goo事務局からお題が出されたので一言。
現在、定期的に読んでいる雑誌(月刊)は、岩波書店の「図書」、筑摩書房の「ちくま」、みすず書房の「みすず」の三つ。「図書」と「ちくま」は年間購読料が送料込みで1,000円、「みすず」は3,780円で、トータルして年に5,780円しか払ってないが、一冊100円程度の薄っぺらな雑誌を見くびるなかれ、内容はグーグル、ヤフーより格段に濃い。読破するにはかなり難儀する。
なので、「図書」の古びた評論、「ちくま」のわずらわしい創作、「みすず」のあまりに専門域に埋没した記事などは後回しにし、次号が来たら本号読了とする。ずっと昔、暇な学生時代には、新潮社の「波」と講談社の「本」も取っていた記憶がある。いずれも年間1,000円で、そこそこの書き手の著作が読めるから超お買い得。
圧巻は「みすず」一、二月合併号に掲載される、140人あまりの各界の方々による書評。これを読めば、昨年まで出た本に一通り目を通した気分になるから不思議だ。目が吸い込まれそうなほど面白いので、老眼の向きには度を過ぎないよう多少の警戒が必要だ。
ところで、このような格調高い出版社ながら、なかには、興味本位の出版物に手を染めて、目先の利益から抜けられなくなる社もある。恐ろしや、週刊〇〇、フラ〇〇〇。私には何ひとつ関係ないが。(2017.2.28)