
店長と仲良くなったおいらは、家に店長をご招待して、その腕前を見せてもらうことにします。
当時おいらが持っていた、テレキャスターのシンラインを店長に渡すと、
ティロリロリロリロティロリロテテテテティロリロ(以下略・笑)
という、とんでもない音数のフレーズが飛び出し、
店長の左手が、ギターのネックの上を、まるで別の生き物のように這いまわります(笑)
これまで、おいらのテレキャスターから、そんな音が出てきたことありません(ため息)
これ、ガチだわ(爆笑)
「(ドキドキ)どうやったら、そんなふうに弾けるんすか??」
「(にこにこ)んーとね、これはハーモニックマイナースケールなんだけど、ニールヤングとかが使ってるのは、ナチュラル・マイナースケールだと思うんだな。うんたらかんたら、ナチュラル・マイナーとハーモニック・マイナーというのは、構成音が一つ違うだけなんだけどね。うんたらかんたら、それはこの音なんだけど、ほら、なんかこれだとクラシカルな感じでしょ?(中略)で、たとえばライク・ア・ハリケーンだと、使っているコードがこれとこれとこれだから、うんたらかんたら、ていうことは、全部、Aマイナーのスケールのダイアトニック・コードだよね。ということがわかれば、うんたらかんたら、こういうふうにやると、自然とアドリブがとれるわけだねー。でも、大切なのはスケールもそうだけど、選ぶ音だと思うんだなー。たとえば、うんたらかんたら(意訳・以下略・笑)」
当時のおいらには半分も理解できなかったので、それを再現してみました(笑)
これ、ガチだわ(爆笑)
そしておいらは、店長に弟子入りし、コードのしくみとか、スケールとか、そういう基本的な音楽知識を得ていったわけざますっ。
そして、二人で酒を飲みつつ語っているうちに、
「(にこにこ)つぁん君は、ライブハウスとかで、やってるの?」
と聞かれ、
「いやあ、あの、路上ライブやってるんすよ~。」
(当時、おいらは大学の友だちと二人で、路上で歌ってました)
と答えると、はじめて店長の顔からにこにこが消え(笑)
「え??路上ライブやってるの??度胸があるね!!面白そうだね!!俺もやってみたかったんだよ~!」
という、意外な答え(爆笑)
(え?店長、路上ライブやりたかったの??この人が路上で演奏したら、どうなるんだろ?笑)
「(ドキドキ)じゃあ、さっそく、こんど、いっしょにやりますか?(バンド結成のお誘い・笑)」
「(にこにこ)うん、やろうよー」
はい、バンド結成(爆笑)
店長との初めての路上ライブの場所は、池袋の芸術劇場の前!
当時は、路上ライブをやっている人がほとんどいなくて、規制もされていませんでした(遠い目)
いきなりの路上ライブで、そんな人の多いところに・・・
しかも当時は、店長と念入りに曲を決めたり、アレンジする時間も無かったので、
初めての路上ライブのときの持ち歌は・・・・
「スタンド・バイ・ミー」ベン・E・キング
「ライク・ア・ハリケーン」ニール・ヤング
「天国への扉」ボブ・ディラン
以上の3曲でしたっ!!(爆笑)
この3曲をえんえん、繰り返し(笑)
それでも、店長はご満悦で、
「路上ライブ楽しいね~。これはやみつきだねっ」
こうして、路上ライブに特化したバンド、「アップルビデオ高津店」が結成されたのです。
以下、次号ですっ