さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

Why "Chicken" ?

2011年07月23日 20時24分45秒 | Web log
遅くまで残業していたときに、あるイギリス系オーストラリア人の女性が私のところにやってきて

「 まだ仕事しているの? 早く帰りなさい。わたしは帰るわね、Bye, Chicken 」

「 Bye........ ( 心でつぶやく なんで Chicken ????????  )」 

英語を多少知っている人なら、Chicken を人に対して使う場合「 臆病者 いくじなし 」という意味で使うことは
周知のことです。

突然、Chicken と言われてしまったわたし。

会社でいじめられたりしているので ちょっと混乱してしまいました。

「 これって、まじですか? 私の聞きまつがい? ぇ? 何? Chicken ?? どういうこと???? 

その女性はとても優しいおばさんで、わたしが 

「 もうこれ以上働けないくらいしんどい。責任を果たさないとと思うと、残って仕事をしてしまう 」 と言うとすごく同情してくれて 

「 わたしだったら、あなたがやっているような仕事はできないわ。いつも Full on だもんね。私の部署に空きポジションがあったらいいんだけれど・・・ 」

「 辞めようかなと思うんです 」 というと

「 Nooooooooooooooooooooooooooooooo この会社内で他のポジション探してみなさいよ 」 と励ましの言葉をかけてくれたり、いつも気にかけてくれる人です。

ので、彼女が私を 「 臆病者 」 と呼ぶなんて考えられない・・・・ けれど

状況が状況だけに

「 問題を抱えているのに、黙って仕事することしかできない臆病者。 早く上司に問題を言いなさいよ 」

とでも言いたいのだろうかとか、考えてしまいました。

色々あるので 心がとっても敏感になっておりまして

おばさんなのに、心は、ガラスの十代。

♪ 言わないで、言わないで Chicken は間違いだよ ♪ と心の中で 繰り返す私

これはショックかもしれない ・・・

で、なんだか情けなくなって、マイクにも言えないまま しばらく1人悶々とする私。

でも、会社で彼女に会うと ニコニコ と笑ってくれたり、ビスケットをおすそ分けしてくれたり、やっぱり優しい。

でも、わたしは Chicken なのか  

わけわかんない !!!!!! 

で、数日後 会社に朝行くと エレベーターの中で彼女と会う

「 Hello, Chicken 」

「 Hi ・・・・( また Chicken ですか ???  ) 」 

で、悶々とし続けるのも精神衛生上良くないので マイクに

「 わたし、会社の人に Chicken と言われるんだ。攻撃的な感じじゃないんだけど、でも、Chickenって
臆病者とか いくじなしとかいう意味で使うからさ、一体どういうことなんだろうと思って 」

と言ったら、マイクがちょっとビックリした顔して(会社での出来事を知っているので)

She is not offensive, is she ? ( 彼女は 攻撃的ではないんでしょ?)と言うので

「 いや、そういう感じではないと思う 」 と言って、かくかくしかじか説明すると

笑い始めました。

「 きっと、その人、イギリスの北部出身の人だよ。昔、僕も母親に 「 Chicken 」 って言われたからね。
「 Pet とか、 Petal とかと一緒だよ。親しみをこめて言っているはずだから。臆病者とか いう意味ではないはずだから。」

「 えぇぇぇぇぇ ??? そうなの? 」

状況が状況だけに、Chickenと言われることは かなり心臓に悪いです。言われたときは、本当に耳を疑いました。
2~3日、頭から離れませんでした。「 わたしは Chicken  」

ま、Chicken の意味が分かって、ほっと一安心。

客観的にみると、これは、ある意味笑えます。

で、Yorkshire出身の優しいおじさんが会社にいるのですが、その人を笑わせようと思って たまたまプリンターの前で
その人に会ったときに

「 わたし、ある女性に Chicken って呼ばれるんですよ。」

「 えぇ?? 」

「 Chicken って、臆病者とか いくじなしって意味があるじゃないですか。だから、もうショックでショックで。 」

「 うん。だけど、その女性何歳ぐらい?? 」

「 あなたくらいの年齢。中年です。」

「 どんな風に言うの ? 」

「 Hello, Checken とか、Good bye, Checken とか、そんな感じ。」

「 あぁ、そういうコンテキストの中では 悪い意味で使っているんではなくて、Hello, dear とか、そんな感じだよ。」

「 主人に話したら、そういって大笑してました。」

「 主人が小さいときに お母さんからそう呼ばれていたことがあるって言ってました。イギリス北部の表現だって。」

「 ( 彼、笑いながら )いやぁ、でも、そういう言い方は、ほとんど今は聞かないけどね。」

2人して大笑いして、その場を立ち去りました。

英語って、奥深いですね ・・・・ それにしても、どうして Chickenなんでしょうか?

マイクが言うに、Checken は 昔、王様(女王)の所有物で 一般市民は 食べられず貴重なものだったから
そういう背景を踏まえて 愛しい人に親愛をこめて Checken と呼ぶようになったんじゃないか? ということです。

言葉というのは生きて変化するものですが、本国から離れてしまうと外的な影響が少ないだけに、昔の形態を
本国よりも長く引きずる傾向があるような気がします。

例えば、日本で使われている漢字は、中国では今ほとんど使われていなかったりして、
「 あぁ、意味は分かるけれど、今、そういう書き方はしないわ 」 みたいな。

きっと彼女が使っている Chicken も そういう類のものに違いありません。

ま、そんな解説はどうでもいい。

とても面白い出来事でした。

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