岩波書店のWeb頁に出ている書籍紹介【森達也/『「テロに屈するな!」に屈するな』】(https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html)。
『●「不安と闘いながら世界に理念を示し続けた
この国に生まれたことを僕は何よりも誇りに思う」』
《そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と》。
『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
ある平和学者の原義を跡形も無く破壊』
「真の平和主義学者とアベ様という積極的戦争主義者。
アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
「ノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士」の原義を
跡形も無く破壊している。博士が夢見てやまないこと、それらを
叶えることなく壊憲していいのか? 原義を知ったうえで、
アベ様がコピー(?)したとするならば、相当に悪質な改悪」
アベ様ら自公による「積極的平和主義」の未来。「対テロ」「テロ対策」の名の下に、市民を監視し、お互いに疑心暗鬼にさせ、対立させ…。戦争法で、戦争の泥沼に「人殺し」「殺人」に向かわせる狂気。2016年7月参院選、人の親として、子や孫にそんな未来を渡していいのか?
『●「水俣を歩いた原田正純さんの世界」/
『週刊金曜日』(2013年2月8日、930号)について』
「田中優子さん「風速計 新しい芽を育てる役割」、
「グローバル化が何をもたらしたか・・。新しい社会の芽を支え、
助けるのはメディアの重要な役割・・」。「大藤理子の政治時評
「対テロ」を自衛隊法の改正に使う意図が見える安倍ちゃん「美談」に
騙されちゃダメです・・」」
『●「僕らは「戦争」を知らない?」
『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)』
「【戦争をしている国の若者から→戦争をしようとする国の若者へ
米国「対テロ戦争」帰還兵は今】、
「兵器は市民にも無差別に使われる」
「消し去ることができない戦場の記憶」
「軍事は平和を生み出さない」「戦争に栄光など存在しなかった」。
「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/65d9f2fed4e589e98deef3f0cb66e941)」
『●「若者に広がる〝新しい宿命観〟」
『週刊金曜日』(2015年1月16日、1023号)について』
「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「表現の自由とは
そもそもが、これを規制したり弾圧したりする国家(や政治システム)
に対して行使されるべき概念だ。その表現に傷つく人がいるのなら、
決して無制限に許される概念ではない。…」」
「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…僕たち日本人は
今、その悪しき実例を、自国内で体験しているはずだ。…ただし
表現の自由が絶対の正義になるのなら、やはりそれは少し違う。
もっとデリケートな概念であるはずだ。…」。
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/55a79986ce2ffe9d1ece5a7158626260)」
「森達也さん【憎悪が連鎖しないことを祈る】、「…9・11後の
アメリカと同様に、「対テロ」を大義にしてフランス国内の集団化は、
今後されに加速するだろう。ならば仮想敵を見つけたくなる。
憎悪が連鎖しないことを祈るばかりだ」」
『●亡国の大政翼賛報道・・・いつか来た道:
アベ様は「現地を取材されて困ることでもあるのか」?』
《■ミス挽回のパフォーマンス …金子勝氏(憲法)が言う。》
「安倍首相は、解釈改憲で集団的自衛権を認め、自衛隊を
海外に派遣しようと、今後の憲法改正に意欲を燃やしています。
イスラム国による殺害事件は、その地ならしにうってつけです。
だから、2人の拘束を事前に把握していたことを隠し、中東を歴訪。
イスラム国対策に2億ドルの支援を打ち出し、米国を
中心とする対テロの有志連合に加わりました。ところが、
2人の殺害でシナリオが狂い、政権への風当たりが強まった。
そこで、ミスを挽回するためのパフォーマンスが、旅券返納です。
イスラム国の残虐性が再認識された今なら、渡航制限は
国民に受けます。憲法22条を無視しても、失地回復を優先したのです」
『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?:
青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」』
『●歓喜する人々の神経、敬意を表する政府の神経』
《ひとを殺して歓喜する国民にはなりたくない
…今朝の新聞をみた。朝日新聞に最上敏樹が「拘束・裁判が
世界の潮流」と主張し、今回の国家の明確な意志による「暗殺」を
容認しない意見も紹介している程度で、他紙にはほとんどそのような
主張はみられなかった。わずかに毎日新聞が「人々が一人の死を
喜ぶ姿に少しうろたえている」というコネティカット州の9・11遺族の
談話を載せていたくらい。日本政府は「テロ対策の顕著な前進を歓迎し、
関係者の努力に敬意を表する」との談話を発表した。
世界はもっともっと危険な方向に漂流しだしている》
『●石原慎太郎〝ト〟知事のお金は石原氏のモノ、そして都民の血税も氏のモノ』
《石原都知事 スカイツリー開業前に超ド派手テロ訓練の悪ノリ
…スペクタクル映画さながらの血税デモンストレーション
尖閣買収で息巻く石原慎太郎都知事(79)が、今度は東京の新名所を
政治利用だ。来月22日に開業が迫る東京スカイツリーを舞台に、
都主催のド派手なテロ対策訓練を行うのである》
『●憎悪の連鎖を怖れる: イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと』
『●「積極的平和主義」の未来:
「後藤さん・・・が伝えようとした多くの民衆の死を想像してほしい」』
『●外(害)「遊」でカネをばらまく「死の商人」外交や
自衛隊の「派兵」では絶対に平和にはならない』
『●防犯カメラと云う監視カメラ: 「監視カメラを覗くのは誰か」?』
「テロが減る? ホント? なんか怖い「世界」なんですが??
「防犯カメラと云う監視カメラ」」
『●保坂展人さん、あの小泉純一郎氏でさえが
「『平成の治安維持法』をつくった総理」と呼ばれることを嫌った』
《「共謀罪」再び浮上 テロ対策で谷垣氏言及 過去3度廃案
…自民党の谷垣禎一幹事長は十七日の記者会見で、来年五月に
三重県で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向けた
国内テロ対策強化の一環で、犯罪を実行しなくても計画を話し合う
だけで処罰対象にする「共謀罪」の新設を含む組織犯罪処罰法の
改正の必要性に言及した。
谷垣氏は、パリ同時多発テロ事件を受け「来年、日本はサミットがある。
テロ対策には相当、意を用いなければならない状況になった。
いろいろ考えていかなければいけないことが出てくる」と指摘》
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【https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2709330/top.html】
「テロに屈するな!」に屈するな
編集者からのメッセージ
オウム真理教をテーマとしたドキュメンタリー映画『A』 『A2』などで,日本社会の深層に鋭く切り込んできた森達也さんによる岩波ブックレットです.
1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件,あるいは2011年のアメリカ同時テロなどを契機に,「テロ」対策が日本社会に広まりました.町中のいたるところに「テロ警戒中」の看板,電車内では「不審物はないか」とのアナウンス,そして監視カメラの増大…….はたして,こうした事態は,本当に「対テロ」として有効なのでしょうか.「対テロ」という「正義」を無自覚に受け入れることで,むしろ社会は何か大切なものを失っていないでしょうか.
今年(2015年)1月,IS(「イスラム国」)により日本人二人の人質が殺害される痛ましい事件が起きました.人質として拘束されていることが明らかになって以降の政府の対応は,はたして適切なものだったのか.人命を救うことはできなかったのか.そんな疑問の声や政府の対応への批判は,「テロリストに協力するのか」という声で封じられました.「テロに屈するな!」というかけ声のもと,マスメディアも政治も思考停止する状況が続きました.
そしていま,「テロ」の脅威の増大や,日本をめぐる安全保障環境の変容などを名目に,日本の安保政策が大きく変えられようとしています.「テロに屈するな!」という「正義」のかけ声のもとに安易に思考停止するのではなく,「テロ」とは何か,「テロに屈しない」とは何かということに,いま私たちは冷静に向き合うべきではないでしょうか.安保法制の本質とは何か.何のためのものなのか――.
森さんは呼びかけます.「テロに屈するな!」のかけ声に屈してはいけない,と.そして読者一人一人に語りかけます.「対テロ」などを名目に,この国独自の大切なものを失いつつあるのではないか,と.この国の政治,社会,メディアはどこへ向かうのか.森さんならではの鋭い視点で,迫ります.
(田中宏幸)
(オバマ米大統領の来日の際,封鎖された駅構内の
ゴミ箱(東京・新宿区,2014年4月))
(駅の掲示板に貼られた「この街をテロから守れ」の
ポスター(東京・千代田区,2015年7月))
著者プロフィール
森 達也(もり・たつや)
映画監督,作家.1956年,広島県呉市生まれ.テレビ番組製作会社を経て独立.98年,オウム真理教を描いたドキュメンタリー映画『A』を公開.2001年,続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞.
著書に『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫),『「A」マスコミが報道しなかったオウムの素顔』『職業欄はエスパー』(以上,角川文庫),『A2』(現代書館),『A3』(上・下,集英社文庫,講談社ノンフィクション賞),『死刑』(朝日出版,JCJ賞),『「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい』『すべての戦争は自衛意識から始まる』(以上,ダイヤモンド社),『悪役レスラーは笑う』(岩波新書),『311を撮る』(共著,岩波書店)など多数.
目次
はじめに――不条理な「安保法制」国会審議
第1章 「テロに屈するな!」の声が奪うもの
第2章 イギリスでテロについて考える
第3章 「報復の連鎖」を断ち切れるか
――ノルウェー元法相に聞く
第4章 想像し,葛藤し続ける意味
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