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1991~92年作品展

2018-03-02 13:11:14 | 東京テキスタイルフオーラム・ギャラリー
東京テキスタイルフォーラム・ギャラリー
1991~92年作品展

◆田中 良タペストリー展 
 10月28日~11月3日

 シリーズ「WHITE-VARIATION」について
 1982年、私に大きな仕事が来た。仕事は画家、渡辺豊重先生の絵をタペストリーにする仕事で、一つ一つの作業が勉強であった。先生からは「君の好きなようにしてくれ」だけで、何一つの注文はなかった。先生の絵は、形・色彩が新鮮で、コミカルな絵である。作品名も「ピクニック」と楽しい。タペストリーは池田二十世紀美術館のメイーンのコンクリート壁面の真中にトーンと掛けられ、両脇の白いキャンバスに先生が、パフォーマンスで絵を描いていくという。私は現場を下見した。天井はトップライトで、一日の光が朝・昼・夕・晩と変化する。この光のドラマを活かしたタペストリーを制作したかった。画家の作品のタペストリー制作は、ほとんどが綴れ織りで平面に、織られることが多い。これはただ、巧みに絵をコピーされているだけで、技法を超える面白みが少ないように思う。私はコンクリートの壁面の冷たさに、温かさを出したいと思った。京都の川島テキスタイルスクールで知った、「フック」技法を使った。全て「フック」だけでは面白くないと思い、織りと組み合わせることにした。メイーンの白の部分はいろいろな素材を使い、それぞれのナチュラル繊維の織り成す面を活かした。S撚り・Z撚りによっても変化する繊維の面白さ、光によって立体的にも見えてくる。これが私の「WHITE-VARIATION」のはじまりである。白は絵具でも幾十色調とある。糸でも今、天然繊維から、化学繊維・人造繊維とはば広い。これらの繊維・素材を使えば、白の変化は可能である。
 「フック」技法はシャギーとは違い、自由自在のラインを描ける。毛足の長さを変えることによっても、ループ面状とカット面状で、それぞれ光・色調が変化する。織りと組み合わせると、さらに変化する。なかなか面白い組織面である。
 「白ほど美しい色はない!」ライティングーアートを楽しみ、新しい空間を造り出す。私は「VARIATION」シリーズを今日まで、大・小、制作してきた。まだまだ奥深く、これからどこまで「白」を追求し、何を表現できるか! 与えられた仕事から、コンテンポラリーの課題を見つけた。私は染織を捨てたのではない。むしろ染織に魅かれるための、色彩の基本を考え続けている。
田中  良

◆武蔵野美術大学通信教育生グループ展  TOROPIC
11/23~30

◆稲波照子・梅田佳津子二人展 -草木の色の精を求めて-
12/2~8

◆第四回草木染マフラー・ショール展
12/14~23

◆木原よしみ“不思議の色糸”ワークショップ
12/9~13

◆TODAT’S ART TEXTILE
1992年 1/13~26

◆李 京姫展 -フェルトワーク-
 ★会期:1月27日(月)~2月2日(日)



◆加藤美子展 -ファイバー・ワーク-
 ★会期:2月6日(木)~16日(日)



◆糸からの動きⅡ展
★会期:2月17日(月)~3月1日(日)
★出品者:石山敬子、坂巻かをり、児玉圭子、石橋みな美、菅谷好子、李 京姫、藤井智佳子、出居麻美、久地浦哉子

◆バスケタリー三人展(秋山ひろ子・高柳良江・深井美智子)
★会期:3月2日(月)~8日(日)

◆横田小道展 -フェルトワーク-
 ★会期:3月9日(月)~15日(日)

◆出藍の会展 一草木染-
★会期:3月16日(月)~22日(日)

◆ほぐしかすり展
 ★会期:3月23日(月)~29日(日)


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