黒猫 とのべい の冒険

身近な出来事や感じたことを登載してみました。

12月の本

2022年02月26日 21時18分27秒 | ファンタジー
「古代韓半島と倭国」山本孝文著(中公叢書)と「日本の先史時代」藤尾慎一郎著(中公新書)の2冊はたまたま中央公論社の本。12月の初め、札幌の書店で購入した。
 その日は、コロナの勢いが弱まって収束間近と思うくらい幸せなころだった。遠くの旧い友人が来道したので、彼を含め総勢4人、札幌駅前の居酒屋で大いに飲んだ。はじめはセーブしていたが、あまりにも久しぶりだったのでやはり飲み過ぎた。
「先史時代」の内容は大学の講義ともリンクしていたので、必要なところだけ急ぎ熟読し、12月のブログに詳しく掲載した。藤尾先生の時代区分に関する記述は専門的過ぎて退屈なところもあったが、全般的には多くの示唆をいただいた。
 なかでも、列島全域に弥生文化を広めたのは渡来系の人々だけの功績ではなかったこと、土着の縄文人による新しい文化への積極的な取り組みがなければ、東北北部まで水田稲作が展開することはなかったことなどはちょっと衝撃だった。ちなみに、瀬川拓郎先生に至っては、東北の縄文人は北九州からやって来た弥生人から水田耕作を習った、とまで言い切っている。
 もう一冊の本「古代韓半島と倭国」は、韓半島に残った倭国の文化に関し、多くの検討材料を提供する内容で、実に読みごたえのある本だ。学術的なのに読みにくくないのは文章がいいからなのだろう。残りのページが薄くなるのがもったいなくて、読了するのに2か月半もかかった。
 韓半島では、三国(新羅、高句麗、百済)時代の新羅を除く地域から、続々と倭系遺物が発掘されているという。なかでも、半島西部の馬韓があった地(栄山江ヨンサンガン流域)では、この地が百済によって占拠される前の5C後半から6C前半に築造された、いくつもの倭系の前方後円墳が発見されている。
 一方、半島南部の加耶カヤ(古くは弁韓といわれた地)からは、倭系の日用品、装飾品のほか、一定の期間にわたり居住したことを示す、埴輪や墓、祭祀遺物などが出土するという。
 加耶の発掘調査では、弁韓時代の墳墓などの破壊行為が見られ、鉄製甲冑や騎乗用馬具などの北方民族の侵入を示唆する遺物が出土しているという。弁韓時代の人々が北方からの侵入者によって駆逐されたことを意味しているのだろうか。
 私としては、以前にも書いたとおり、海人のクニである倭国とは、三国以前の三韓(馬韓、辰韓、弁韓)時代に、韓半島南部の小グループのいくつかが、対馬海峡をまたいで、新たな枠組みを作ったものと考えている。
 なので、半島に残された倭の墳墓も文物も、倭が海を越えて半島に進出した痕跡なのでなく、もともと半島に所在したことの証であって、半島南端の洛東江下流の金官加耶にあったという任那へのこだわりの理由というのも、その辺りに倭の故地があったからではと推理している。(2022.2.26)
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ネコの日だった

2022年02月23日 14時33分34秒 | ファンタジー
 昨日はネコの日だった。2が6個も並ぶのは珍しいので、スーパーがつくらしい。200年後には、スーパーの上を行く、2が7個の日がやってくる予定なのだが、私たちにはほんとうにその日がくるかどうか確かめようがないので、6個でも大いに満足しなければならないだろう。
 なにせ世界のあちこちで、きな臭い争いが起きたり起きそうになっているのに、名立たる政治家たちが、それを政権基盤強化のため利用したり、自己保身のためにはっきりした態度をとらなかったり、さらにはどこかの元大統領のように囃し立てたりする阿呆ばかりで、本気でいさめようとしないのはどうしてなのか。これはネコとヒトの命に対する冒とく行為だ。(2022.2.23)
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本と巣ごもり

2022年02月19日 18時09分58秒 | ファンタジー
 飲み代ならあっさり一晩で使ってしまうところだが、ネット通販で本を買うとなると、選定するのにずいぶん手間がかかる。届いた包みをほどいて手にした本が、思っていたものと違ったときのショックを想像すると、慎重にならざるを得ない。本屋に行き、どっぷりその空間に浸って選びたいのはやまやまだが、札幌の地は地球の裏側より遠いし、この町の大型書店と来たら、なんと言ったらいいか、本屋だか雑貨屋だか食事処だか見分けがつかない評判倒れの代物なのだ。
 その本州資本の書店が鳴り物入りで進出したとき(確かに建物は見栄えする)、私は物珍しさに突き動かされて、地元の出版社としてお近づきの挨拶に行った。ところが、書棚はガラガラなのに、地元の本一冊置く素振りをみせない。札幌の本屋はそうではなかった。優しかった。たった15冊しか売れなかったが、儲けさせていただいたと、担当の方から丁寧に礼を言われた。追い払われたのかもしれないけれど、気分はすこぶる良かった。
 こんなことをくどくど書くつもりではなかった。今回購入したのは次のとおり。
「アイヌの世界」瀬川拓郎著(講談社選書メチエ)
「人新世の「資本論」」斎藤幸平著(集英社新書)
「猫に学ぶーいかに良く生きるか」ジョン・グレイ著、鈴木晶訳(みすず書房) 
「故旧忘れ得べき」高見順著(小学館P+D BOOKS)
 瀬川先生の本は、半年間の講義に対し感謝の念を込めて購入した。
 人新世という用語にはあまり賛同できないが、社会にはびこる経済至上主義という不純な考えとその暴力性について、改めて勉強してみたい。
 猫には毎日学んでいるものの、ネコに取りつかれた異文化人の言い分も聞いてみたい。
 高見順といえば、戦後に発表された「いやな感じ」くらいしか憶えていないが、「故旧」という彼の最初期(1936年)の作品があり、これが面白いらしいことを、つい最近の毎日新聞の書評欄で知った。荒川洋治氏の書評は秀逸な文学作品のように感動的だったので購入した。(2022.2.19)
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白内障手術2度目は楽?

2022年02月17日 18時00分11秒 | ファンタジー
 今日、地元の市立総合病院で左眼の白内障手術を受けた。2015年6月の右眼手術から約7年、そのときの手術がどんなだったか、ほんの一部分しかおぼえていない。記憶が合っているかどうかわからないが、手術の前段で、もともとの生体レンズ、水晶体というのを超音波で破砕してカケラを吸い取るのだが、その作業にかかる時間が今回は結構長かった感じがする。
 前回の手術は、右眼の視力が長い年数かけて悪くなり、コンタクトなどを試しても矯正不能になったため、やむなく決断した。ネットで白内障手術に定評のある札幌の個人病院を探し出して手術を受けた。
 一方、私の左眼は右眼に比べると、子供のころからずっとよく見えていた。つまり右は左に頼りっぱなしだった。その左眼の視力がこの2,3年で急激に悪化し、遠近感にまで支障が出るようになった。左眼が見えないことに慣れていないからなのだろうか、違和感があって仕方がなかった。そこで、手術経験者の私はレンズ交換を即断した。手っ取り早く、家から一番近い眼科で。
 手術してからでは遅いが、手術時間が前回の倍くらいかかったと感じられるのは、私の水晶体がまだ若く硬かったために、なかなか砕けなかったのではという気がしなくもない。(2022.2.17)
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コロナワクチン3回目もモデルナ

2022年02月14日 16時26分51秒 | ファンタジー
 先週、私の誕生を記念する日のことだった。郵便物に紛れて、バースデーカードならぬコロナワクチン接種カードが届いた。○○才のお祝いよりずっとうれしい、なんて言ってはならぬ。昨年2回ともモデルナを打たれたので(2回目は腫れたし、かゆみがしばらく治まらなかった)、今回こそはファイザーでいってみようと思い、勇んで地元自治体のホームページに侵入した。
 ワクチンの選択画面が現れた。ファイザーをクリックしたら、なんと2月いっぱい空きなし。しぶしぶモデルナを試すと3日後から予約可だと。つまりガラガラ。
 厚労省のワクチン接種説明書を見ると、接種1回目から3回目の副反応比較表があった。そこには同じ種類のワクチンを3回打った人々の驚くべき証言があった。ファイザーを打った半数以上の方々は2回目より3回目の副反応が強かったのに対し、モデルナの半数以上は3回目の方が反応が小さかったというのだ。なんで?
 なーんだ。だったらモデルナでぜんぜんいいじゃん。私は柄にもなく、心のどこかで副反応を気にしていたのだ。注射は痛くもかゆくもなかった。接種当日は寝るまでまったく副反応なし。さすがオジン。
 翌朝、人並みに37.4度の熱があったが、午前中から町内の用件で外出し、午後までかかってしまった。夜ははずせない会合に1時間半ほど出席。帰宅して検温したら6度3分の平熱だった。体調に変化なし。(2022.2.14)
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屋根の雪

2022年02月08日 16時19分55秒 | ファンタジー
今日、1階の屋根にたまった雪を落としたら窓が半分埋まりました。反対側に落下した雪は道路を塞ぎました。(2022.2.8)
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2メートルの積雪

2022年02月07日 15時51分09秒 | ファンタジー
この写真は昨日の日中。今の眺めは1階が塞がりそう。はなもビックリ。(2022.2.7)

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はなのおこぼれ

2022年02月04日 16時41分15秒 | ファンタジー
 頂いた「北かりのかりんとう」の最後のひとつが、しばらく前から戸棚に入っているのを父しゃんは知っていた、もちろん、はなも。
 戸棚の中にチョコレート菓子やポッキー、100円ショップの駄菓子などがあるうちは、その堅焼きかりんとうを、はなと父しゃん(母しゃんは辛党)はもったいなくて食する気になれなかった。でも、とうとう駄菓子類は尽きてしまった。父しゃんは意を決してかりんとうを袋から取り出した。しかし、かりんとうに一番乗りしたのは、はな。
 はなは、まだらに地肌が透けるまで表面の黒糖をなめたのだが、父しゃんはどうしてもその無残なものをゴミ箱に捨てられず、しばらく眺めていた。次の瞬間、父しゃんは流しの蛇口にかけ寄り、かりんとうを水洗いすると、エイッと自分の口に放り込んだ。かりんとうは一瞬にして消滅した。残念ながら、母しゃんは写真を撮り損ねた。(2022.2.4)
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禁酒1週間

2022年02月01日 14時38分14秒 | ファンタジー
 30年位前に差し歯にした前歯が先週から痛むので、昨日、歯医者に行った。その日、通いなれた病院内は妙に静まり返っていた。レントゲン検査すると、歯の根に膿がたまっているとのこと。10年来の付き合いの歯科医はこう切り出した。差し歯を外して根治治療が必要なのだが、その治療には相当時間がかかる。実は、今の当院では病院関係者の手が足りず、対応が難しい。ついてはしばらく化膿止めを飲んでもらい、治療は1か月ほど先にしていただきたい、と言うのだ。私はコロナだなと思ったので、ただちに医者の申し出を承諾し、そそくさと病院を後にした。
 近くの薬局もスカスカだった。薬剤師からていねいに説明があった。「ペニシリン系の抗生物質です。今晩から1日3回、きっちり1週間飲んでください。途中で止めてはいけません」
 私は思わず「1週間?」と声を上げそうになった。しかし、3日くらいが限界です、とも言うわけにいかず、うなだれて帰宅したのだった。その晩、薬代わりのビールと日本酒の味は格別だった。(2022.2.1)
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