さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

病院実習 8日目 初めての夜勤

2013年09月15日 14時51分55秒 | Web log
初めての夜勤。

24人の患者さんを4人の看護師&実習生(私)で看護しました。

1人当たり6人担当で、わたしが病棟全体を必要に応じてサポートして回りました。

患者さんによっては夜に不安を訴えたり、騒ぎ出したりする人もいるので
意外と忙しいよと聞いていましたが、予想に反してスムーズでした。

先日、急に血圧が上がって私をビビらせた、人工透析をしている患者Rさん。
言い忘れましたが彼はアボリジニー。

認知症だとか、しゃべらないとか、コミュニケーションが困難だとか言われています。

私が言っていることは聞こえるようだったので、私が Good ? とか No pain ? とか
言葉で聞いて、相手が親指を上に向けて Good、下に向けたら No とか Not good。
あるいは首を横に振るとかそういう程度のコミュニケーションしかとれませんでした。

でも、彼の大きな瞳を見ていると、何か通じるものがあるなぁという感じがしましたし、
彼の認識レベルがそれほど低くないのではないか?と思われるくらい視線に力がありました。

そして昨晩、彼のバイタルサインと血糖値を測ってきてくれといわれたので、病室に
お邪魔しました。

眠りたいだろうに、バイタルの測定だの血糖値の測定だのと起こされて、かわいそうに
と思いながら

「 ごめんねぇ、血圧はからせてね~、血糖値調べさせてね~ 」と話しかけながら
作業を進めました。どんなことがあっても、抵抗したりしないし、とてもいい患者さんです。

で、彼は左の大たい骨を骨折して手術したのですが、体の左側の圧迫を防ぐため、右を下に寝るように
マットレスが平らではなく、少し上げられています。ので、どうしても体が右側に落ちてしまう状態に
なっています。ちょっと苦しそうです。

加えてほとんど寝たきり&糖尿病で褥瘡の危険性が高いので、退位を変えたり、枕やクッションを
ベットとの接触するところにおいて、減圧したり、まぁ、いろいろしなければいけないことが
あるので、夜の間、寝ては邪魔され、寝ては邪魔されを繰り返すことになるのです。

で、夜中の1時ごろでしたか体位を変えると同時にオムツのチェックをしたらちょっと汚れていたので、
交換することに。替えのオムツがなかったので、もう1人の看護師さんがオムツを取りにいっている間、
私はRさんと2人きりに。

右側の汚れをきれいにするために、患部側の左側を下にして横になっていたので、患部がちょっと
痛くなってきたのでしょう、しばらくしたら「 看護師はどこだ、仰向けになりたい 」と言葉を
口にしました。

初めて彼の声を聞きました。

丁度そのとき看護師さんが部屋に戻ってきて、わたしが彼と話しているのを聞いて「 Rさん、今なんて
言った? 彼の声初めてきいたわ。今まで、一度も話したことないのよ 」と言います。

わたしもちょっとびっくり。

でも、目と目で通じ合っていたので(笑)、「やっぱりRさん話せるんだ!!」という思いのほうが
強かったです。

アボリジニーの男性なので女性とはあまり話さないとか文化的な意味合いがあったのかもしれませんし
ただ彼がシャイな性格なのかもしれないし、話すのに時間がかかったのはそれなりに理由があったのかと
思いますが、わたしはただ彼の言葉を聞けて、とてもうれしかったです。

認知症らしいという話ですが、わたしにはそう思えないんですよね。
そうだとしても軽いような気がするのですが....気のせいでしょうか?

また今晩、何か話してくれるかな?

署名

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