新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

予想通り?:僕は地元への愛着だと思いますけど

2011-10-02 17:04:31 | 医療

さて、続いて東北ネタ2つです

 

2つの記事をご紹介します。

 

学生定員、2割を東北枠に=東北福祉大の医学部新設構想

2011年9月27日20時6分

http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201109270106.html

 仙台厚生病院(仙台市)と東北福祉大(同)は27日、同大で設置を検討している医学部について検討委員会を開き、学生の2割を東北出身者とする基本方針を決めた。

 厚生労働省によると、東北6県では医師数が全国平均を下回り、東日本大震災で医師不足に拍車が掛かっている。

 基本方針では、学生数を1学年100人とし、2割は東北の出身者に入学優先枠を設ける。市町村や病院が奨学金を拠出する制度もつくり、研修後7年間は東北で地域医療に携わることを課し、卒業生が地域に根付くことを目指す

 「震災関連疾患研究所」の設置も目指し、大量のがれきや汚泥による環境汚染や粉じんによる健康への影響を長期的に調査するとしている。 

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研修医の希望先、宮城と福島は昨年同期比1割減

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://imp.asahi.com/bservers/AAMALL/acc_random=4559253/pageid=78385476/AAMB1/SITE=SOKUHOU/AREA=RECT3/AAMSZ=300X250/OENCJP=EUC"></script> <script></script> <script></script>
http://www.asahi.com/national/update/0930/TKY201109300741.html

 卒業後1、2年目の医師に義務づけられている臨床研修で、宮城、福島両県内の病院を研修先の第1希望に挙げている医学生が、昨年同期と比べて約1割減っていることがわかった。研修医は医療の担い手としても期待されており、大幅に減ることになれば両県の医療に影響が出かねない。

 医学生と受け入れ側の臨床研修病院の双方の希望を組み合わせる業務を担当している「医師臨床研修マッチング協議会」が30日、全国の病院別に、来春卒業予定の医学生の第1希望者数(29日現在)を中間発表した。希望登録の締め切りは10月13日。

 中間発表によると、宮城県では18病院の来年度の募集定員計170人(昨年度比18人増)に対し、医学生の第1希望者は計89人で昨年同期より10人減っていた。福島県は16病院の募集定員計146人(同3人減)に、第1希望者は計54人で8人減だった。

 岩手県は12病院の募集定員計126人(同7人増)に、第1希望者が計62人で1人増えていた。

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1割減ということですが、先ほどの福島の記事を見る限りでは…この程度の減少ではきかなかったのではないかと思います。

 

震災があったことによって、できるだけ地元に貢献したいという気持ちが出ているのではないかと思ったりするのですが。

これもあまり減った減ったと書くよりは「思ったより減らなかった。これは地元への愛着心なども~」とかって書くといいような気がしますね。

僕この記事見たらもっと減るかもって、警戒しますもの。

 

けど・・・あまり事実以外のことを書きすぎるのも・・・・w

情報源は色眼鏡つきと思ってすべて解釈するようにしたので、どっちでも構わないですけど。

 

また、上の東北福祉大の件も、今後どうなっていくのかと思っています。

 

短いですけど、この記事はこれで終わります。

 

なんか、またおなかが痛くなってきた。軽~い、おなかに負担がかからない食事がいいな~

コメント (3)
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強制力を働かせるだけでは・・・

2011-10-02 16:19:13 | 医療

こんにちは

 

今日は日本血液学会のスライドづくりにいそしんでおりました。本当はもっと早く終わる予定だったのですが、朝の4時から急に腹痛が出現し…痛みで動けなくなりました。

 

身体所見上、自分の病歴…いろいろ考え、最初は

「十二指腸潰瘍かしら?」

と思い、とりあえず家にあったガスターを内服・・・。痛みは少し軽減したものの、どうも治りが悪い。まぁ、潰瘍まで言ってたらすぐ治るわけないのですけど。

一応、胃痙攣の可能性も考え(病院勤務じゃないから、家に聴診器があったのを思い出し・・・w、さらに聴診などを追加)、ブスコパンを追加。(一応、この時点では結石や虫垂炎とかはないな~と思っていました)

 

しばらくして、ようやく落ち着いたと思ったら9時過ぎでした。

そういうことで何から何までが後手に回り・・・・(なんか最近、虚弱なんではないか・・・?)

 

ということで、スライドづくりも時間がかかってしまいました。はい。

 

で、今日はこちらの記事を紹介します。福島の記事です。

 

 原発から主に20~30キロ圏の緊急時避難準備区域が30日、解除された。だが、インフラや市民サービスの復旧は道半ばだ。特に医療サービスの不足は深刻。南相馬市は常勤医が震災前から半減し、県全体でも約12%の医師が自主退職した。医療現場からは「国の強制力がなければ医師拡充は期待できない」(南相馬市健康づくり課)と悲鳴が止まらない。(中川真)

避難した住民が帰還するための大きな条件のひとつに医療サービスがある。しかし、緊急時避難準備区域から解除された南相馬市原町区にある同市立総合病院では、震災前の3月1日に21人いた常勤医が10人(8月1日現在)に半減した。

 この結果、18科あった診療科のうち、産婦人科や眼科など6科が休診したままだ。「市内での出産は2つの民間医療機関に委ねるしかない」(南相馬市)という。仮に除染が進んでも、妊産婦が安心して帰還できる環境とは言い難い。

 入院機能の弱さも深刻な問題だ。同市内の各病院は震災前、計1329病床を擁していたが、震災後の避難や規制の結果、現在機能しているのは285床だけだという。

 県病院協会の前原和平会長(白河厚生総合病院院長)は、「震災前から医師不足が深刻だった地域で、一旦離れた医師復帰は難しい」と指摘する。

 同協会が7月、県内127病院に行った調査(54病院が回答)でも、浜通りや県北・県中を中心に、震災前に1168人いた医師のうち、67人が3月末までに離職し、7月までに全体の約12%にあたる計135人が離職した

 看護師も同様で、震災前は6554人いたが、7月までに464人(約7%)が離職している。

 日本医師会や日本薬剤師会などでつくる「被災者健康支援連絡協議会」では全国から医師派遣を続けているが、数週間の短期支援が多いのが実情だ。「施設説明などで期間が終わってしまう。半年、1年来てほしいのだが」(前原会長)という。

 南相馬市では「解除されても見捨てられた状況は変わらない」(飲食業女性)との憤りは住民に根強い。全面帰還に向け、国の幅広い対応が求められる。

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難しいですよね。

僕も少し福島にはいましたが、それも2週間くらいでしたから大きなことは言えません。

 

285床しか機能していないという状況であれば、医者の数と病床数という意味では・・・(国が良く言うやつですね、病床数あたりの医師数が・・・ってやつ)よいのかもしれませんが…現在、南相馬市にいらっしゃる方々の医療を行うという意味では厳しいとしか言いようがないと僕も思います。

 

ただ、マスコミの方々がこのように書いてしまうと…責任感がよほど強い医師でも尻込みをしてしまうかもしれません。一人で行っても焼け石に水のようだ・・・って。

 

一人でも来てくれたら助かる・・・という思いを書いてほしいような・・・・。

 

あとは国が規制して…と書いてありますが、やはり医師は規制されてどこかに派遣となるのでしょうか?

以前、地方の医療をどうにかするために・・・・そういうアイデアが出ていたような気がしますが、それを行うと本当に国外逃亡のようなことが起こってしまうかもしれません。医者にも家族などがいるので…強制的に離れさせられるとわかったら、そういうことをされないところに行くのではないかと思います。

また、いろいろな行動科学モデルがありますが、「強制」というのは一番悪い状況だと思います。強制するならばほかに何かを与える必要があるだろう…と思います。

 

たまたま僕が持っている「行動科学の展開」という本を開いたところ、リーダーシップという項目で労働者は何を仕事に求めるか・・・という表があり、作業員の求めるものが書かれていました。

1位 仕事を十分に認めてくれること

2位 仕事に打ち込めること

3位 個人的問題への理解と共感

4位 安定した仕事

5位 よい賃金

・・・・でした。

 

今福島に行け…と強制されても、1はともかく2の仕事に打ち込めるかというのは人によりけりになるでしょう。行きたくないのに来てしまった・・・では手に仕事が付かなくなると思います

3に関しても強制的に行かせることは「家族と離れて暮らす可能性」があります。そういうことも考慮してあげる必要(すなわち、。それに対する理解と共感、感謝の気持ち)があると思います。

4位はそれなりに人が来ないと厳しいような気がするし、5位は…まぁ、国がやるなら国として対応してあげてください。

そんなことを僕はこの記事を見て思いました。

 

もう一つ二つ記事を書きます

コメント (5)
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