なんで秋が読書の季節なのかわからないが、はなも読書に疲れたらしく、だらだら寝ころがっている。
はなが何を読んでいるかはさておき、私が今、乱読しているのは、先日買った「社会学史」(大澤真幸、講談社現代新書)、「ハングルの誕生」、そして先週買った、犬の小説ならぬ「ヒト、犬に会う」(島 泰三、講談社選書メチエ)。私は、この世の中に犬や猫が生存していなかったら、ヒトは絶対生きていけないとまじめに考えるタイプなので、こういうタイトルの本には目がない。
この本によると、感情的なヒトは、論理的な精神の持ち主の犬に出会っていなければ、人になっていなかったという。では、どうなっていたか。私としては、無謀な闘いに明け暮れて、必ずや種が滅亡したと思う。
筆者は、言語学や古生物学、心理学、文化人類学まで駆使して、そんな突拍子もない仮説の証明を試みる。ちなみに、人より冷静で明晰な判断力がある動物は犬だけではない。なかでも、とび抜けているのは猫だろう。
ところで、「社会学史」は眠気を催す本だ。新書本で600ページ以上ある。斜め読みしているが、1週間かけてやっと160ページ付近のマルクスにたどり着いたところ。この本の後半のレヴィ・ストロース、デリダあたりまでの流れをなんとしても把握したい。途中で止めたら、社会学という茫漠とした学問が、いよいよ理解不能な分野になってしまいそうだ。今の段階では、社会学とは、自分のやっている学問の立ち位置を探求しているような、未開の学問という気がするのだが。(2019.9.25)