『自由研究２』

富士山に流れ星きらり　ペルセウス座流星群がピーク
http://www.asahi.com/science/update/0813/TKY200908130061.html

　富士山頂を目指す光の列に、流れ星が二つ三つ――。ペルセウス座流星群が１３日未明、ピークを迎え、登山客でにぎわう富士山でも１時間に３０個ほどの流れ星が見られた。

昨夜の流星群観測は、生憎の天候で殆ど全滅だったようだ。

皆既日食で悔しい思いをした日本の小学生は、今年の夏休みの自由研究は、こんどこそ、これで終わりだと決め込んでいたに違いない。

またまた、残念だったな。


「昨晩は、曇りでしたね。」
「ええ、夏休みの自由研究は『ペルセウス座流星群観測』に決めていたんです。」
「ほかの探さなきゃいけませんね。」
「いえ、今晩は晴れるようですよ。」
「今晩？流星群が見れるのは、１２日から１３日にかけての夜ですよね？」
「いえ、ピークは確かに昨晩でしたが、日食や月食と違って、２～３日は観測できるんです。」
「本当ですか？」
「ええ。ですので、今夜、『自由研究』を終わらせるつもりです。」
「それでは、『日食観測』が流れて困っていらっしゃる親御さんも多いみたいですし、今夜、皆で集まりますか？」
「そうと決まれば、早速、心当たりを当たってみますね。」

　・・・

「会場は、お寺の境内が借りられました。」
「良く、借りられましたね。」
「『子供達の夢を叶え、煩悩から解脱させる助けができれば。』と、快く承知下さいました。」
「では、ご住職も参加されるのですか？」
「参加されるそうですが、『お勤め』があるので、会場にはお見えにならないそうです。」
「なにはともあれ、あそこ少し高台になってますから、良く見れそうですね。」
「では、今晩、よろしくお願いします。」

　・・・

「私たちが子供のころには、『流れ星が流れている間に願い事を３回言えたら、願いが叶う。』とか言ってましたよね。今の子は、そんな話、信じないんだろうなぁ。」
「あら、そうでもありませんよ。うちの子が『願いって、声に出さないといけないの？』とか、聞いてましたもの。」
「ほー、なかなか、ロマンチストなんですね。そろそろ、始まるんじゃないですか？」

　・・・

「・・・『カネ、カネ、カネ』っ！！あっ、言えたっ！！」

　・・・

『ゴォぉぉ～ン～・・・』

　・・・

「その『鐘』ぢゃねーよ。ぜってーワザとだな、くそ坊主っ。」