未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle






現在CSのスーパードラマTVにて放映中の「ゾーイの超イケてるプレイリスト

最初に記事を目にした時は、それほどそそられなかったのたが、直前にふと思いついて録画してみることにした。

なんと、唯一無二、比類なき素晴らしい作品であった。

海外ドラマ「ゾーイの超イケてるプレイリスト」2021/3/25(木)独占日本初放送スタート!


ミュージカルの欠点(?)は、それまでの普通のドラマから突然歌を歌い出すという唐突感に「ミュージカルの作法」を承知していないと、一抹の違和感を覚えることだ。

以前子供の作文で「家族でライオンキングを観に行きました。途中で突然歌を歌い出す変なお芝居でした。」と言うのを読んだことがある。

慣れてしまえばそういうものだと、特に意識することもないのだが、それが苦手という人もいるようだ。

その欠点を補おうと、突然歌を歌い出すことに、それなりの論理的根拠を与えようと考えだされた(?)このドラマならではの設定なのだが、驚いたことにそれがこのドラマに異次元のパワーを与えてしまった。

最初にこのアイデアを思いつてから、それからどう物語を発展させるのか?などなど、様々なアイデアが出され、実はその設定が「人の内なる心情を知ってしまう」→「それをどう解決するか」と、物語りを展開させるに当たって、大きな役割を果たしている。

普通のドラマで相手の「心の内側」を知るためには、それがあまりにも安易に過ぎて興覚めしないように慎重に物語りを進め、主人公との心の距離を縮めて行く様をそれなりに描かないといけないため、どう頑張っても一話に1つくらいしか、「心の内側」を吐露する場面は描けないし、そしてその言葉のどこまでが本心なのかを視聴者に伝えるのもまた一苦労だ。

そして、そこを出発点にして、その問題を解決しようとしても、残された時間が限られて来る。

その点このドラマは、主人公の超能力により、冒頭からいきなりズバっと「心の内側」が吐露され、設定からそれが「全くの本心」であることが視聴者に正しく伝えることが出来る。

一話の中に、「心情の吐露」→「解決への行動」というパターンが、長短合わせていくつも織り合わせて行くことが出来るので、テンポの良い作品になっている。

そして、当然と言えば当然なのかもしれないが、ミュージカル部分が素晴らしい。

日常からミュージカルパートに突入する様は、敢えて唐突感とか、これから何か始まるワクワク感などを残しているので、フラッシュモブなど好きな人にはツボであろう。

登場人物が皆素敵だ。そして、ドラマパートと、ミュージカルパートとのギャップがまた素晴らしい。

ドラマパートでは普通なのだが、揃いも揃って、誰もが歌も踊りも素晴らしい。

いかにもミュージカルらしい振り付けとかも、ミュージカル好きの人にツボにハマる。

選曲もありえないほどハマっている。

恐らく、曲が決まった後で、脚本を手直ししているのであろう。いやいや、先に曲を決めて、それに合わせて物語を書いているぐらいに思える。

その歌で吐露される心情が、それまでのドラマで描かれた展開に、みごとにマッチしている。

もう一点、素晴らしいのが、その設定に「あぐらをかいて」しまうと、段々とワンパターン化してしまう恐れがあるのだが、毎回毎回、新しい演出、新しい展開が用意されており、もう、拍手喝采だ。

アメリカのエンターテイメント業界が総終結しているに違いない、今までに見たことの無い素晴らしい作品に仕上がっている。

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