心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

褒められるとうれしいもの

2008-02-09 | 
                         (半紙1/2)   


犬も猫も、「怒られてる」も「褒められてる」も、ちゃんとわかっている。


    怒られてる時のみーにゃはやっぱり怒った顔   

  従姉妹から送られてきたどこぞの猫さんの笑顔


そしてもちろん人も、褒められるのがキライな人はいないはず。
「子供は褒められて成長する」・・どこかで聞いたことば。

褒められたことがない人は、人を褒められないって言う人がいる。
確かに、人を褒めるのは照れくさかったり、自分が褒めてもらえないのに
誰かを褒めるなんて・・!って、心のどこかで閉ざしてしまうこともあるかも。

でも、褒められるとうれしいですよね 

だから、褒められるを待ってないで、自分から誰かを褒めてあげられたら、
その誰かが気持ちよくなって、その「気持ちいい」が伝染して、伝染して、
いつの間にか、自分も気持ちよくなってるかも~ 

だって、褒められると、いくつなっても、やっぱりうれしいものだから。
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静かでひっそりとした思い

2008-02-08 | つれづれ
                       (半紙・顔彩)          



昨日朝は、この辺はまたうっすらと雪景色。
午前中は書の教室があり。皆さんと、4月の展覧会に向けての作品追い上げ中。

その後、いつもお世話になっている東京新聞ショッパー社編集部のUさんと、
「鳥かご」っていう焼き鳥屋のお店で、久々にランチをご一緒に。

最近できたばかりとかでお店も新しく、入り口では一羽のコノハズク
(ふくろうの仲間 by 掛川花鳥園)が出迎えてくれます。
夜は宴会に、昼間はランチ  で、味も雰囲気もなかなかよかったですよ~

Uさんとは、某郵便局のカルチャー教室で、小さな作品展をやった時に取材をして
下さったのがきっかけで、かれこれ20年のおつきあいを頂いています。
当時とちっとも変わらず、笑顔のやさしいUさんには、愚痴を聞いてもらったり
時には励まされ、時にはおしりを叩かれ・・ 

今日もうれしいことばを頂きました。

私  : 「毎日ブログやっていると、時々何を書いていいか、迷うんです・・」
Uさん: 「ん?いつもの沙於里さんのままで感じたことを書けばいいんじゃない?」

そんな当たり前のことが、意外と気づかなかったのでした。。

書をやっていると、なんだかお行儀よくしてないと、いけないようなところがあって、
たぶん「道」がつく世界は、師を頂点に縦社会で、私なんかはずっと年齢も下の方で。

意見も感想も言えないような、閉鎖的な世界にいると、「そつなく」が身について
しまっていて、今はそれを壊したい!脱ぎたい!と、つくづく。


そうだ・・・今は山頭火が気になる。
だから今日もまた山頭火。 それいいんだ 

Uさんが笑顔で言って下さった。
「私、あの 月の話 が印象に残ったなぁ。 あぁ、沙於里さんは、そんな風に感じて、
日々を過ごしているんだなぁって思いましたよ」

Uさん・・いつもありがとうございます 


「枯れゆく草のうつくしさにすわる」
私は、そんな静かでひっそりとした思いが好きです。


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日々の無駄を楽しむ

2008-02-07 | つれづれ
                         (半紙1/2)    



「日本の文化はもともと、路傍の石でも欠けた茶碗でも、アートにしてしまう
かっこ良さがある。」

いつだったか、何かの対談か何かで、確か・・千住明氏が言ってたことば。

そこには「さりげなさ」を好む日本人の文化があったのかもしれない。
そして物を捨てない「もったいない」文化と、何かに使えるかもっていう遊び心と、
どこかに自然との共生、調和を大事にする文化でもあり。

でも現代は、欧米、特にアメリカの影響で、合理的なものを求める時代に変化。
YESかNOか、善か悪か、より機能的に、より便利で都合よく。

ところで。
爆笑問題がナビゲーターの 爆問学問 というNHKの番組、観た事ありますか?
2/2に新年会スペシャルがあり、宇宙物理学、哲学、遺体解剖学・・の
教授との対談、相変わらず爆笑問題の太田さんは熱く、なかなか面白かったです。


「先生たちは、答えのある合理的なものを探してばかりだけど、世の中、 
無駄なものって必要なんですよ」

ドイツでは、1年のうち、長期休暇と土日の休暇も入れると5ヶ月も休みがあるそう。
1日8時間の労働は、国によって厳しく守られ、日曜日に仕事を与えた会社には、
130万円?だったかな?の罰金と、場合によっては禁固刑もあるとか。

「ドイツ人は休暇のために、家族で楽しく過ごすために、働いているんです」と。

そんな風に言える生活がしたいものです 

どうせ同じ時間を生きるなら、路傍の石をさりげなく飾り、家族や友と語り、
季節を五感で感じながら、日々、不便や無駄を楽しみながら・・・。

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甘やかさない野菜はたくましい!

2008-02-06 | つれづれ
                       (スケッチブック)



先日また、Y先生自然農園のお野菜を頂きました。
今回はりっぱな聖護院大根。(おっきいから半分)

早速、寒いこの時期にはぴったり!の、風呂吹き大根にしました。
薄味好みなので、大根の旨みを堪能しつつ。

スーパーで買った大根は、冷蔵庫に入りきらず2~3日その辺に置いておくと、
無念にもしなびてしまうなんてこともありますが、Y先生の野菜はたくましい!

で、先生に伺ってみました。
「先生の野菜は、なんでこんなに元気なんですか?」

「そりゃ、甘やかさないからだよ」

土もふかふか、化学肥料もたっぷり、なんて過保護にするとひ弱になるそうです。
誰も助けてくれないから「ええい、ちくしょ~生きてやる!」ってなるんだそうです。

なんだか、イトオシイ 

その無器用そうな姿を見ていると、自然と 「がんばったね。ありがとう。」って
言いたくなるから不思議。

今は中国食品や、国内の食品だって信用できない時代。
でも、そこには安さや便利さを求める私たちにも、責任があるような気がします。

かと言って、現実はみんな仕事に追われる日々で、忙しくて自分で野菜を作る
なんてほとんど不可能。

この悪循環をどこかで断ち切らなければ、食生活の不安だけではなく、
ありがとうって単純な思いも、忘れてしまうような気がしますが・・・。

いろんな「ありがとう」って思いを、時々思い出させて下さるY先生、
いつもありがとうございます  また、楽しみにしていま~す



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蒔かぬ種は生えぬ

2008-02-05 | つれづれ
   
      

先週末、同じ書の師の下に通っていた 塩川素子さん が、久々に拙宅に来訪。

彼女とは年が近いこともあり、互いに刺激しあう仲。
求める世界はそれぞれ多少の違いはあるけれど、感じる疑問や迷いは似ていて。

彼女は、商業書道という場面では、さまざまな広告、テレビやラジオといった
メディアにも登場していて、黒澤明監督遺作の「海は見ていた」のロゴをはじめ
あれ?これも?という商品もたくさん。

そして一方、アートとしての書 の表現者でもあり。(←sho-artist shirokiとしての顔)
ただ、全く違う場面で活躍する中で、おそらく本人の目指すものは一つなのかもしれない。

ここ何年か彼女のライフワークにもなっている、アートメルボルン(オーストラリア)に、
この春も、参加するとのこと。
そこでは「意味」を持つ文字性から脱出し、五感に直接訴えかける作品を多く出品。

なぜ海外へ・・?
残念なことに、昨今の日本の不景気観、住宅事情もさることながら、日本と海外の
アートに対する考え方は全く違う・・・と。

日本は自分の価値判断ではなく、なんとか賞受賞とか、流行りのものとかで作品の
価値を決めてしまうところもあるけれど、海外では小さな子供でさえ、
「この絵が欲しい」と言える文化があると。

そして一度飾ったら、埃を被ったまま飾りっぱなしではなく、季節や気分によって
アートを着替える習慣もあるとも。
日本もかつては床の間があって、季節ごとに空間を演出してたはずなんですけどね。

ま・・このテーマについては、また別の機会に触れるとして・・・。

久々に、手巻き寿司ならぬ、手巻き生春巻きを食べながら、のんびり語り合いました。
私なんかつい、できない言い訳を探して、なかなか次の一歩を踏み出せずに来た
けれど、彼女はちゃんと一歩づつ踏み出していて。

何はともあれ、蒔かぬ種は生えぬ・・ってことですかね。

お~っし。私もがんばるぞっと 

彼女が帰ったあとふと、思ったことは・・。

ものづくりにしても、生きるにしても、譲れないものを秘めながら、
それぞれに束縛や葛藤の中にいて、その反発と欲求っていうのも、
ある意味、必要なのかもしれないなぁ・・と 

あぁ・・でも私、そんなに強くないなぁ。。。
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日本「鬼」総覧

2008-02-04 | つれづれ
                   日本「鬼」総覧 ‘94年 (裏表紙)



当時、新人物往来社の編集部にいらしたIさんから、突然連絡があり。
「本のタイトルに使うから、鬼って字を書いてくれない? 」
「もちろん、出来がよかったらの話だけどね」

何枚書いただろう・・・。
楽しくて楽しくて、いろんな鬼を想像して書いた。

やさしい鬼、寂しい鬼、神経質な鬼、いたずらっ子な鬼、甘えん坊な鬼・・・。
図々しくも、どれも思い入れがあって選べずに、書いたものほとんどを
送った気がする。

そんな思いを察してくださったのか、表紙、裏表紙には色違いにして、
本文のカラーページやちらしには、別の「鬼」を使って下さった。

  (おもて表紙)


その後、基督教、神道、日本人の「死と宗教」を探る、日本史「名言名句」総覧
でも表紙に使って下さり・・。深謝深謝 

このシリーズ、その内容は半端じゃないです。
この「鬼」総覧、まさに日本の鬼の全て~鬼に関するエッセイまで網羅。
たとえば目次をご紹介しますと・・・

鬼の起源、鬼になる方法、鬼の文芸~各地の民話、鬼の祭り、鬼の信仰、
鬼の美術、鬼のことわざ、鬼の歌、鬼の博物館、鬼の住む街、鬼年表、
世界の鬼・・・等々・・等々・・そしてあの口裂け女の話まで。

改めてじっくり読むと、なかなか興味深いものがあります。
編集後記に(み)さんの、こんなことばが。。

鬼は人々の豊かな感性から生まれた。
時を過ごし、場所を移るごとに、鬼もまたさまざまに姿を変えた。
だが今、ここにきて科学の力や文明の光を得た人間は、ついに鬼を
喰らい始めたのではないかと、不安に思うことがある。
人間であることに奢らずに、いつでもオニを感知できるようでありたい。



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福は内 鬼も内

2008-02-03 | 季節もの
         

今日は節分。
・ ・というわけで、豆まき、しますか?

今日、関東は雪景色ですが。。 

子供の頃は、年の数だけ食べて、玄関の中から外に向かって「鬼は~外!」、
外から玄関に向かって「福は~内!」って、やったものです。

年に一度、家族で大きな声を出して、厄除けのおまじないっていうのも
お互いの絆を確認できたり、人任せでなく自分で厄除けしたという満足感から
なんだか元気に頑張れそうな気がしてきます。

でもこの節分、私はいつからか、「福は~内!鬼も~内!」と言っています。

もしかしたら、鬼さんもこっちへいらっしゃい  って微笑むことができたら、
お互いの誤解も解けて、仲良くできるかもしれない・・・なんて。
鬼の念仏ってことばもあるくらいだから、鬼だって本当は仲良くしたいのかも。

福は、ただ受身の自分本位では巡っては来なくて、こちらも心を開くことで、
たとえば鬼さんからも、分けてもらえることがあるかもしれない  って思ったり。

鬼さんもこっちへおいで。
お茶でも一杯、いかがですか?

そんな思いで、今年も・・・福は~内! 鬼も~内!










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迷ったときは目の前のことから

2008-02-02 | つれづれ
                         (はがき)



先日、S先生と、大学4年のY君としばし人生談義。

この4月から大学院に進むY君の目下の悩みは、自分は好奇心旺盛で
興味が尽きず目移りしてしまい、何をしたらいいのか選べない、ということ。

まぁ、まだ22歳。
何も興味がないより、あった方が人生楽しい。

でもきっと、何かひとつを一生懸命つきつめて行くと、不思議とやりたいことが
どこかでちゃ~んとつながってくる。 これ、多少の経験からくる実感

一人の人間の興味、たとえば芸術、科学、建築、スポーツ・・と場面は違っても、
思考や嗜好、思想の根っこは意外とひとつだったりする。
その根っこを信じていれば、出会いを呼び、自然と居場所を見つけられるはず。

そう、だから迷ったときは、まずは一番気持ちの手前、目の前にあるものから、
始めてみてはどうかしらん。

・・・って、Y君に話してみた 

「虻蜂取捕らず」
二つのものを同時に取ろうとして両方とも得られないこと。
欲を出しすぎると失敗することのたとえ。 ( 大辞泉より)

はたまた、二兎を追うもの一兎をも得ず。

でも、いいなぁ・・ まだ22歳。
私の22歳なんて、今思うと、まだな~んにも見えてなかった・・なぁ。

あ、今もまだ・・  な~んて言ってられない年になりましたが。。。

だから、改めて自分にも。








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線のお蔭で生きている

2008-02-01 | 書の話
                    木簡臨書(柿渋で染めた半切に~部分)


書は線が命とも言われている。

命・・・。 
つまり線は、その瞬間の顔であり、soul(魂)であり、個性でもあり。
線は書いた人の、その時の感情や性格、思想までも映し出す。

線は生き物だから、日々変化する。

その日、なりたい自分を線で表現する。
あるいは、キライな自分を線にぶつけてみる。

時には切るように。
時にはやさしく包み込むように。

囁くように、呟くように。
叩くように、くすぐるように。

流れるように、立ちつくすように。
叫ぶように、歌うように。

閉ざす日もあれば、解き放つ日もある。
怯える日もあれば、奮い立つ日もある。

泣いたり、笑ったり。
蹴飛ばしたり、つつきあったり。

線は、日々変化する。
線に託して、私も日々変化する。

私は線のお蔭で生きている。
書に出会えてよかった。






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