高校3年間は、ブラスバンド部一色の生活だった。
そのクラブが、全国大会で連続金賞受賞とは知らずに、音楽がやりたいという
思いだけで、勧誘されるまま入部。私はクラリネットをやることに。
早朝練習に始まり、選択科目でブラスというのもあって、放課後はもちろん、
土日も、春・夏・冬休みも、朝からほぼ毎週、毎日、練習、練習だった。
家族よりも長い時間をブラスで過ごし、毎日、「音楽」の中で暮らしていた。
でも辞めたいと思ったことも、辛いと思ったことも一度もなかった。
何の利害関係もなく、ただ、がむしゃらに夢中になることなんて、
あの時期にしか経験できないことなのかもしれないなぁ・・。
そして、人生の中で、濃厚で密度の高い時間だったなぁ・・と、最近つくづく。
仲間がいたから頑張れたし、明確な目標があったから、疑うものは何もなかった。
あのワクワクする思いは、どこへ置いてきてしまったんだろう。。
まっすぐ前だけを見て、信じられた気持ちは、年齢と一緒に年を取るのだろうか。
同期でフルートを吹いていた結心さん から、ある日、こんなの見つけたよ~!と
クラリネットのストラップが届いた。
「あっ」・・・忘れてた。
私達には、あの時間があったね

このストラップを見るたびに、あのまっすぐな思いを思い出せそうな気がします。
結心さん、いつもありがと。