新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

アンフェタミンのOSCEセンター構想(看護師、女医・・復職対策)

2011-10-28 23:22:13 | 医療

こんばんは

 

現在通っている職場の学校もようやく終盤を迎えました。あとは流れに任せますが、なるようになるさ…と思っています。

 

さて、Mission statementも書きたいのですが、その前にOSCEセンターに関して僕の構想を書かせていただきます。もしかしたらどこかでやっている方もいるのかもしれませんが・・・

 

OSCEセンターの構想はあくまで看護師さんや女医さん、何らかの事情で一時的に臨床現場から離れていた方の復職を狙いとしたものです。

 

OSCEとは「Objective Structured Clinical Examination」の頭文字を取ったもので、「客観的臨床能力試験」と訳されます。ペーパーテストによる知識重視の教育ではなく、判断力・技術力・マナーなど実際の現場で必要とされる臨床技能の習得を、適正に評価する方法とされています。

http://ja.wikipedia.org/wiki/OSCE

 

僕はOSCEがらみで職場の機関誌に投稿したこともあるのですが(今回、そのせいで余計な課題が出ましたが・・・)、OSCE+ポートフォリオを主体とした臨床技能の維持・向上を狙ったセンターを作れればよいと思っています。

 

メリットはまず、患者さんではなく模擬患者を主体にして行うので死亡事故というものはない。十分な技能がとりあえず回復するまでは、失敗しながら学び続けることができる

これが最も大きなことだと思います。

臨床現場から離れていて怖いのは、自分の腕が未熟であったばかりに患者さんに不利益が生じることです。僕は3,4年目では研究を主体にしていましたので、臨床現場に復帰するのはすごくこわかったです。普通の急変対処はできても血液内科としての対応はまた別ですし・・・・。

みんな同じだと思います。臨床現場に出ていなかったことで、患者さんに不利益を与えるのが怖い。だから復帰できずにいる。先日もそういった話を聞きました。ですからこういった施設が役に立つと思います。イメージアップできるだけでも…導入となっていけばよいと思っています。

職場復帰を考えるときだけでなく、保育所を併設しておけば育児中でもOK。1時間でも2時間でもその技能を維持するようなトレーニングを受けられるようにしたいと思っています。

 

本当に子供がある程度自立したら復帰できるように少しずつでも「準臨床現場」を継続しておく。

 

OSCEセンターですので、急に休んだとしても患者さんや同僚に迷惑は掛かりません。僕ら医師もそうですが、僕の知っている多くの看護師さんは体調が悪くても病院で働いています(もっとも、うちも重症度で10対1看護であるのがあり得ないのですが・・・)。僕の知っている医療従事者は「ぎりぎりで病院が成り立っている」ことを知っている人が多いので、限界まで働いてます(だから辞めるんだろうな・・・。僕がいた3年で・・・1人除いて全員やめたor 転属したし・・・・)。

 

子供の急病などがあっても、行ってしまえば予備校のようなスタンスなのでいつでも休めます

 

お金に関しては当然ながら、教育を受ける人も払うべきだと思いますが、一つは医療システムを維持・改善する必要がある国や都道府県の財政援助、そして看護師不足などが問題となる病院などの援助もあってよいと考えています。

 

この支援している国や県、病院などには優先的に復帰する体制ができた人を派遣できるようにする。

 

 

どうでしょうか?

 

Win-Winの関係にはなりませんでしょうか?

 

Win-Winという風に言っているのは

 

1、復帰を希望する看護師や女医さんが臨床現場に復帰する一助になる(状況によっては研究畑から復帰する医師も)

2、医師不足や看護師不足を回避するための施策として(国や県ですかね)

3、実際に医療従事者不足で困っている病院が人を集めることができるようになる

4、実際はさらに良い医療を受けられるかもしれない国民

 

僕はこの考えはただのたたき台だと思っていますが、OSCE+ポートフォリオ(イギリスの医師国家試験って…これだけでしたよね?)を使用して、無限の可能性がある臨床現場にはかないませんが、ある程度の可能性・想定を訓練できるこのようなシステムは、看護師の職場復帰支援、女医さんの職場復帰支援などに役立つと思っています

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

それでは、また。

コメント (7)
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