さて、先日AKB劇場の8周年記念公演があったわけですが、その公演で「1期から15期まで、各期ごとに1曲披露する」というコーナーがありました。それを見て、各期ごとの印象を書いておきます。
◆15期生「君の瞳はプラネタリウム」
15期生は「ハート・エレキ」のカップリングで、15期生が初めてもらった(そして現時点で唯一の)オリジナル曲、ということでこの曲を選択。まあ、彼女たちは入ったばかりですし、これ以外に選択肢はないでしょう。初々しいパフォーマンスで良かったと思います。
◆14期生「天国野郎」
これは意外な選曲でした。てっきりアイドルっぽいものを持ってくると思っていたので。どちらかと言うと“ネタ曲”ですが、インパクト残すという点では良いと思います。普段は見られない一面が見られる可能性もありますし。
この日は学業のため休演だった内山奈月のために、手作りの等身大“カッパ”パネルを登場させるなど、昔ながらのAKBを彷彿とさせる場面もありましたが、この点ついては、最後に触れます。
◆13期生「RESET」
13期生は最初に劇場公演で披露した曲である「RESET」を披露。今年一年はじゃんけん大会やグラビア抽選など、何かと運の悪かった13期生ですが、それらを含めて“RESET”するという意味を込めての選曲だったそうで。
イントロが始まった時、客席から歓声が上がったように、ファンからの評価も高かったようです。個人的にも良い選曲だったと思います。
しかし、この選曲、当初スタッフからは反対されたそうで…。理由は「『RESET』は旧チームK色が強すぎるから」とのこと。でも個人的にはこの意見は大いに疑問です。『転がる石になれ』ならK色が強すぎるというのは分かるのですが、「RESET」は既に組閣後の曲で、そこまでK色は強くなかったと思います。
それに歌詞も「新しいチームを作る」、という歌詞になっているので、他のチームのメンバーにも当てはまりますし(※1)。実際、客席はこの日一二を争うぐらいに盛り上がったわけですしね。
余談ですが、今回の件に限らず、どうも最近、メンバーの足を引っ張るような行動をするスタッフが多いような印象を受けます。
◆12期生「アイスのくちづけ」
「江口愛実の中の人」こと、佐々木優佳里がいる12期生はこの曲を選択。結構良い曲なのに、すっかり幻の曲になってしまっているので、披露してくれたのは嬉しかったです。
◆11期生「Blue rose」
11期生はカッコいい系の曲を披露。11期の出世頭である川栄李奈に合わせてアイドルっぽい曲を選ぶかと思ったら、いい意味で裏切られました。鈴木紫帆里が似合っているのは当然として、森川彩香が表情含め、非常に良いパフォーマンスで、凄く似合っていたのが良かったです。
◆10期生「Seventeen」
10期生は平均年齢が17歳台ということで、この曲を。ファンからの評価は高いのに、アルバムの再販でやっと収録されたということで、言わば隠れた名曲です。こういう曲を持ってきてくれたのは嬉しかった。
この日は全体的にメジャーな曲は少なめで、隠れた名曲を選ぶ期が多かったですね。
◆9期生「君だけに9! 9! 9!(君だけにChu!Chu!Chu!の替え歌)」
研究生による最近の曲で、9期生とは関係ない曲ですが、替え歌にして、一ひねり加えていたのは良かったです。
◆8期生…セレクション審査で全滅(パク)
◆7期生「そばかすのキス」
7期生も13期生同様、最初に研究生公演でやった公演(「アイドルの夜明け」公演)から選曲。9期生もそうですが、「アイドルの夜明け」公演の中から好きな曲を選ぶ場合、この曲を挙げるメンバーが多いですね。
◆6期生「春が来るまで」
6期生は二人しかいないので、デュエット曲であるこの曲を選択。でも少しおとなしい曲なので、どうせなら、「おしべとめしべと夜の蝶々」あたりをやって欲しかったです。
◆5期生「君が教えてくれた」
5期生はやはり元祖研究生公演の「ただいま恋愛中」公演からの選曲。「Only today」等と比べて知名度が低く、ファンからの評価は高くないですが、個人的には好きな曲なので、嬉しかったです。
◆4期生「涙の湘南」
4期生はチームB2nd「会いたかった」公演のアンダーをしたメンバーが多い、ということで、「会いたかった」公演からこの曲を。ただ、4期生は公演デビューの時期が離れているメンバーが多く、倉持明日香と大家志津香では8ヶ月も違っていたりします。
そのためか、少し各メンバー間の繋がりが薄いというか、見えにくいかな、と思いました。大家志津香などは、地方組として一緒に住んでいた関係で、5期生との繋がりの方が強い気がしますし。
◆3期生「ワッショイB!」
3期生は初のチームB初のオリジナルセットリスト「パジャマドライブ」公演からこの曲を。本来は16人のあだ名を順に言っていく曲ですが、AKBに在籍する3期生は現在4人しかいないので、4人のあだ名をひたすらループして言ってく形に。この趣向はちょっと面白かった。
◆2期生「くるくるぱー」
2期生はK3rd「脳内パラダイス」公演から小林香菜センター曲であり、最初のネタ曲(パク)でもあるこの曲を。チームKらしいというか、優子らしい選曲だな、と思いましたが、実際、大島優子の発案だったそうです。
それにしても、2期生もAKBに所属するメンバーはとうとう3人になりましたね。今年一年で辞めた子が非常に多かったからですが、さすがに寂しくなりましたね。
◆1期生「ハート・エレキ」
さあ、1期生は何を持ってくるかと思ったら、何と最新シングル曲。個人的には、この選曲は最低だと思いました。普通こういう記念日には、「こういう日にしか聴けない曲」だとか、「思い出深い曲」を期待するわけで、実際他の期はみんなそういう曲を選んでいます。
ところが、そんな中、1期生が選んだのは、「聴く機会も多く、思い出もまだ無い最新シングル曲」。もうすぐ卒業が近い(かもしれない)こじはるに花を持たせたかったのか、それとも単純に他の曲を練習する時間が無かったのかは分かりませんが、最後の最後でガッカリさせられました。
◆期ごとの“濃さ”と“薄さ”
さて、同じ期のメンバーばかりが集まってパフォーマンスしているのを見ると、やはり7期から少しカラーが変わったのを個人的には感じます。“見た目が洗練されてい子”というか、アイドルっぽい整った子が増えてくる一方、強烈な個性でガツガツ前へ出てくる子が少なくなっていく、という印象です。
しかし、そんな中、14期はちょっと違うのかな、という印象を受けました。「真面目だけど大人しくパフォーマンスする」のではなく、「荒っぽいけどハジけたパフォーマンスをする」という、かつてのAKBのメンバーに近いパフォーマンスに思えたからです。
そう言えば、15期生の一番人気である大和田南那も、結構ずぶとい神経をしているというか、度胸がある印象なので、もしかしたら14期以降では、かつてのAKBメンバーに近いタイプの子が増えてくるのかも…、と少し希望が持てたこの日の公演でした。
※1…ただし、13期生がやったように、「我らがチームK」という歌詞を「我らが13期生」というように、自分たちに合わせて変更する必要はありますが。