机の向きを左へ90度振ったら、真ん前に窓が来た。日中、日がささなくても、本を読むにはちょうどいい明るさ。この写真は、はなが、はしゃいでいる父しゃんの様子を見に来たところ。
最近読んだ本の紹介。
道立、市立図書館で、瀬川拓郎氏の「アイヌと縄文」(ちくま新書)のほか、東北史、蕨手刀に関する本や、岩波新書の「飛鳥の都」「飛鳥」を拾い読みした。飛鳥本2冊は残念だった。紀記神話の呪縛から未だに脱していない。
自宅に戻り、書棚の奥にあった瀬川氏の「アイヌ学入門」(講談社現代新書)を取り出して再読。なんということか。北海道の末期古墳のことが書かれていた。2015年初版なので、読んでからそれほど経過していないのに、このことが頭から抜け落ちているとは。記憶力低下? それとも無意識に飛ばして読んでいた?
氏は、7世紀後葉から9世紀にかけて、東北北部から札幌、恵庭などの石狩低地帯に移住した人々がいたことが今や定説になったこと、彼らは古代アイヌとは別の勢力であり、道央のアイヌと親和的に暮らしていたことなど、踏み込んだ見解を展開している。ここまで書けるなら、その奥には従来の歴史理論を変えるくらいの確信がきっとあるはずだ。
直接聞いてみたい。エミシとは、律令国家に逐われて東遷した倭国人であり、はるか昔に半島からやって来た弥生人の末裔である、という私の思い込みが正しいかどうか。(2020.9.29)