新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

勤務時間超過の体制:医療体制と医療の発展を考えて必要医師数を決めてほしい

2010-11-13 16:18:53 | 医療

さて、続けます

 

時間外勤務上限・・・。最近僕は結構楽です。

 

例えば、僕が大学に戻ってきた最初の一年間で・・・病院に一日も行かなかったのはゴールデンウイークのころで(8ヶ月後)・・・某先輩医師(すでに辞められましたが)が

俺が信用できないのか。休め

とおっしゃってくださり、しっかり休んだのが最初。

 

8カ月ぶりに休みを取りました

 

初めの1年は今の教授と講師(over fifty)に僕というメンバーだったので、夜中の急変の連絡が僕のところに集中していたので、自分が死にそうなくらいやばかったです。

 

で、上に書いている先輩ドクターが来てくださって、少し楽になり、後輩も入ってきて…。

 

後輩が増えてから一応休む時間は少し増えましたが(ほとんど休む時間なしで8カ月勤務していたころに比べると 笑)、それでもこの夏までの2年間で休んだ日数は14日間でした。

 

まぁ、昨年の1年間で10日くらいは休んだということでしょうか?

 

なんだかんだ言ってもOn call体制だと休んだ気になりませんが。

 

この夏からは僕も積極的に休むようにしているので、すでにこの2年間と同じくらいは休んでいるのではないかと思います。夏休みの1週間が大きい。

 

今までが「よくこんな勤務でやっているな」という状況だったから、すごい改善(笑)です。後輩と連携してなんとか対応できていることが・・最近休めている一番の理由でしょうか。

 

そんな勤務体制のため、あまり「時間外勤務」というものを認識していないのですが、週に45時間くらい余裕でOcerしてそうですけどねw

 

もしかするとうちに「労使協定」なんてものが存在しないのかな(笑

 

県立小児医療センター:医師、「上限超す勤務時間」 労基署が是正勧告 /群馬

毎日新聞 11月6日(土)11時39分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101106-00000046-mailo-l10  

 

県立小児医療センター(渋川市)が09年3月、医師の労働時間が労使協定の上限を超えているなどとして、前橋労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが5日分かった。同センターによると、勧告を受けて常勤医師を2人補充したが、一部診療科では医師確保が依然として追いついていないという。 

 

勧告書などによると、時間外労働は労使協定で月45時間までなどと定めているが、医師35人のうち6人が上限を超す勤務をしていた。 同センターによると勧告後、心臓血管外科の医師を2人から3人に、循環器科の医師を3人から4人に増やしたが、一部診療科は必要な医師数を確保できていないという。松本博崇事務局長は「勧告はもっともだが、医師は簡単には増やせない」と話している。 

勧告の背景には慢性的な医師不足があり、厚生労働省の「必要医師数実態調査」によると、県内では6月1日現在、医師469人が不足している。診療科別では▽内科72人▽整形外科51人▽外科34人▽小児科31人--など。県病院局は「医師の絶対数を増やさなければ劇的な改善はのぞめない」と話している。【鳥井真平】

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今までにも書いてきましたが、連続勤務…過労状態の勤務は非常にミスが多くなる可能性を秘めています

 

24時間覚醒はアルコール0.01%と同レベルの注意力しかないというのは有名な話ですが、これに近しい状況は様々な診療科で起きていると思われます。

 

その状況でも耐えうる人材が医師になっていると言えば聞こえは良いですけど、状況は変わっており相当な人間でないと耐えられなくなりつつあると思います。

 

日医の理事さんが

「私たちも勤務医をしていたころもある」

といっても、今と昔は変わったのだ…と言いたい。

 

 

実際に「日本の今の医師数」で「インフォームド コンセント」を十分に取り、患者の知る権利を十分に満たしながら診療をやりなさいと言われたら、かなりの過労状態になっていくと思います

 

パターナリズムがよいとは僕は全く思わないです。

 

僕が説明するときに必ず患者さんに言う(言っていると思う)のですけど、あくまで患者さんの時間、自分の時間だから患者さん自身が決める義務と責任と権利がある

それを決めることができるだけの「情報」を与える義務(説明の義務)が医師にはあると思う。

 

だからこそ、できるだけきちんと説明をする。

 

まぁ、外来ではどう頑張っても1時間は時間が取れないですけど。昨日も入院の患者さんの「選択」の説明には1時間半の時間を使って説明をしました。

 

患者さんによっては「わからないから先生に任せます」というかたもいるのですけど、本当はそうであってほしくないと思っています。

 

 

「今の医療体制」と「昔の体制」を比べて、さらにできることが増えた「医療の発展」も考慮して、必要な医師数を出してほしい

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

さて、少し疲れてきたので休みます。

 

と・・言うよりはメガネ屋さんから、新しい眼鏡ができたと電話が来たので取りに行ってきます。

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ど~でもいい話:僕と携帯端末(あるかな?)

2010-11-13 15:42:31 | ど~でもいい話

こんにちは

 

今、帰ってきました。毎日がお疲れモードになりつつありますが、今週の木曜日はつらかった。

 

初診が7人・・・。

血液内科で初診を別にやっていればよいのですけど、毎日一人ずつ外来をしていますので初診の患者さんの対応も予約患者さんの合間にやっていかなければいけません

 

様々な原因で長く話をしなくてはいけない方も大勢いるのですけど、申し訳ないのですが「鉄欠乏性貧血(純粋に)」の患者さんや、そもそも「何で血液内科に?」という患者さん(先日僕のところに…全身倦怠感が主訴でHb 12.7g/dlで貧血があるので血液内科で精査をと紹介してくださった開業医さんがいましたが・・・貧血が原因か?)でも診療の依頼があればきちんと説明の義務があります。

 

当たり前ですが・・・。

 

先日のProf外来に「ALP分画のALP5が高いので血液内科に・・・」という依頼があって、そもそもなぜ血液内科という話になっていました。

 

まぁ、悪性腫瘍だとかと区別してはいけないかもしれませんが・・・。鉄欠乏性貧血や全身倦怠感の原因精査みたいなものを大学病院の血液内科に相談されたのだとしても、患者さんが悪いわけでもなく、しっかり説明しなくてはいけない

 

そうすると・・・どうしても20~30分は必要(一人当たりですね)になります。どう考えても人手が足りないぞw

 

最終的に終わったのは5時半でした。途中から電子カルテに書くのをやめてひたすら患者さんを呼び続け・・・

 

この状況でカルテに「~の記載はないだろう」とかいう方々もいますが、説明したことをすべて書くほどの時間的余裕がないです。

 

そして紹介状の返事など書き終わったのは20時・・・(汗

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なかのひと 

そこからカンファレンスに途中乱入。

…さすがにきつかった…orz

 

そんな日常を送っています。僕は病棟と外来を往復する毎日を送っております。両方でバタバタする役割ですねw

 

そんななか・・・外来看護師さんの一人と外来で患者さんの対応をしている時電話が事務の方からかかってきました。

そもそも救急患者の対応している時に、僕のところに実施入力とか病棟関係の事務とかの話しが来るのが・・・いらっとくるんですけど・・・

 

「患者さんの処置の入力とか、めんどうですよね。もう少し何とかならないものかな?」

「外来看護師は本当に大変です。病棟の看護師はPC(ノート)を持ってその場で入力していますけど、外来では設置されているPCまで行かなくてはいけませんし」

「あれも無駄なんですよ。正直、PCを各病室へ持っていく必要はほとんどないはずなんですけどね。Vitalの入力や処置入力、点滴の入力だけできるような端末があればいいのです」

「Ipadみたいなやつですか?」

「それは大きすぎじゃないですか(笑  それこそ、I phoneくらいの大きさで、バーコードを読み取って『実施入力ボタン』見たいのを押せばよいくらいのもの

「そんなのがあったら、看護師業務も少しは楽になりますよね」

「探したらどこかにあるんじゃないですか。そのくらい作ってあってもおかしくはないでしょう。

うちの病院みたいに人も金も・・ともかく削って…という病院はともかくとして

 

そんな話をしていました。

 

こういう携帯端末ってあるのでしょうかね?絶対その場で実施入力などをした方が間違いもないし

看護師さんが実施入力していない→DPCの関係で医療事務で困ってしまう→医師(僕が電話しやすいらしいけど)→看護師

 

という流れが、非常にめんどい。

 

こんな携帯端末あったらいいなぁ…と思っています。というか、あるのではないか…と思っています。

 

どうなんでしょうかね?

 

それでは、次に行きます。

コメント (5)
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