
写真1 タマネギの病葉を取り除くご夫妻

写真2 鏡山のパラグライダー離陸斜面。ご夫妻のタマネギ畑は黄色い建屋の左前方(海側)の濃い緑部。

温室ミカンのキヨミと露地のデコポン苗木の話を聞き終え、虹の松原駅へ向かっていると、道沿いのネギ畑で高齢のご夫妻が仕事中(写真1)。なにやら気になる。思い切って声をかけると、旦那さんが次のように教えてくださる。
<これ、今、どーゆう作業を、なさってんですか> えー。
<どーゆう作業ですか、これは> あのー、病気。
<病気> はい、こー、色変わっとるでしょ。
<あー、変わっとるですね> うん、これが、よーけー進んだらですね、カビんごと胞子が出て、こんだ飛んでから、またうつっです。
<全部うつるわけだ> はい。病気したら早めに。
<早めにとってる> はい。
<これは、普通のワケギちゅやつですか> いや、タマネギ。
<あっ、タマネギ> うん。
<じゃ、このままズーと、ここで大きくなるんですか、4列で> はい。ロクガツのハツカ(6月20日)から、これは、このへんは6月か、6月に入ってから、これくらい大きゅうなってね(両手の指で円を作る)。
<(直径)10cmぐらい大きくなって> はい。
<それを収穫するわけだ、そうですかー。今日いちんち、あすこ(鏡山)登って、歩いてました> 僕も、あすこからパラグライダーで飛ぶとですよ(写真2)。
<旦那さん飛ぶんですか> はい。
<私、あすこ通って来たんです、旦那さん飛ぶんですか> はい。
<着地は、どこですか> こことかー(隣りの田んぼ)、家のちかかけんですね(住宅が近いので)、下りにっかですね、ここは、うちの畑やったらよかばってん、ここタマネギ植えとらんときは、ここに下りるばってん、向こーに石油スタンドあるすもんね、
<石油スタンド> うん、そん向こーに、けっこう田んぼのズーとこっちまであるです。(写真2の黄色い建屋に近い田んぼ?)
<やるんですか、旦那さん> はい。去年のシガツトウカ(4月10日)に、ほんとーは、風条件の悪かけん、“やーめたー”て、ゆおったら、観光客ばいっぱいおったけんですね、飛ぶの見たさに、“こーりゃ、飛んで見せにゃいかんやろなー”て無理して飛んだら、やっぱり、風で、ギャフンて、風悪かったけんですね。脊椎圧迫骨折、1ヵ月入院、まだ金具が入っとる。
<私は昭和23年生まれですが、旦那さんは私と同じくらいですか> いや、僕は15年。
<昭和15年> はい。
<15年の人がパラグライダー飛ぶんですか、わー元気だなー。怖かでしょー、さっき見た、ワーと落ち込んでますもんね> はい、そーゆとこでないとね
<駄目なんだ> はい、風が山にぶつかって、こー上がって。
<あー、そうか、そうか、なーるほどね、(写真2のパラグライダー離陸斜面)あすこに吹き流しがあったすんもんね> はい。
<皆さんがつけてるんだ> はい。
<すいませんね、仕事の邪魔して、後ろ姿でいいですから撮らしてください> はい。
<奥さん、すいませんね、邪魔して> いえ、いえ
<後ろ姿でいいですから写真とらしてください> はい。
<どうもありがとうございました、お世話になりましたー>
タマネギ畑の土壌を見ると、虹の松原に続くゆえ、砂が多い。したがって、根菜類栽培の適地。その一つがタマネギ栽培。
そういえば、当地に続く鏡山も、露出した崖を見ると薄い腐植土の下は砂だった。砂の海岸・海底が隆起したのであろうか?。
引用・参考文献等:当ブログ2012年05年07日
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年03月29日 撮影地:佐賀県唐津市