新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

microRNAによる抗ATLL効果:あとはDDSの問題?

2012-01-19 20:41:41 | 医療

こんばんは

 

今日は風邪から立ち直って、大分元気になりました。しかし、腕立て伏せや懸垂はしましたが、走るのはやめました。調子を崩すと面倒なので。

 

さて、とりあえず今日はよい記事をまず紹介します。すぐに臨床応用されることはまだないと思いますが、もし不足しているmicroRNAを足すことで治療できる(新たな治療法)のであれば新たな可能性が出てくる…と思っています。

 血液のがん「成人T細胞白血病」(ATL)の細胞では、微小なリボ核酸(マイクロRNA)という分子の一種が正常な細胞に比べて激減しており、この分子を補充するとがん化した細胞を殺せたとの実験結果を、東京大などの研究チームが18日、米科学誌キャンサーセルに発表した。

 マイクロRNAが激減することで、がん細胞の増殖に関わる別の分子が活性化するといい、渡辺俊樹教授(血液腫瘍学)は「マイクロRNAを確実にがん細胞まで届ける薬を開発できれば、増殖の本丸をたたくことができる。新しい治療法につなげたい」と話している。

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むかし、siRNAを用いた実験をしていましたが、血液細胞(というか浮遊細胞)へのTransfection(導入)は難しかったと思います。最近はそれも改善したのでしょうか?

また、もし浮遊細胞にも導入できるとして、ここに書かれている通り確実に癌細胞まで届かせる「ターゲッティング」の技術(DDS:ドラッグ・デリバリー・システムといいます)が必要になります。

 

簡単方法で確実にこの癌細胞に届ける技術があれば、臨床応用につながるので頑張ってほしいところです。

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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それでは、また。

 

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