さて、続けます。
僕は独身で御存知の通り「血液内科」という面白くて・・やりがいがあるけど、つらくて患者さんが死んだりすることがあるので人気があまりない診療科にいます。
いきなり何を後ろ向きなことを書き始めたかと思うかもしれませんが、そ~いう理由で「時間」がほとんどなく、お金を使うのは「ご飯」くらいです。
しかも独身だからほとんど近くのお店で食べてしまう。栄養分は「野菜ジュース」 困ったものです。 これは僕の家計に関してですので「エンゲル係数」が高くても一般的には関係ないかもしれません。
エンゲル係数:家計の消費支出に占める飲食費のパーセント
ですが、一般には体力を持たせるため、飲食関係の費用を必要以上に削れば生活そのものが成り立たなくなるのでエンゲル係数が高ければ「生活水準が低い」とされます。
まぁ、僕も別な意味で生活水準低いですよ。時間的な余裕がないですからねw 何でこんな記事を書き始めたかというと先程ネットサーフィンをしていたら・・・産経新聞の記事で、昔書かれていたこの記事を読んでしまったからです。
僕は一応大学病院の医師としては高給で600~700万くらいはありますけど、バイトなしではほとんどの大学の医師は500万前後だと思いますよ。それで僕のように週に100時間以上は働いています。
そう言う状況を知っていて書いているのかな~。
今日のYahoo記事から跳べるんですけど・・・まぁ、とりあえず紹介します。
【日曜経済講座】開業医と勤務医の診療報酬配分 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/266326
■納税者の視点で見直せ
来年度が医師の人件費に当たる診療報酬改定年とあって、早くも日本医師会などが医師不足解消を理由に大幅引き上げ論を展開している。国民に分かりにくい診療報酬の仕組みを検証し、そのあり方を考えてみたい。
国民医療費は高齢化の急進展で10年後には20兆円も増加し、56兆円に達すると見込まれている。その財源内訳は現在、保険料が49%、税金が37%である。患者負担は14%だから、大半をまかなっている国民負担が急増することになる。
では、使途はどうかというと、ちょうど50%の16・5兆円が医師などの人件費、21%の7・1兆円が医薬品、残りが医療材料、光熱費などである。医師などの人件費、つまり診療報酬には多額の税金が注ぎ込まれていることを、まず国民は認識せねばならない。
同じように税金を財源とする公務員給与と比べるとどうか。前回のデフレ局面以降、診療報酬の引き下げ幅は民間準拠を建前とする国家公務員給与のそれよりはるかに小さかった。いや、2年前の改定では逆に引き上げられたのだった。
民間は今、急激な景気落ち込みにより給与削減だけでなく雇用不安にも直面している。そうした中で医師の給与をさらに上げよ、という主張を納税者が簡単に納得できるだろうか。
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この時にたぶん医師ブロガーの方が批判されたのではないかと思いますが、僕はたぶん批判した記憶がないので今日書かせていただきます。
病院の収入に関して「医師」がいなかった場合、病院の収入は下がります。
何故なら「医師」の診療行為に対して「診療報酬」が支払われるのであって、どれだけ病院をきれいにしようと、設備を整えようと「医師」がいなくては成り立ちません。
エンゲル係数が高い=生活水準が低いということになりますが、医療におけるエンゲル係数は「医師に対する人件費」になります。
当然ながら「赤字の病院」になればなるほど「医療費」における「人件費」は上がります。医師がいなくなれば赤字から解消されないからです。
ある一定の医師数が確保されており、それで十分な診療行為が行われ・・・患者さんが集まってくれば当然ながら「病院の収入」は上がります。「医師の給与」が変わらなければ「医師などに対する人件費」は下がっていきます。
http://blog.with2.net/link.php?602868
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馬鹿でもわかることです。
医療の辛いところは・・・少なくとも現時点の日本の医療は「ギリギリ」で行われている状況のため、エンゲル係数が上がって当たり前の状況であるということ。
人件費を上げて人を集めなくては「医療が成り立たない」そういう状況であることを「産経新聞」の方々が理解せずにいろいろ書いているだけ…ということなのだと思う。
まぁ、今も書いているかどうかはわかりませんので、書いていただけ…と書きなおします。
わかりやすく書けば、こういう状態が今の日本の医療で・・・医療がもう少しまともになれば「医師の人件費」というのは当たり前のように下がっていく。
医療に雇用が見出されればそこに「医療費」が割かれたとしても、新たな収入も得られていくはずなのだ。
そして自然とエンゲル係数=人件費も下がっていくことでしょう。
そう思います。 では、また。