私の誕生日は、瞬く間に過ぎ去ってしまった。どこやらの国でロケットを打ち上げて大騒ぎの最中、その後始末に追われるような役割を担っているわけでもないのに、なんやかやとせわしなくしている間に、記念日は行ってしまった。まさに、時は疾風怒濤のごとくやってきて通り過ぎていくような感じがする。
しかし、この瞬間だけが存在するもののすべてではない。後ろにも前にも上にも下にも、目の前の空間・時間のすき間にも世界は存在する。それらは互いにつながっている。そうでなければ、六時間後に合わせた目覚まし時計は永遠に鳴らないし、一ヶ月後にセットした、はなの誕生日はどんなに待ってもやって来ない。(2016.2.9)