心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

書家の書はつまらない

2008-02-28 | 書の話
                  元・東大寺管長 故清水公照氏の作品
                 「文人画の技法・清水公照」 創元社より



「書家の書はつまらない」
書の世界を離れると、どこからともなく聞こえてくることば 

書家の書は「恥ずかしくない」ものをという意識が働いて、
その人らしさを消してしまってつまらないけれど、
文人の書は肩の力を抜いて書いているせいか、自由で視野も広く、
個性的なものが多い・・と。

書家は50代・60代で、やっと書家と名乗ることを許されるような所がある。
そして70代・80代でやっと個展を・・なんてもことも多々。
(もちろん皆さんがではないけれど)
どうせやるなら、ぱ~っと一花咲かせたいなんて思ってるから、
途中、小品やらの小さな展覧会はやろうとしない。

ほんとは恥をかかないと、自分を見つけられないのに・・って思う。

とっくに知っている、型にはまった自分しか見ていないまま、
囲いを作って、もったいぶって大事にしまっていても、
いざそれを開けた時には、何の感激もなくなっているってことに
なかなか気づこうとしない・・・ 

最近、思う。
「書は芸術」よりも「書は文化」が、私はしっくりくる。

うまく言えないけど・・
文化って、内なる自分を表現し、相手に伝えることだと思う。
だから文化は、今生きてる一人一人の人間模様、生き様だったりする。

どんな自分でもいいから、迷うことなく、かっこつけることなく、
その時の自分を表現できるようでありたいなぁ。

まだまだ裸になれず、呪縛の波間を彷徨ってるけれど・・・

写真は大好きな清水公照和尚の作品。
絵も字も自由で生き生きとしていて、伝わるものがあります。








コメント (8)
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