ネコのイメージとはどんなかな?とネコ熟語やことわざを探してみたら、あるはあるは。
「化けネコ」「ネコに小判」「ネコ撫で声」「ネコじゃらし」「ネコかわいがり」「ネコも杓子も」「ネコの目」「窮鼠ネコを噛む」「ネコの額」「ネコまんま」「ネコに鰹節」「鳴くネコは鼠を捕らない」「ネコじゃネコじゃ」「招きネコ」「ネコの手も借りる」「借りてきたネコ」「ネコ被り」「ネコばば」「ネコの首に鈴をかける」「ネコにまたたび」「ネコに紙袋(かんぶくろ)」「上手のネコが爪を隠す」などなど。
ネコは、大昔からほんとに愛らしい生き物だったと感じる。それと同時に、まったく正反対の評価を受けていたことがわかる。凶暴・おとなしい、利口・おばか、ずるい・正直、単純・扱いにくい、几帳面・ものぐさ、表の顔・裏の縞々毛。つまりネコとは、まれに見るとらえどころのない生き物ということになる。しかし、ネコに限ったことではなく、そうした何とも論評しがたい事柄は他にもたくさんある。
最近、ネコジャン国で話題に上っているのは、「ウミの日」という祝日。制定時は、日付固定だったが、数年後、土日の次を祝日にするハッピーマンデー制導入のとき、海なので何日でもかまわないということで、毎年月曜日になった。
ところが、いまどき急に、日付固定制に戻そうという気運が高まってきた。理由は、祝日制定の趣旨が、いにしえのこの国の君主が全国を行幸し海から帰還した日を記念したものなので、日付を石のように固定すべきであるというもの。しかし、ハッピーマンデーにしたときは、海の恩恵に感謝する気持ちを深めよう、という祝日の趣旨を巡って、ああだこうだと議論は何もなかったのだ。
どちらの考えの肩を持つわけではないが、今ころになって持ち出してきた、いにしえの意義というものに何となく、きな臭さを感じないわけではない。その君主在世のころ、このネコジャンがまだ、ギンギンに陸海空の武装をしていたことも引っかかる。「ウミの日」をクローズアップすることによって、再武装化に踏み出すひとつのきっかけになればいい、と考えているネコの方々がいないことを祈る。(2014.11.6)