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さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

病院実習 病棟初日

2013年09月03日 18時36分27秒 | Web log
今日から病棟での実習がスタート。

5時前におきて、子供たちのお弁当とか準備して、6時過ぎには家をでました。

今日は3人の患者さんのお世話。3人とも男性でした。
一人の患者さんは肩の関節に炎症を起こしたので、先週の水曜日から今日の間に
手術で患部の洗浄X2、および抗生物質の点滴による治療を施したのですが、まだ
化膿部分が残っているということで、今日3度目の手術。

話によると、関節部の炎症はなかなか治りにくいらしく、3度の手術も致し方ないとか。

本人は、いい加減にしてくれ!という感じで朝からご機嫌がすこぶる悪かったです。
家に帰りたい、無理なら家の近くの病院に転院させてくれ!4度目の手術はない!と
言いまくっていましたね。

とりあえず、手術前の準備ということでシャワーの介助をしました。

裸の付き合いというと変ですが、シャワーで2人っきりになると、患者さんは結構本音を
話してくれるんですよね。で、どうも、何よりも奥さんが恋しいというのが、転院の大きな
理由のようです。

強持てだけど、可愛いじゃんと思いました。
ま、それなら仕方ないというか、私の目から見たら、「ただの駄々っ子ちゃん」
という感じです。

ま、気が済むまで駄々こねちゃってくださーい。

もう、相手に100%合わせるモードに切り替えて。

「そうですか....1週間に3度の手術はきついですねぇ。」
「今は痛みはほとんどないのにねぇ....手術で切開したらまた痛みがでちゃいますねぇ。」
「(奥さんは仕事で忙しくて面会に来れないというので)いやぁ、奥さん働き者ですねぇ。
すごいですね。奥さんがいらっしゃれないのなら、お家に帰りたいお気持ちわかりますよー」

それだけで、気持ちが少しでも落ち着くのなら...という気持ちで同調してあげました。

でも、周りの看護師さんとかAさんの言動にかなりイライラしてるし、お医者さんも
気持ちを落ち着ける薬を処方しますからって、Diazepam という薬を飲ませてました。

ま、患者さんのことをよく知っているお医者様が決めたことですから、私は特に
異論もありませんが、えー? こんなことで? ただ、ぶつぶつ言っているだけなのに?
と思っちゃいました。

Aさん曰く「こんなところにいたって眠れないし...いや、同室の患者さんのことを攻撃する
つもりもないけど...」とちゃんと相手、他人をわきまえた言動もしていましたからね、
わたしにしたらこれは許容範囲の反応(不安)と思いましたが。

ま、受け止め方は人によって違うんでしょうね。

彼を手術室に搬送した後、こんどは事故で運び込まれた患者さんのお世話。
彼は足を骨折して動けないので、体を拭いてあげました。

その間も、彼の人生にまつわるいろんな話を聞きましたが、たびたび泣き出して
しまうほど、心に傷を負っているというのが分かります。事故後トラウマ期なのかも
しれません。

お医者さんが回診にきたときも、安静にする以外病院としては治療の施しようが
ないので、本人がよければ帰宅&安静でもいいということでした。
お医者さんも「骨折よりもあなたの精神的な問題のほうが大きい」と一言。

話によると、奥さんをすい臓がんで亡くし、息子さんと2人暮らし。
そして時々、神様に語りかけるそうです。「3度も事故に遭い、一生車椅子の生活になって
オムツまでして、最後は老人ホームに行かされるのが僕の行く末。こんな不幸な人生に
なるってことは、僕が何か悪いことをしたからだろう。でも、一体何をしたというのか?
車椅子の生活がどんなものか、誰にもわかりゃしない。」

理不尽な自分の人生に希望が見出せない、そんな感じでした。

息子さんは若いながらも、一人でお父さんの面倒をみているようでしたので、それもまた
大変だろうなぁと思いました。

「 気の毒だけれど、わたしたちは患者さんが抱えているすべての問題を解決することは
できないからねぇ。 」

と、学生の面倒を見てくれている Clinical Preceptor がカウンセラー、ソーシャルワーカーの
アレンジが必要かもしれないわと患者さんの問題を受け止めつつも、それはその分野に明るい人が
する仕事であって、看護師としてできることに専念して気持ち的にのめりこまないように
線引きをすることを促してくれました。

色んな病気、怪我等々について学ぶとともに、本当に色んな人生があるなぁと、つくづく
思った私でした。

署名

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