こんばんは
今日は本当は出張の打ち上げをする予定でしたが、なくなったので帰ってきました。
なんかまだ疲れが残っているのか・・・それともまだ発生しているインフルエンザでももらったのか…体がだるいんですよね。まぁ、疲れの方だと思いますが。
さて、本日は気になる記事としてこちらを紹介します。
さいたま・駅伝練習中の小6女児死亡:学校側に蘇生期待、困難 AED不使用、評価回避--検証委 /埼玉
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120227-00000084-mailo-l11
毎日新聞 2月27日(月)11時17分配信
死亡したのは、同小6年の桐田明日香さん(当時11歳)。報告書によると、桐田さんは9月29日にグラウンドで1000メートルを走り終えた後に倒れ、翌30日夜に死亡した。死因は不明。教諭による「脈あり、呼吸あり」との判断から学校の自動体外式除細動器(AED)は使用せず救急隊の到着時には既に心肺停止状態だったとしている。学校がAEDなどの蘇生措置を行わなかった点について、峯委員長は会見で「死亡との因果関係はわからない」と説明した。
報告書は呼吸と脈を「正常」とした学校の判断を「問題があった可能性が推察される」と指摘した。AEDは、心拍を自動的に解析し、危険状態を検知した場合には心臓に電気ショックを与えて心拍を再開させる機能を持つが、報告書では学校がAEDを使わなかったことへの評価を避けた。その理由を問われた峯委員長は「どんな形で『呼吸あり』と判断したのか聞いてもわからなかった。そう判断すれば次の(AEDを使うかなど)段階がストップする。判断への疑問が無かったわけではない」と釈明した。【林奈緒美】
◇両親「検証不十分」
会見には桐田さんの両親が明日香さんの遺影を持って同席した。父の康需さん(45)は「学校側の資料に基づいており、十分に検証されているとは思えない」と訴えた。母の寿子さん(41)も「何ができなかったかと振り返り再発防止につながってほしかった」と述べた。会見に先立ち桐淵博・市教育長と日進小の下條清校長は両親に謝罪した。市教育委員会は各校の危機管理マニュアル見直しなどの再発防止策を講じると発表した。
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現在、ガイドライン2010では「市民救助者が呼吸の有無を確認するときには気道確保を行う必要はない。その代わりに胸と腹部の動きの観察に集中する。ただし、呼吸の確認に10秒以上かけないようにする」と、しています。呼吸の判断、脈の判断は難しいです。
もしかすると「死戦期呼吸」だったのかもしれませんが、呼吸があると判断する何か(動きなど)が少しあったのかもしれません。しかし、慣れた医療従事者ならともかく、判断はなかなか難しいというのが実際だと思います。
疑うなら蘇生行為を開始するべきだと思いますが、突然目の前で人が倒れたときに冷静にそれができるかどうかはわからないと思います。
僕も数年前に・・・一度研修医の先生が「Vfってでています」とモニターを見ながら言った時、走りながら「あいつは学生の時からこういう心肺蘇生のコースとかに参加していたはずなんだけどな・・・」と思ったものです。2回目からは体が動くようになりましたが、突然の場合は・・・経験がないと難しいかもしれないと思っています。
結果から見るとおそらくBrugadaとか何かがあった…可能性があると思います。しかしそれは結果から見たもので、その時にそれが起きていたかはわかりません。AEDを持ってきていたら助かったかもしれないけど、助からなかったかもしれない。そもそもAEDが作動するものだったかも、わかりません(AEDはVfなど吹きそうな動きをしている心臓を一度停止させて、再拍動させるもの。心臓を動かすのではなくて、心臓を止める機械です)しね。
僕はこの件を反省として、全学校職員にBLS2010を再教育+年1回~2年に1回程度の講習を受けるようにしておくこと、その上でこの件は不問にするべきだと思います。何かのアクションがなくては2人目の子供が出てしまうかもしれない。それでは、この子供の死が無駄になってしまうので・・・。
この教師に「心肺蘇生の処置を怠った」としてしまった場合、善意で心肺停止患者に近づく人が減るかもしれない…とも思います。
皆様はいかが思われますか?
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
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それでは、また。
私は看護学生です
去年、BLSとACLSを取得し興味がある記事だったのでコメントさせて頂きます
私は心肺蘇生が必要となる現場に遭遇したことはありません。実際の現場で動けるかどうかわかりませんが、一般市民でも医療従事者でも"助けたい"という思いに変わりはないと考えます
先生が仰る様に、事と次第によっては"助けたい"という思いとは裏腹に、人命救助の妨げになることも十分考えられると思います(「怖くて手が出せない」等)
BLS講習の普及は勿論、アメリカの一部の州の様に勇気を持って行動した救助者が守られる法律が整備されれば、助かる命も増えるのでは…と考える今日この頃です
なんでもかんでもAED装着という考えは誤りだと思いますが、AEDを装着しつつ呼吸の確認はAEDと人間と行なう考え方はいかがでしょうか。
知人がマラソン中に倒れ救命された経験があるので、他人事に思えなく投稿いたしました。
こんばんは、コメントありがとうございます
看護学生でBLSとACLSの講習に参加して、資格を取得されているのは素晴らしいことですね。
心肺蘇生が必要な現場に遭遇することは、病院以外ではめったにないと思います。僕は個人的に院内救急はよく遭遇しますが、病院外でそのような経験をしたことはありません。
市民でも医療従事者でも、人を助けたいという心は同じだと思います。だから、この教師の方が「こいつのことを死なせてやろう」などと考えたとは思いません。ですから、不問にするべきだと思っています。
おっしゃられているように、救助者を守るシステムは必要だと思います。本来は「良心」こそが、そのシステムであってほしいところですが。
また、コメントいただければと存じます
>素人さん
こんばんは、コメントありがとうございます
暴論ということは決してないと思います。AEDを本来着用するべきだったと僕も思います。しかし、AEDをつけなかったから罪に問われるというのは行ってはいけないことだと思います。
この教師の方は教え子を殺そうとしたということはないはずですから。
知人の方がAEDで救命されたというのは、本当に素晴らしいことだと思います。多くの方が同様に究明されていくことを祈念してやみません
また、コメントいただければと存じます