Vermont"などが挙げられますがいずれも原曲の美しさを損なわない好唱です。個人的にはB-3の"I Wish I Were A Witch"のPaul Websterのミューテッドトランペットが絶妙に絡むアンのボーカルが最高と思います。

 所有盤はモノラルオリジナル盤ですが、この分厚いサウンドでの彼女のボーカルは一聴に値しますよ。ジャケ写が購買意欲をややそいでしまう可能性もありますが、中身は最高の一枚です。