さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

100ドルの命

2011年07月06日 20時09分40秒 | Web log
いつもバスで一緒になるモンゴル人の女性がいる。

苦労しながら一生懸命がんばっている彼女。

最近、モンゴルにいるいとこが自ら命を絶ったという話を聞いていたのだけれど

詳細を聞くことはなかった。

今朝、バスで一緒になって、初めて話してくれました。

モンゴルで大学に通っていた彼(いとこ)。大学に入れたことを心から喜んでいた。

授業料を納入する時期になり、今回は授業料の値上げがあって100ドル分払えない状態が
続いていた。

彼は、自分の母親が苦労して苦労して授業料を払ってくれているのを知っていたので
もう100ドルとは言えなかった。

彼女曰く、一ヶ月の電気代が5ドルで済むくらいの物価だそうなので100ドルはかなりの金額らしい。

ある日、授業のときに先生か誰かが「 100ドルを払えないものは授業を受ける資格がない 」と
クラス全員の前で罵倒したらしい。

そして、希望をなくしたのか

彼は命を絶ってしまった。

彼女は目に涙をためながら、わたしにそう話してくれた。

「彼は100ドルのために死んだのよ。たった100ドル」

そして彼女も13歳のときに父親をなくして以来、母親がたった100ドルのお肉を買うのに苦労してくれたこと。

それを家族5人で分け合ったこと。

彼女を含め、姉妹みんなで路上でタバコを売ったりして生計を助けたこと。

なども話してくれた。

彼女は

「だから私は絶対に頑張るの。諦めないわ。」「この地、オーストラリアにいるということが幸せなの」

「私は強くなければいけないの。」

と言ってました。

彼女には頑張った分だけの幸せをしっかりとつかんで欲しいと思いました。

そして、わたし自分の置かれた立場が、自分としては辛かったり、大変だったり、不満があったりすることが
あっても、他の誰かの目には「幸せに見える」ということもあるのだということを、忘れてはいけないと思いました。

署名

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