新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

診療報酬2.3%下げ:財務省はいつも教育と医療・福祉を犠牲にする

2011-12-09 20:46:11 | 医療

さて、続けます

 

日本の医療はこれからどうなっていくのか。なんかなりふり構わず「医療費削減」かしら。他にも削減すべきところは山ほどあるだろうに

 財務省の吉田泉政務官と厚生労働省の藤田一枝政務官は9日、2012年度予算案での診療報酬改定をめぐる折衝を行い、財務省側は診療報酬全体で2.3%(医療費ベースで約1兆円)の引き下げを提示した。これに対し、厚労省や民主党は病院勤務医などの処遇改善のため報酬の増額を主張。両政務官が来週行う再協議で厚労省が財務省案への回答を示すが、調整は難航必至だ。
 診療報酬は2年に1度、予算編成過程で見直している。手数料など医療機関の収入となる本体部分と薬価・材料部分に分かれており、前回の10年度は全体で0.19%増と10年ぶりのプラス改定だった。 

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 民主党は、政府が検討している月々の限度額を超えた分の医療費を患者に払い戻す「高額療養費制度」を拡充させるための限度額の引き下げ案について、対象を絞り込む「圧縮」案の検討を始めた。同党厚生労働部門会議の下に設置された医療・介護ワーキングチーム(WT、座長=柚木道義衆院議員)が、7日に開催される同党「社会保障と税の一体改革調査会」(細川律夫会長)に、同制度の圧縮案の検討状況を説明する。

 政府・与党が今年6月にまとめた社会保障・税の一体改革成案では、限度額引き下げの財源を確保するために、外来患者の窓口負担に一定程度を上乗せする「受診時定額負担制度」を導入する方向が示されていた。ただ、党内の議論で、受診時定額負担制度は「受診抑制につながる」などとして導入に反対する声が根強い。

 そこで浮上したのが、「高額療養費制度」の対象を限定する圧縮案。同党医療・介護WTが想定する同制度の対象は、年収約200万円から約300万円までの所得層で、なおかつ4か月以降も治療が必要な患者。このほか、年収を対象要件にせずに、年間の限度額上限を設けるなどの案が検討されている。必要な財源の調達方法については、同制度内においてペイアズユーゴー(pay as you go)原則で賄う案や、厚労省の別予算から確保する案などが出ている。

 6日の医療・介護WTの役員会終了後に記者会見した柚木座長は「高額療養費制度の拡充は、すべての国民が対象になりうる目玉政策」と述べ、消費増税が視野に入る中、制度拡充の必要性を強調した。

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高額医療費の負担引き下げ、大幅圧縮 民主検討

http://www.asahi.com/health/news/TKY201112060180.html

<script type="text/javascript"></script> <script src="http://imp.asahi.com/bservers/AAMALL/acc_random=69305302/pageid=31977995/AAMB1/SITE=KENKOU/AREA=RECT2/AAMSZ=300X250/OENCJP=EUC"></script> <script></script> <script></script>

 社会保障の充実策として政権内で検討されている高額医療費の負担上限引き下げ案について、民主党は、対象を低所得者の一部に絞り、必要な財源も当初案より大幅に圧縮する方向で検討に入った。財源確保策として、セットで検討してきた外来受診時の窓口負担に100円を上乗せする案に党内で異論が強く、見送りの方向になったためだ。

 医療費が高額になった場合に個人負担に上限を設ける「高額療養費制度」の拡充は、民主党が政権公約に掲げた政策。厚生労働省は、年収約790万~約210万円の中低所得者層を対象に、現在月8万円余りの上限額を所得に応じて月8万~4万4千円に引き下げる案を検討。必要な財源を生み出すため、「受診時定額負担」として市町村民税非課税の低所得者から50円、それ以外からは100円を徴収する案も示した。

 しかし、民主党内で「患者が患者を支えるのはおかしい」「受診の抑制を招く」といった異論が続出。定額負担を見送る代わりに、高額医療費の負担軽減対象を、年収約300万~約210万円で、かつ受診期間が4カ月以上の患者に限定するなどして、財源を圧縮する案が浮上した。さらに高所得者の負担上限の引き上げも検討されている。

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まず、診療報酬を上げることに関しては反対かもしれませんが、あからさまに下げていけばどうなるか。診療報酬が十分になければ、人も物も拡充ができない。最終的に集約したり、いろいろ一時しのぎをしなくてはならないと思っていますが・・・財務省は重要なところを抑制しに行きますね・。

 

毎度毎度ですが、教育と医療・福祉をいつも抑制しに行くように思います。経済を改善することも必要ですが、社会保障や教育はさらに重要です。

 

高額療養費に関してはCBと朝日新聞の書いている内容が若干異なるので、はっきりとは言えませんがCBの書き方だとかなりきついように思います。

特に年間上限を定められた場合、ある種の抗癌剤などを使用している方は治療が途中からできなくなくなったりするかもしれない

 

もっと他に削減できるところはありそうなんですけど。例えば議員定数、議員特権などですね。その辺に手を付けてほしいものです。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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2 コメント

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医療費払えなくなるかも? (ぷうぷう)
2011-12-10 10:31:29
医療費の重さをずっしりと感じているぷうぷうです。
手術と入院で、4ヶ月で60万以上支払いました。高額医療費の限度額適用認定書を使ってこの金額です。普通に3割負担だと、140万。とても払えませんね。私の場合、区分Aで毎月15万は払わなきゃいけないので・・・。年収で支払額が変わるというのも・・・・?
通院での検査も、造影剤を使ったり、特殊なものになると、1万円札じゃ足らないことも・・。
入院するということは、その間は働けないということなので収入は減ることになるし、ある程度余裕がないと、手術や入院をためらってしまいそうです。
返信する
そうだと思います (アンフェタミン)
2011-12-10 15:43:02
>ぷうぷうさん
こんにちは、コメントありがとうございます

医療費の重さ、これがわかっている人が大臣とか議員とかになってほしいと思います。
実際、月15万円を4か月で支払額を変えられては、生活できないという方が出てくると思います。

昔、慢性骨髄性白血病の患者さんでグリベックの代金が払えないから、薬を止めますという方がいました。説明して、そのリスクに関しては理解していただきましたが
「数年先ではなくて、今年の生活が見えない」というようなことをおっしゃっていました。

そういった患者さんたちのことを本当にわかっていっているのかと不思議に思います。

また、コメントいただければと存じます
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