Queen Of The Organ/Shirley Scott
(Impulse AS-81)
(Impulse AS-81)
決して素晴らしい音ではないが、オーディエンスの喧噪がよく録音されているアルバムがありますよね。ビル・エバンスのワルツフォーデビーなどは録音も素晴らしいですが、アーシーなグループ、それもオルガンが入ったグループになると少々の録音の悪さも気にならずライブの臨場感を楽しむことができますよね。今日は、ハドソン川を挟んでマンハッタンの対岸にあるニュージャージー州はニューアークの"The Front Room"でインパルスによってレコーディングされた女流オルガニスト、シャーリー・スコットのライブ盤をアップしますね。
64年の録音で、メンバーはShirley Scott(org), 当時旦那だった(?)Stanley Turrentine(ts), ShirleyにはつきもののベースプレイヤーBob Cranshaw(b), そしてOtis finch(ds)のカルテットです。A-1は"Just In Time"で挨拶代わりの一曲です。スタンレイとシャーリーのソウルフルなソロはライブならではのリラックスした演奏です。ボブのウォーキングベースもいいいですよね。A-2はエリントンの"Squeeze Me"です。ゆったりしたテンポがのなかにパーカッシブなシャーリーのオルガンが冴え渡ります。B-1"Rapid Shave"はスタンレイがテーマを吹くブルースです。テーマでユニゾンで絡み合うスコット、スタンレイのソロのバックで入れる彼女のコンピングが小気味よいですね。スタンレイのリリカルなソロがいいB-2の"That's For Me"も好トラックですね。
所有盤はインパルスのブラックabcラベルの再発ですが、自室をFRONT ROOMにしてしまったかのような臨場感がいいですね。インパルスの諸作の中では最高の出来だと思います。もちろん美しいコーティングのgatefold coverです。