アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

イスノキ - 安城デンパーク

2020-01-10 08:54:05 | みんなの花図鑑

マンサク科の トサミズキが出たので、 そう言えば、と、 同じマンサク科のイスノキをメモしておきましょう。
デンパークは 地ビール館の前にありました。




名札があったんで名前と科が分かったのですが、そうでなかったら、見過ごすところでした。 今は 去年できた果実の(たぶん 種が落ちた後の)殻が 枝に残っています。




おやっ、 殻が割れないで 残っているぞ! と思ったら、これは 虫こぶなんですね! イスノキは 葉や果実が虫こぶを持つことで知られています。




虫こぶ(虫えい、ゴール) は、 アブラムシたちがこの中でイスノキから栄養をもらって暮らし、別の木に旅立った後の廃墟ということです。
「(中略)どちらも非常に頻繁に出現するのでこれを目当てにイスノキが特定できるほどである。」(wiki)




イスノキの全体の感じです、 逆光でよくわかりませんけど m(_ _)m
イスノキの分布は 関東以南ということで、 「海辺の城下町、萩なんか 「もうイスノキの生け垣は勘弁して (-_-)゜zzz・・・」 というくらい、イスノキの生け垣だらけです。」 (森羅万象「イスノキの不思議」)



トサミズキ - 愛知県緑化センター

2020-01-09 16:34:19 | みんなの花図鑑

トサミズキか? マンサクか?




迷いましたが、 ブログ記事「土佐水木の萼」を参考に、トサミズキと決定 (´∀`)




ま、 トサミズキも マンサクも、同じ マンサク科なのだから、似ていて当たり前なのだが。

〔参考〕
マンサク - 於大公園




種子は光沢のある黒色で、一つの花に種子は2個できます。 マンサクも2個の種子ができます。




ところが、同じマンサク科の ヒュウガミズキもよく似た実をつけるという。 困った~~~



トサミズキの花と果実 - へきなんたんトピア

トサミズキの花と果実 - 安城デンパーク


ロウバイ - 明法寺

2020-01-09 13:42:35 | みんなの花図鑑

明法寺のロウバイは、まだほとんどがこのようなつぼみです。




ロウバイは 江戸時代初めに中国から渡来したと言われている ロウバイ科ロウバイ属の木です。




同じ株の 下のほうで、開きかけている花もありました。




内側が赤い(赤褐色?)ので ロウバイ としました。




ミノムシみたいなのは、去年の花でできた果実です。


マンリョウとセンリョウ - 正法寺

2020-01-09 09:24:47 | みんなの花図鑑

同じ場所に マンリョウとセンリョウが植わっています。 マンリョウは 先だっても投稿しました。




マンリョウの実は 葉の下につきます (センリョウの実は 葉の上につきます)。




マンリョウは 花が下向きに咲くので、果実も下向きにつきます。




マンリョウの実の先端には 糸くずのようなものがついていることがよくあります。 花の時代の槍のように飛び出た花柱の名残と思われます(下記参照)。

「マンリョウ(ヤブコウジ科|サクラソウ科)の花は下向きに咲き、送粉昆虫は突き出した柱頭に触れる。花柱を取り巻く黄色の雄しべが揺り動かされると花粉が降り注ぐ。」 (植物形態学「典型的な雌雄離熟」




つぎは、 一緒に植わってる センリョウ です。

果実は 葉の上に、上向きに つきます。




果実の先端には 柱頭の名残の黒い点がありますが、 マンリョウのような 糸くず状に長いものではありません。




マンリョウは (ヤブコウジ科|サクラソウ科) の木でしたが、 センリョウはセンリョウ科の常緑低木で、ヒトリシズカやフタリシズカなどと同じ仲間です。
センリョウと マンリョウが一緒に植わってると、まず センリョウのほうから 鳥が食べてなくなると言います。 どうもセンリョウのほうが 葉の上にあるから食べやすく、味も センリョウのほうが美味しいらしい、 です。 (「センリョウ・マンリョウ 味比べ」による )




マートル(銀梅花)‐ 安城市Oo

2020-01-08 13:23:00 | みんなの花図鑑

マートルは 白い梅に似た小さな花を咲かせるので、ふだんは(とくに花の時は) 「ギンバイカ(銀梅花)」と呼んでいます。




でも、今ついているのは 果実なので、 「マートル」と呼びたいのです。 マートルの葉は揉むと強い芳香を放ちます。
葉を肉料理の臭み消しに利用したり、酒に浸けて香りを移したものを「祝い酒」として利用したりとハーブとしての一面も持っている植物です。ハーブとしては「ギンバイカ」ではなく「マートル」と呼ばれることが多いです。 (ヤサシイエンゲイ「マートルの名でも知られる ギンバイカ」)




マートル(ギンバイカ)は フトモモ科の木で、その青黒い果実は食すことができます。




といっても、 果実には種が多く、独特の味がしますが、あんまりおいしくないです(ToT)




切り株の脇から、こんな元気な若い枝が伸びていました。


アオツヅラフジ - 愛知県緑化センター

2020-01-07 12:44:12 | みんなの花図鑑

アオツヅラフジは ツヅラフジ科アオツヅラフジ属のつる性植物。
ツズラ でなく、 ツヅラ です。




「ツヅラとあるように、古来よりオオツヅラフジのつるを使ってカゴ(籠)や ツヅラ(葛籠)が編まれた。
ツヅラと「フジ(藤)」とは元々は同じ「つる(蔓)」製の植物を指す語である。」 (http://www.fukudaryu.co.jp/sozai2/bouiHP.pdf)




アオツヅラフジという名は「昔の草木学者の記述ミスから一般に広がった名前のようで、本当は「カミエビ」という名前があります。
カミエビのカミは「神」、エビはブドウ科の「エビヅル(エビカズラ)」から来ています。
エビヅルは薬効あらたかな植物であったことから「神のエビヅル」と言われていましたが、このエビヅルの実がアオツヅラフジの実と似ていることから「神のエビヅル」が転じて「カミエビ」と呼ばれていました。」
(キミのミニ盆栽びより > 基礎知識 > 盆栽樹種の分類 > 実物類の仲間 >青葛藤(アオツヅラフジ)の魅力)

エビズル でなく、 エビヅル です。
カヅラ でなく、 カズラ です。
「上代つる草を髪に結んだり,巻きつけたりして頭の飾りとし,これを鬘(かずら)といった。そのためつる草を〈かずら〉と称するようになったという。鬘は〈髪つら〉の略,〈髪つら〉の〈つら〉は〈つる〉の古名で,長く連なるので〈つら〉といったものらしい。」(世界大百科事典 第2版の解説)




「熟した果実はまるでブドウのように粉を吹いたいい色合いで食欲をそそる。」 (樹の散歩道「果実の中のアンモナイト」)
青い実の中には ひとつづつ アンモナイトの化石が入っています (^^♪
少し果皮が萎んでしまったもののほうが 果肉がそげて アンモナイトを確認しやすいですよ




カラタチの鋭く大きな棘が 食べることを拒んでいます。
もっとも アオツヅラフジの実はもともと有毒なんですけど。


ミツマタにヤイトバナが ‐ 愛知県緑化センター

2020-01-07 08:03:38 | みんなの花図鑑

ミツマタの木に ヤイトバナ(ヘクソカズラ) が絡まっています。
蜂の巣のようなのが ミツマタのつぼみです。





絡まっている ヤイトバナ(ヘクソカズラ)のほうは 果実 の状態でぶら下がっています。 葉はもうありません。




ミツマタは昨日のジンチョウゲと同じく ジンチョウゲ科の木です。属は ミツマタ属です。 どこか雰囲気が似ていますね。




ヤイトバナ(ヘクソカズラ)の果実の黄金色?の表面は、 偽果皮といって 子房を覆っていたガクがそのまま膨らんで大きくなったものです。




なので、果皮の頭には 5裂した額の先がそのままついています。




ミツマタは このつぼみの状態で長い冬を過ごします。なのでこんなマフラーのような毛にくるまっているんですね。



ジンチョウゲ - 安城市WB

2020-01-06 20:36:33 | みんなの花図鑑

ジンチョウゲ(沈丁花)は ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木。




ジンチョウゲ科 は Thymelaeaceae で、難しく、面白くもなんともないのですが、
ジンチョウゲ属 は Daphne (ダフネ)で、 ダフネといったら、 ギリシャ神話で、 アポロンに恋されて追われ、逃れ切れなくなって父の助けを求め、月桂樹に化した川の神ペネイオスの娘で水のニンフ のことです。




なので、 Daphne といったら、まず 「月桂樹」 のことなんですね。
それがなぜ 「沈丁花」をも意味するようになったのか?





少し調べてみると、 沈丁花を ダフネと呼ぶのは、その葉っぱの形が月桂樹(ローリエ、ローレル)にそっくりなことにあるといいます。 まあ、似ていなくもないことはないですが。。。




2月末ないし3月に花を咲かせることから、春の季語としてよく歌われる。 (wiki)
写真はまだ、つぼみですが、 今にも咲きそうです (^^)/



カンボケ - 常福寺(安城市)

2020-01-06 20:00:00 | みんなの花図鑑

通常 ボケ(木瓜) は3月から4月に咲くのに対し、 冬に咲くものをとくに「カンボケ」と呼んでいるようです。




カンボケも 品種的には ボケと変わらないようです。




よく枝分かれをし、小枝は棘状になります。 バラ科だからでしょうか (´∀`)




学名: Chaenomeles speciosa 'Kanboke'
属名の Chaenomeles はギリシャ語の「chaino+melon(リンゴ)からきていて、裂けたリンゴを意味し、熟した実に裂け目ができることに由来します。
種小名の speciosa は「華やかな」という意味。