未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




前回、あまりにも凄いのがあったので、今回はあまり期待していなかった。

正確には「あまり期待しないようにしていた。」

ハードルを上げ過ぎると、折角の良い作品にすら、落胆しかねないからだ。

だが、それであっても、「何者」には落胆させられた。

要所要所に「心理試験」が感じられる。

前回の「心理試験」を観て、その余りの素晴らしさに「オレもあんなの撮ってみたい。」と、世間知らずの若者が無謀な振る舞いに出てしまった。

そう、思った。

のっけから、満島の化粧がいけない。

「百太郎かよっ!」

そう、突っ込みを入れたのは私だけではない。

青い点に赤いまつ毛。

意味不明だ。

心理試験の口紅の意味を理解出来ず、ただそれを超えることだけを念頭に当てて来た。

そんな印象しか沸かず、テンションが下がった。

模倣品の域にすら、達していない。

出だしで躓いてしまったために、全てがイチイチ気に入らない。

仮に「百太郎」を許しても、金ピカ顔でまた、躓いてしまう。

「ピコ太郎かよっ!」いや、顔は金ピカではないな。トットコもしていない。

パジャマも違和感だ。小五郎のみ現代風の衣装にしよう。と。

彼の服装は「服装に無頓着」の表れであるから、現代であれば、部屋着=スエットかパジャマだろう。

ぼさぼさ頭もその流れであり、その発想の行きつく先であったようだが、全く馴染んでいない。

「なんか、突飛な要素を突っ込めば、人を驚かすような映像になるのでは?」

若者が最初に陥りやすいところに、陥っている。

基本、このプログでは、否定的なことを書かないようにしているのだが、久々にしかりつけてやろうかと思った。

「心理試験」は、そんな昨日や今日、ちょっと売れたような者に撮れるような作品ではない。と。

所々、間合いが咬み合っていない。セリフがイマイチ明瞭さに欠ける。その結果として作品の命とも言えるテンポが失われている。

最大の問題点は、満島が楽しそうに見えない。

念のため、スタッフロールでポーズすると、監督の名前はないが、演出にこうあった。

佐藤佐吉

嫌な予感がした。覚えのある名前だ。検索してみた。

・・・本人だった。

前作の評価から、異例の2作品目の担当となり、プレッシャーがありすぎたのか。

または、評判だったので「あっ、ここまでやっても大丈夫なんだ。」と、調子に乗って一気に4つも5つもコマを進めてしまったがために、凡人の私には理解出来ない領域に達してしまったのか。

いずれにしても、激励の意味を込めて、こう言っておこう。

どうした、佐藤佐吉。次回は思いっきりハードルを上げて待っているからな。


P.S.

不思議なパジャマが気になってしょうがない。

背にボタンがあるというのは、パジャマのデザインとしては、あり得ないのではないのか?

腰のあたりのデザインも妙だ。

オリジナルなのか?

に、しては、手間暇かけているワリには、一見ではふつーのパジャマにしか見えない。

「起こさないでねパジャマ」

メイドさんが布団を捲って、パジャマのお願いに気付いた時には、既にその役目を果たせていない。

役目を果たすためには、一晩中、ドアの前に立っていなければならない。

いや、パジャマを掛けておけば良いのか。

合点が行った。

満島とベットに倒れこもうとしたその時、悪戯っぽく微笑む満島が「ちょっと待ってね」と、パジャマを脱ぎ捨てる。

廊下側から捉えたドアをちょっと開け、全裸の満島が顔だけ出して、ノブにパジャマを掛けてドアが閉まる。

そんな妄想が頭から離れない。

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