母親+子育て→タイヘン。
そういうこと(しかも現代)を、数値的・統計的にまとめた一般的な本って意外にないですよね。
この本は、そういう路線の本。
ボクは、子どもを持つことは、この先もなさそうだけれど(汗)、
現役の母親の皆さまだけでなく、子育てや家庭教育に興味ある人、そして男の皆様にも読んで欲しい本。
【ハイパーメリトクラシー】の概念の提起者として最近活躍目覚ましい本田由紀サンの新刊
『「家庭教育」の隘路
子育てに強迫される母親たち』
勁草書房
この現代において、「母親」とは、やはり「葛藤」ってことを、まとめてはります。
インタヴューとアンケートの統計解析をもとに展開。
「きっちり」と「のびのび」それぞれの子育てが、どういう影響を子どもにもたらすか?
学者サンの論文形式で慣れない人は戸惑うかもだけれど、読み通すための前提知識については、そんなに心配いらないはず。
統計データの表が意味不明でも大丈夫(笑)。本文に解釈は書いてますから。
ただ、斜め読みや飛ばし読みして早合点したり、一部のインタヴュー部分だけ読んで早合点して欲しくないので、最終章のまとめを先に読んでもらったほうがよいかもね....。
あと、この本の中でも何回か引用されている、広田照幸著『日本人のしつけは衰退したか』(講談社現代新書)も、少し古くなったかもだけれど、個人的には多くの人に読んで欲しい一冊。
それにしても、久しぶりにこの手の数理統計バリバリの社会学の本を読んで、宮台真司センセの「サブカルチャー神話解体」の若者キャラと音楽のトコロを読んでいるような錯覚に陥りそうでした(笑)。