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▲市民団体主催、トーヨーボール解体工事説明会を愛西市佐織台で開催

■リスクコミュニケーションを求める活動をしてきた成果が、少しみえました。
 午後1時半より開催!30名を越す住民の方が参加。

 先月24日の午後7時から、稲沢市平和支所で解体業者により説明会が行われましたが、この愛西市佐織台の方々は、若い方が多く、とても参加できる時間帯や場所ではありませんでした。そんな声にこたえ、地域の集会所で市民団体主催で説明会を開くことになりました。

 東京から「中皮腫・じん肺・アスベスト センター」の事務局長である永倉さんも来てくださり、私と永倉さんで、今までの経過や24日の説明会の内容を、疑問点も含めながら、まずは説明しました。

 24日の業者説明会では、アスベスト除去工事は、ごく一般的な工法についての説明だったので、トーヨーボールの荒れ果てた現状とギャップがありました。そういった疑問点をひとつひとつ挙げていきました。それに対して、業者の方からも説明がありました。

 今日の会は、とても元気なよい会でした。
 住民の皆さんからも「今どんな工事をしているかの看板を出し欲しい」「看板を増やして欲しい」「一番危険なのは、いつか?」「床に落ちたアスベストまみれの廃棄物は、どうやって片付けるのか」「環境調査のポイントを増やして欲しい」「環境調査は、何回やるのか」など、たくさんの意見が出されました。24日に参加された方で、今回の説明会にも参加され、改めて質問をされる方もありました。そのとき出された意見により、工事改善がされたケースもあり、何度かこういった場を設けて、やりとりすることの意義を感じました。

 工事にリスクがあるのは当然です。そのリスクを業者・住民・行政が共有して、より安全な工事にしていくのが、リスクコミュニケーション。今回は、私たちの疑問点がひとつずつ解消されていくことを感じました。きちんとお答えいただいた業者の方々には、感謝です。

■行政の意識が一番遅れている「リスクコミュニケーション」

 業者と住民との意見交換で、まだまだではありますが、「リスクコミュニケーション」の臭いを少し感じることができました。しかし、本来いなければならない行政がここにはいませんでした。

 石原産業のフェロシルト問題では、2度、「三重県・石原産業・市民団体」の3者懇談会を開き、話し合いの場を企画した経緯があります。トーヨーボール問題でも、愛知県には、何度もリスクコミュニケーションを図った解体工事を!と、話し合いの場を持つよう要望をし続けてきました。結局、消極的なのは県行政だったのかもしれません。

■業者に、2点の課題を持ち帰っていただきました。

 1点は、業者と市民団体もしくは地域自治会と協定書を結んで欲しい。
 2点目は、詳しい施工計画書を示して欲しい。

 回答は、代表の林さんに頂くことになりました。

■今日決まったこと。

 6ヶ月の工事期間中に、アスベスト検査は3度ほどしかされません。ポイントもわずかです。風向きで、何かあれば一番影響がでるであろうこの佐織台に、機械を貸して下さる方があり、アスベスト濃度常時観測機器を設置することになりました。

 こういったことも、業者の方のいる場で説明できたことは、リスクコミュニケーションの面でもとてもよかったと思っています。

■今日、わかったこと

 今まで、国(環境省・厚生労働省・国土交通省)と懇談を持ったり、国会議員に委員会で質問していただいたりとの活動もしてきました。

 マルコーさんの説明によると、「一般的には途中の工事段階で労働基準監督署が検査に入ることはないが、今回は、途中で数度はいることを聞いている」とのこと。また、「稲沢市と愛知県がアスベスト除去工事が終わった段階で、調査に入る予定」などの報告がありました。省庁交渉のとき、「地域だけには任せておけることではないので、国も関わっていく」とのお話がありました。それが、きちんと実行されたのだと思いました。

 「今までの活動の成果がやっとみえてきたね」と、会が終わってからみんなと話しましたが、本来行政から説明されることまでも、業者から聞くことになったことに、みんなも少し疑問をもったようです。

 今日の業者からの説明で、まだ未確定の部分が多いこともわかりました。できる限り、今後も地域に情報提供をお願いしていこうと思います。 

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