昨日の午後のこと、同じ建物にあるコンビニへ入った。繁忙時を過ぎ、店内は閑散としていた。ペットボトルのお茶を一本手に取り、レジへ向かった。客が一人、支払いをしている。二番目なので、すぐ順番が来ると思っていたのだが、何か複雑な計算があるらしく、なかなか終わらない。
隣の只今閉鎖中の看板が置かれたレジでは、年配の店長らしき男性が下を向いて何かやっている。女性の店員さんなら、待っている客をみつけたらすぐレジを開けるのだが、彼はこちらに気づいているのかいないのか、何のアクションも起こさない。
私は、いよいよじれてきて、目の前の客の肩越しから、ペットボトルを振り、所定の料金をレジのテーブルにポイと載せ、袋に入れなくてもいいですから、と突っけんどんに言い捨てて、店から出ようとした。レジの女性はすぐ、お待たせして申し訳ありませんと言い、レジの金額読み取り棒を熊手のようにかざし、読み取らせて下さい、と大慌て。そのとき、先に並んでいた客が、振り向きざまに、ごめんなさいと丁寧に頭を下げるではないか。まだ若々しい男性だった。こちらのわがままに、客まで巻き添えにしてしまったと、そのとき後悔したが、先に立たず。
年取るほどに、列という列に並びたくないために、次の電車を待つといった性癖がいっそう際立ってきた。先が短いからといって、気まで短くなってはいけない。(2014.11.27)