新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

「トーハク」では軽薄だけど、やはり東博は凄い (その1)

2011-01-10 10:59:34 | 美術館・博物館・アート

ようやく8日に行ってきた東京国立博物館(東博)のことを書きます。
恒例の新春展示に加えて、今年は本館リニューアル記念として「特別展なみのラインナップ」と豪語する特別公開も楽しみ


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本館に入ると、ほんわかと花の香りが漂っていました。
新春らしく、東博の正門脇や、噴水池の前や、本館入り口や、上の写真のように本館ロビーにも立派な正月花が飾られていました(真生流の方々の作品でした)。
東博に行くたびに、その奥が気になって仕方のない、ロビーの大階段の踊り場にある扉のところにも


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立派な正月花ですが、このディスプレイの奥にはどんな世界が広がっているか、ますます関心が高まります


   


さて、


―― これは特別展か? ――
本館のリニューアルを記念して、東博(トーハク)の所蔵作品のなかから選りすぐりの名品を期間限定で公開します。「特別展」なみのラインナップを、どうかお見逃しなく!


の期間限定の公開作品からまいりましょう。


この日の東博で最も観客が密集していたのはこちらの作品の前でした。


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尾形光琳の「風神雷神図屏風」です(携帯電話で撮影するシャッター音が耳障り)。
すぐ隣りに、伊藤若冲の「松梅群鶏図屏風」が展示されているのですが、観客の関心の度合いはこんな具合。


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おかげで「松梅群鶏図屏風」をじっくりと拝見することができました。この屏風のことは、また後日。


110110_2_5_2 光琳の「風神雷神図屏風」に話を戻しますと、この作品のオリジナルに相当する俵屋宗達の「風神雷神図屏風」との顔合わせが、2年半前に東博で開催された特別展「対決 巨匠たちの日本美術」で実現しています(それ以前にも実績あり)。
この展覧会には私も行ったのですが(右の画像はその時のフライヤーから拝借)、両作品の展示は2008年8月11~17日のわずか1週間で、7月31日に行ってきた私は残念ながら観られませんでした

宗達の「風神雷神」は、京都・建仁寺から京都国立博物館(京博)に寄託されているのですが、京博の平常展示館が建替工事の真っ最中だそうで、2013年秋に予定されている完成まで平常展示はお休みです。
平常展示が再開されても、「風神雷神」が展示されている保証はありませんので、建仁寺レプリカを鑑賞するのが安全策かもしれません。


   


次にご紹介するのは狩野永徳の「檜図屏風」。


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まさしく安土桃山時代の金碧障壁画の代表作ですな(いまでこそ屏風になっていますが、もともとは襖絵だったらしい)。

離れたところから観てもすさまじい迫力ですが、近づいて観ると筆致がこれまた凄い勢いです。

もっとも、「持って帰りたいか」と聞かれると、それほどでもありません…


   


逆に、いただけるものなら喜んでもらって帰りたかったのはこちらでした。


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国宝「古今和歌集(元永本)です。


なんときれいな料紙、なんときれいな筆蹟、なんときれいなレイアウトなのでしょうか

ただ、筆蹟が流麗すぎて、まるっきし読めないのが悲しい…


   


最後にご紹介するのは、日本史の教科書には必ず載っているといっても過言ではない雪舟等楊の「秋冬山水図」。


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こんな斜に構えた写真で申しわけありません。
でも、よく本や雑誌で見かける作品ですし、もともとがモノクロームですからご勘弁を。

でも、表装された状態で観られるのは、レアといえばレアかも…。


   


以上ご紹介した作品のうち、「風神雷神図屏風」「檜図屏風」「古今和歌集(元永本)」の展示は今度の日曜日、1月16日までです(葛飾北斎の「富嶽三十六景」も)。ご興味のある方はお急ぎください


その2」では「新春特別展示 博物館に初もうで」のことを書く予定です。

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千葉市美術館でつながる、つながる…

2011-01-10 00:06:52 | 美術館・博物館・アート

8日に観てきた東京国立博物館(東博)での見聞録を書きたいと思いつつも、またもや寄り道です

東博での観覧を終え、ジェンナー像近くのベンチに座って一服しながら、メールをチェックしますと、同僚からこんなメールが届いていました。

千葉市美術館のギッターコレクション、混んでない上になかなかです。

んん? ギッターコレクション? 正直、何のことかわかりませんでした。
ただ、「千葉市美術館」には敏感に反応しました。千葉市美術館には、一度だけ行ったことがありましたし、最近も「ゲネプロ絡み」で思い出していましたから。

忘れもしません、約2年前の2008年12月13日、千葉・幕張メッセで開催されたTHE TOUR OF MISIA 2009 DISCOTHEQUE ASIAの公開ゲネプロ(千葉は「MISIAのゲネプロのメッカ」と呼ばれるかもしれない…)に参加するついでに、千葉市美術館に行き、「20世紀の写真」展を観てきました。
その時のこと、っつうか、千葉市美術館で買ったグッズのことを、2009年2月14日の記事「便利堂のこと 他」で書きましたっけねぇ…。
そのグッズというのは、A6サイズのこのクリアファイルでした。

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神坂雪佳の「元禄舞図」(部分)の図柄です。
ここんとこ、押さえておいてくださいね。

   

さて、千葉市美術館で開催されているという「ギッターコレクション」、フルネームでは「開館15周年記念 帰ってきた江戸絵画 ニューオーリンズ ギッター・コレクション展」で、ニューオーリンズ在住の眼科医、カート・ギッターさんの日本画コレクション展です。

自宅で千葉市美術館のHPを見て、「ふ~む、確かに面白そうだ。でも、ちと遠いな…」などと思っていました。

と、きのうのNHK 日曜美術館アートシーンで、いきなり、このギッター・コレクション展がとりあげられて、おぉ と驚いたのもつかの間、紹介された展示作品に、ありゃりゃ、これは… と絶句

ギッター・コレクション展の出品作品、神坂雪佳の六曲一隻の屏風絵「輪舞図」が、2年前に私が千葉市美術館のミュージアムショップで買ったクリアファイルの図柄そのままだったのです

正確には、クリアファイル(便利堂さんから通販で購入可能)の図柄は、京友禅の老舗・千總さんが所蔵する神坂雪佳の「元禄舞図屏風」(下の画像)からのものですが、「輪舞図」と「元禄舞図」とは同じモチーフとお見受けしました。

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今も千葉市美術館のミュージアムショップでこのクリアファイルが販売されていれば、ギッター・コレクション展の期間中は一番人気かもしれません。

それにしても、2009年2月14日の記事「便利堂のこと 他」で、

つながる、つながる…。

と書きましたけれど、ホント、つながる、つながる…。

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