まあどうにかなるさ

日記やコラム、創作、写真などをほぼ週刊でアップしています。

下着泥棒

2010-01-21 19:34:04 | 笑える話
10年ほど前、取引先の招待旅行で、石川県山代温泉に行ったときのこと。
金沢の市内観光から、観光ホテルへ到着し、宴会前の空いた時間に温泉に行こうという事になった。
部屋で新しい下着にはき替えて、浴衣を着て手拭い、バスタオルを持って大浴場へ行く。
かごに脱いだものを入れて、ワイワイとみんなで温泉を楽しむ。
その日は長湯をしてしまい、僕が浴場から出てきたのは一番最後だった。
脱衣場へ出ると、宴会が始まる時間なので、みんな宴会場へ向かい、脱衣場は僕一人。
脱いだかごのあたりへ行き、浴衣と下着を探すが、どこにも見当たらない・・・
「あれ?」
脱いだかごには僕の腕時計だけが入っている。
誰かが、間違えて僕の下着と浴衣を着て行ったのだろうか?
でも、それなら間違えた人の浴衣や下着はあるはずだが、それは見当たらない。
全てのかごは空っぽ。
部屋で新品のトランクスを袋から出してはいて来た。
それが、どうも盗まれたようです。
浴衣もない。
しかも、脱衣場も浴場にも、僕以外誰もいない。
みんな宴会場へ行ってしまった。
『ど、どうしよう・・・』
あるのは手拭い一枚だけ。
途方に暮れた。
まさか手拭い一枚でフロントに行く訳にもいかないし・・・
しばらく素っ裸のまま呆然とする・・・
誰か来ないかなあ~と思いつつ、10分くらいなす術もないままその場に立ちすくんでいた。
おい、いい加減、誰か見に来いよ!
でも、誰も来ない・・・
その頃、宴会場では
「おせ~な、何やってんだよ!」といいながら、それでも宴会を始めないまま僕を待ってくれていました。
浴場にいることは知ってるので、そのうちに来ると思い、様子を見に行こうと思う人はいなかったらしい。
一方、浴場の僕は裸のまま途方に暮れている・・・
やがて、掃除の係りの職員が入って来た。
事情を話して、浴衣を持ってきてもらった。
宴会場では女性もいるので、浴衣一枚だけではさすがにまずいと思い、新しいトランクスを身に着けるため、いったん部屋に戻ろうと思ったが、鍵がない。
やむなくそのまま宴会場へ・・・
その後、しばらくは話のネタにされました。
盗るなよな!男の下着!