ART&CRAFT forum

子供の造形教室/蓼科工房/テキスタイル作品展/イギリス手紡ぎ研修旅行/季刊美術誌「工芸」/他

出藍の会

2019-11-04 11:32:33 | 出藍の会
「出藍の会」展
■ふたがけ

◆第1回「出藍の会」展  
  会期:1991年3月5日~10日   於:東京テキスタイル・フォーラム

「出藍の会」という重い石の下に集まってしまった私達です。これまでで5期、計40人。共通することといえば糸の準備から始まり、??…のうちにふたがけの何のと進んでいったあの授業、そして「草木から色を…」という各々の中での願いだと思います。ペースも作るものも異なるひとりひとり、顔を合わせない時でも互いに励まし合うことができたら、嬉しいと思います。
 そこで今年より私達の近況報告、体験談、各自勉強した事などetcを載せて“会報”として年に一回でも二回でも配布出来たら…という案が出、この会報第一号作成の運びとなりました。今回は第二回作品展の事後報告も兼ねてという事で、とり急ぎ編集致しました為全員の方々の記事を載せることが出来ないままとりあえずお送りする事になりましたが次回の号からは出来るだけ多くの方から原稿を寄せていただきよりよい会報をつくってゆけたらと思っています。
 私達が一同顔を合わす事というのは遠方にお住まいの方もおられる事だし、日常多忙の日々の中、なかなか大変な事と思います。この“会報”が少しでも私達の交流のきっかけになればと思っております。
                               編集担当


「出藍の会」とは改めて申すまでもなく、皆さんが「出藍の誉」となることを願って付けた名前です。かく申す私も吉岡先生の門下生からなる「出藍会」の一員として試行錯誤の毎日を送っています。
形あるものを作りだす苦しみと楽しみを共に別ち合えれば幸いと思っています。
自分の生きざまの中に創作活動を取り込むことは諸般の情勢、いろいろな足枷、自分自身の問題など次々と乗り越えてゆかなければならないハードルがあるのは当然のことです。それを充分承知の上で「それでも好きで止められない」といういわば「慢性こだわり疾患症候群」の患者とならざるを得ないわけです。
そんな病人達が情報を交換しあい、さらに深みにはまり込んでゆく、ためにこの会報は大いに役立つことと思います。
                               高橋新子


◆第2回「出藍の会」展  
会期:1992年3月16日~22日   於:東京テキスタイル・フォーラム

毎年草木染クラスには、それぞれに個性的なメンバーが顔を揃えます。多忙な日常生活に加えて授業の過密なスケジュールも何のその、終了時にはいっそう大輪の花となっておられる姿に敬服しています。
さらに出藍の会の皆さんとの交流で、いつも刺激され「こうしちゃいられない」と意欲が涌いてくるのもうれしいことです。
私も、このクラスを通じてたくさんの勉強と新しい実験を試みて来ました。その中でも藍染は特に好きな分野でしたので長い間あれこれと試行錯誤をくり返し今年になってわずかばかりのまとまりを得ることができました。
この一連の藍染実験にはメンバーの方々から多大なるご協力を頂きました。
今年、東京テキスタイルでの藍染特別講座と夏期講座で取り上げました。内容をまとめたものを来年(平成5年)「染織&」に掲載して頂けるかも知れません。
当時授業で藍の干葉で染めることや沈殿藍を作ることについて「ただ今実験中、後日報告」と申し上げていた卒業生の皆さんには誌上を通じてご報告できたら幸いと思っています。
さらに他のクラス中の単期間の講座や新しく始まった草木染Ⅱのクラスでも新しい手法をいくつか試み、自分としてはけっこうエキサイティングな毎日を送っています。
「もうどっぷり泥沼」ではなく「泥沼の中でルンルン」の状態です。
平成5年春の「出藍の会」で皆さんの“工夫の楽しさ”と“造るよろこび”に出合えるのを楽しみにしています。
                               高橋新子


◆第3回「出藍の会」展  
会期:1993年3月1日(月)~7日(日)   於:東京テキスタイル・フォーラム

 昨年の夏期講座で約束していた蓼藍と小鮒草の種を3月10に発送しました。その小鮒草に関する説明文の中で……植え方、育て方は日当たりの良い所にパラパラと蒔いて土を軽くかけておくと、いつの間にか大きくなっています……。というのがあって、ここを書きながら今年の出藍の会を思いました。
 まさに、いつの間にか勝手に大きくなってどんどん良い作品を作られてゆくのを拝見して出藍の会の面目躍如たるものを感じます。久しぶりの出品の方、二人の幼児を育てながらの出品、新しい分野の技法や基礎的な実験への挑戦等見応えのあるものをたくさん拝見して幸せな充実感を味わうことができました。
 お互いの工夫や苦心、問題点を話し合っているうちに新しいヒントも得られ、いっそう創作の励みとなり会員と会がさらに充実して行かれることを楽しみにしています。
 尚、皆さんからということで頂戴いたしました交通費はお返しして、次回よりの出費に備え雑収入として頂きます。
 今回のお世話役をして下さった五期生の皆様、ほんとうにご苦労さまでした。
又お逢いするのを楽しみにしております。
                    平成5年3月10日   高橋新子


◆第4回「出藍の会」展  
会期:1994年2月15日(火)~20日(日)   於:東京テキスタイル・フォーラム

「もうひとつの出藍」         高橋新子
 「出藍の会」では、いろいろな個性の持ち主達がそれぞれに新しい試みをなさるので、今年も大変興味深く拝見しました。木綿糸染研究グループの展示。育てた藍の協同作業による染色。日本茜の抽出と染色。布を織って紅染の振り袖を仕上げた早業師。丹念な絞り染の着物。茜染木綿や多色の重ね染への試み。絨緞織。更紗等々、どれも次の段階への発展を予想できるものばかりでした。「皆それぞれ好きな方向に発展している」と思われます。次回が楽しみです。来年も一人でも多く参加されることを願っています。
 私の方は転居して新しい瓶になってから長い間藍の調子が整わない日が続きました。その間もう一度原点に戻って、入手できる限りの情報を集め、資料を検討してみました。発酵建は「自分こそ日本一」だと思っている方々がそれぞれ自分の方法を確立しておられ、「誰にでも、どの地域でも、藍を建て充分に管理してゆけるという方法はまず無い」ということが分かりました。その間、多くの試行錯誤の中で、灰汁建、ブドウ把建も試み、蓄積したノウハウはかなりの量となりました。
 今は100日を越えてなお、しなやかな色を出してくれる藍瓶と親しいお付き合いを続けています。「出藍」は私にとって、「もうひとつ自分を越える」ということだったと思います。





◆第5回「出藍の会」展  
会期:1995年2月21日(火)~20日(土)   於:東京テキスタイル・フォーラム

「生涯学習の相手」     高橋 新子
 「出藍の会」の作品を拝見して最初に感じたことは、色が綺麗になって来ていることでした。主役の色、脇役の色、全体の調子等、それぞれに澄んだ色を染め出す努力が確かな手応えとなって作品を華やかなものにしていました。
 遠方より参加の大島さんのタピスリーの工夫の様子。ふっくらとした味わいの小川さんのショール。小さいお子さんを育てながらの新田さんの作品からは、お子さん達の声が聞えるようです。
更紗の壁掛、カシミヤのショール、セーター、泥染の絣、板締の紙、木綿糸染めの研究等、草木染にこだわりながら展開してゆく手仕事には、「何故こんな手間暇のかかる染料を使うのか?」という自問自答をすっきりと乗り越えて来た落ち着きと、生きざまの潔さがあると思います。真正面から素材と向き合わなければ、あるいは手間を惜しんでいては、けっして良い色を染め出すことができない恐さを誰もが知っています。
 草木染にこだわる限り、けっして「コマーシャルベース」に乗らない手仕事だからこそ、生涯学習の相手としては申し分ないとも言えます。
 来年も楽しみにして拝見します。





◆第6回「出藍の会」展  -草木糸染作品展-
会期:1996年2月13日(火)~17日(土)   於:東京テキスタイル・フォーラム


「ただ・ひたすらに」    高橋 新子
 東テキの草木染クラスで学んだ仲間は、今年の卒業生を加えるともう80名を越えました。
 手間暇ばかりかかって実りの少ないこの技法によって自己表現を試み続けることは、容易なことではありません。仲間と顔を合わせたり、情報交換をする機会が少なくなると、製作は気が重くなるものです。
 とは言え、今年も楽しい作品が揃いました。草木染の本質は、何と言っても色の美しさと確かさです。この点、皆さんの研究心と、努力と進歩は目覚しいものがありました。私か申すまでもなく、本誌の写真と作者の解説を読んで仲間の健闘を称え、大いに楽しみましょう。
 天然染料と天然繊維の組み合わせは、底なしのブラックホールのように、どこまで行っても疑問と発見の連続です。私はいつも自分が「無駄飯を食っている」思いをしながら、それでも「まだその先が知りたい」毎日を送っています。恩師はかつて「ただ、ひたすら勉強を重ね、ものを創りなさい。そうすれば金と名誉は後からついてくる。」とおっしゃいました。報われ方の内容は、各自の生き様と価値観でそれぞれ違いますが、「ただ、ひたすら」という行為は同じだと思います。
 大自然の知恵と生命力を吸収しながら創りましょう。来年又、同志の作品と出逢えることを楽しみにしています。
 最後になりました。幹事の8期生の皆さん御苦労様でした。






◆第7回「出藍の会」展  -草木糸染作品展-
会期:1997年2月18日(火)~22日(土)   於:東京テキスタイル・フォーラム



「自由な発想で」       高橋 新子
 『天然繊維と天然染料にこだわって染めること。型と表現は自由。何でもあり』という作り手達が1年振りに作品を待ち寄りました。奥深く幅広いこれ等の手段を使いこなすことは長い年月を必要とします。技法の完成度を高めることは当然ですが,『自由に好きなものを作ってみる』ことは計り知れない程豊かな行為です。
 今年の作品は特にこの自由な発想による意表をついたものが多く出品されました。染めは手段で,いねば作品の素材のひとつに過ぎません。各自が日頃関心を持っているもの,目指しているものの中にどのように染め色が組み込まれているかを見せて頂けるのが楽しみです。
 紅・びんろうじゅ・柿渋・渋柿・琉球あい・印度あい・自作の沈澱あい・西洋茜・印度茜・矢車・うこん・紫根・梅の木ごけ・あいろう・染め和紙・サフラン・山もも・多色に染め上げた色糸等,難しい染料を使っての自由な作品は,作り手と直に向き合っているような楽しさがありました。
 これからも『透明感のある澄んだ色、色が自己主張をするような使い方』を追求していって下さい。
 当番期の皆さん,ご苦労さまでした。来年も多数の方が参加することを希望しています。又,お逢いしましょう。

平成9年3月15日






◆第8回「出藍の会」展  -草木糸染作品展-
会期:1998年2月10日~14日   於:東京テキスタイル・フォーラム



「出藍の会の皆さんへ」     高橋新子
 いつも申し上げていたように、天然染料の色は、透明感のある自己主張を持ったすっきりとした色です。
濁りを出さないようにして、染め上がりはいく分濃い目に仕上げ、1年以上枯らしておいてからの色合わせを考えて作品の計画を立てて下さい、
迷いが出たら古い良いものをじっくり見直せば、答えはその中にあると思います。
どこの国、どんな民族でも共通のことですが、先人達はいかに素材を大事に扱い、時間をかけ、知恵と工夫を重ねて来たかを知ることができます。
 「そうか!こうすれば良いのか!」というわけです。
そして、いつものことながら私は自分の至らなさを思い知ります。あふれるばかりの情報と豊富な材料を目の前にして、自分の生きざまを問われます。

皆さんが迷われること、苦しまれることを願っています。
そして工夫を重ね、続けることを!
作品の完成度を問われるのは、ずっとずっと先のことです。

又お逢いできることを楽しみにしています。


 



◆第9回「出藍の会」展  -草木糸染作品展-
会期:1999年12月16日~20日   於:東京テキスタイル・フォーラム



第9回テキスタイル作品展

2019-10-10 10:10:51 | テキスタイル作品展


1990年6月20日発行のTEXTILE FORUM 13号に掲載した記事を改めて下記します。

第9回テキスタイル作品展

 昨年と同様に3月の奨励作家展に引続き、第9回テキスタイル作品展が当研究所ギャラーに於いてクラス別に開催されました。
 奨励作家展の熱気が、そのまま各クラス展に引き継がれ、2ケ月がまたたく間に過ぎました。
 延64名の力作を個々に紹介できないのが残念ですが担当講師の寸評と会場風景写真をもって、展覧会報告とします。
尚、今年度も奨励作家は担当講師の推薦により決定させていただきましたので、お知らせ致します。今年は草木染クラスのように甲乙つけがたく全員とするクラスかおるように、各クラス共残念ながら次回に期待する方々が数人おられました。制作を続けて下さい。


◆第9回テキスタイル作品展奨励作家
※バスケタリー・クラス
 ★手塚のぶ子 ★谷川鶴子
※フェルティング・クラス
 ★隈元いづみ
※織物応用-かすり-クラス
 ★羽生恵子
※草木染クラス
 ★全員


◆織物基礎クラス展
☆4月2日(月)~8日(日)






◆手紡ぎクラス展
☆4月9日(月)~15日(日)





◆編むクラス展 -糸からの動き-
 ☆4月16日(月)~22日(日)

自分に、ひっかかってきた何かに気づきはじめ、もっと接近しようとする手探りの動きが感じられるように思えます。
人の目に、さらけ出すというはじめての経験は、それぞれの自分に、次への新しい変化を生んだでしょうか。
それは、次への動き、行為がはしまった自分自身が実感している事と思います。
榛葉莟子






◆フェルティグ・クラス展
 ☆4月23日(月)~29日(日)

 色彩、形体、素材というファイバー造形の基本を中心に独自の視点から、その可能性を一年間研究したものです。その体験の中から特に興味を持ったテーマを各自作品にしました。テーマを掘り下げる点では、もう少しという段階ですが、各自のフレッシュな視点が表現出来、グループ展を通して自己を客観的に見る機会と次へのステップを各自確認出来た場であったと思います。柔軟な感性で自然をみつめ自己をみつめ生きる事へのチヤレンジと努力の中から作品の大きさとか、可能性がより表現出来て行くのではないでしょうか。
田中 美沙子






◆T・F・C会員展
 ☆4月30日(月)~5月6日(日)



◆バスケタリー・クラス展
 ☆5月7日(月)~13日(日)

 アイリーン・エマリーは。THE PRIMARY STRUCTURES OF FABRICSでコイリングという言葉がまぎらわしい使い方をされていて、正確に組織構造を呼び分けるためにはルーピングとすべきだと言っている。彼女の視点からすれば、この説は充分筋が通っているのだが、かごを作る立場からは、別の解釈を欺えて設定した方がおもしろい。というのは、ルーピングは糸輪が四方で絡み合う必要かあるが、かごのコイリングは段と段のループは必ずしも絡む必要はなく、芯の一部をすくえば、段と段が結合する。ループの構造がなくてもコイリングは成り立つ。等々と考えていくと概念的な切り口が見えはじめる。高宮紀子が藤の芯と皮を使って、このテーマを作品にしたのは1986年で、それ以後、手塚のぶ子がコイリングの可能性を拓き続けた。今年のクラス展はそのインパクトを広げるために、コイリングをテーマにした。
 この手法では、ファーン・ジェイコブスやジェイン・サワーが独特の仕事を展開しているが、容器のかたちの神秘を宗教的な雰囲気の物体に表わすもので、構造の方からコンセプチュアルにアプローチした例はアメリカにもない。
 期待通り、クラス展は多彩な展開があった。「コイリングとは何か」あいまいになると危虞する声もあったが、作品の傾向を次のように整理して把握すれば問題はなく、むしろ、定型化した一つの技法から何を考えることが出来るかがわかると思う。第一群は手塚等のように芯と巻材による基本構造に新解釈を加えようとしたもの。第二群は巻くことが、部分の組織構造と無関係に全体の形の成形手段になっているもの……谷川鶴子の柳とステンレスの作品等。第三群はいわゆるコイリングを既成手法のまま使って、他のテーマを表現するもの。第四群は、渦状の運動そのものをイメージとして抽出しようとするもの……高橋静子の桑皮に穴をあけ金属線を巻き通した作品や矢島雲居の和紙とピアノ線の作品等。よく整理して見れば、各自がしている内容の位置付けが出来る。手塚がいうように「これが私のコイリングだ」という主張を証明すること、それが技法の再定義という方法なのだ。各人各様の再定義と証明がこれからもいろいろ見られそうで楽しかった。
関島 寿子







◆織物応用―かすり―・クラス展
 ☆五月十四日(月)~二十日(日)

 今年の「かすり」クラス作品展の感想を述べさせていただきます。
 まだ仕事に不慣れさが見られますが、それだけに初心のよさがあり、作品づくりにチャレンジしている様子がよく表われており、今後も新しい実験を重ねて、可能性や広がりに期待しています。制作者それぞれがチャレンジする課題を自分でつくり、作品につなげていることが大きな収穫だと感じました。
 自分を見つめる作業が多い中で、それぞれが自分なりに「かすり」をときほぐし、自分の中で煮つめた内容をどれだけ表現することができたか、充分とはいえなくても、作品展に出品することで自分の作品を客観的に見られ、その上で確実に自分への次なる課題や研究テーマを掘り下げ、つかみとっている手ごたえを感じます。
今後の展開が楽しみです。
中山 恵美子




◆草木糸染クラス展
 ☆五月二十一日(月)~二十七日(日)

 天然染料は人間と同じように、一つ一つが個性と生命力を持っています。そこから色を取り出して染め付けるには、ひたすら失敗をくり返して会得して行く外に手はありません。
 草木染クラスはまず明確な色を染めることを目標にしてきました。染め付けた色に、さらにもうひと仕事の工夫を重ねて作品に仕上げるまでの努力は各自の手腕にかかっています。
 皆さんの仕事ぶりに敬意を表すると共に、これからの気の遠くなるような長い長い勉強に堪えてゆけることを願って、出品者全員を奨励作家としました。            
高橋 新子








「イカット展」を終えて

2019-08-16 10:08:00 | イカット展
「イカット展」(を終えて)

2005年10月10日発行のART&CRAFT FORUM 38号に掲載した記事を改めて下記します。

■2005年8月29日(月)~9月3日(土)
ワコール銀座アートスペース

 不安と期待の中で迎えた外部での初めての作品展でしたが、各自の頑張りと努力により、持てる力を発揮できたと思います。少々高いハードルを設定し、意識を持って制作すること、また、精一杯の手間を掛けることの意味と成果を改めて学ぶことができました。展覧会開催にあたってご助力いただいた方々、ご高覧いただいた方々に対し、一同心より感謝しております。

◆草野京子
作品名:moreu-doyo (モレウ ドヨ)
サイズ:80cm×175cm
素材:綿糸、ドヨ糸
染料:藍、エンジュ、丁字、ベニノキ
技法:経絣
■イカット部分は綿糸、縞部分はインドネシア・カリマンタン島に自生するドヨの葉の繊維を撚った糸を使用。布の上下にカバキル(織布の房部分の経糸を緯糸として使用し、織り加えたベルト状のもの)を施し、額縁仕立てにしました。

◆宮崎紗智子
作品名:クジャク
サイズ:67cm×185cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、インド茜、
技法:経絣
■具象的な模様と曲線のイカットに挑戦。左右上下対称の効果により、予期せぬおもしろいラインが現れました。

◆坂本真澄
作品名:自由
サイズ:25cm×167cm×3枚 25cm×130cm×2枚
素材:綿糸
染料:化学染料
技法:経絣
■インドネシアの伝統的なイカットの技法や模様から、少しの飛躍をと自由を求めて制作。微妙な手加減による括り方を試してみました。5枚の布を長さを変えて、前後に配置しました。

◆野本千秋
作品名:森秘
サイズ:91cm×200cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、カテキュー
技法:経絣
■カリマンタン島のイカットの技法から得られる糸の表情(糸3本を1束にして括り、染めて、織った場合に現れる鎖模様)が特徴です。

◆富田和子
作品名:鼓動
サイズ:115cm×184cm
素材:綿糸
染料:クミリ下地、藍、インド茜、ゲレップ
技法:経絣、浮織
■基本のモティーフは三角形。イカット部分を任意に配置し、色糸や経糸浮織り部分を加えました。

◆芹澤ヒロ子
作品名:Dawn in Candi Dasa
サイズ:100cm×200cm
素材:綿糸
染料:藍、化学染料
技法:経絣
■左右には藍色の細かいイカット、中央には赤い無地を配置し、コントラストを強調しました。


季刊美術誌「工芸」 vol.3

2019-06-01 09:11:58 | 季刊美術誌「工芸」
季刊美術誌「工芸」 vol.3
発行日:1995年12月20日
編集:「工芸」編集委員会
発行人:三宅哲雄
発行所:(株)東京テキスタイル研究所








季刊美術誌 「工芸」vol.2

2019-05-01 15:24:41 | 季刊美術誌「工芸」
季刊美術誌 「工芸」vol.2
発行日:1995年9月20日
編集:「工芸」編集委員会
発行人:三宅哲雄
発行所:(株)東京テキスタイル研究所