おせち料理

今年の正月は2年ぶりに浜松の実家で迎えた。
母は僕と中学の息子に、かに、海老などの料理とおせちを振舞ってくれた。
母は毎年、おせち料理は全て手作りで用意する。
子供の頃、僕はおせち料理があまり好きではなかった。
美味い美味いと食べる大人を不思議に思いながら眺めていたものだ。
だが、今はおせち料理は心底美味いと思う。
たつくりの歯ごたえ、ナマスの酸味、黒豆の甘さにかまぼこのうま味。
そして、年に一度の数の子に舌鼓を打つ。
考えてみれば、おせち料理はおかずというより酒の肴である。
子供の頃はあまり美味いと思わなかったのは当たり前かもしれない。
息子を見ると、栗きんとんと黒豆を主に食べている。
僕が子供の頃に感じたことを今、感じているのかもしれない。