拝啓 伊藤まさこ様
貴著「信州てくてく おいしいもの探訪」を拝読してちょうど1年後に
おすすめされていた、小布施は「松仙堂」さんを訪ね、陽気なおかみさんと言葉を交わし、
待望の栗ペーストを手に入れました。
そして、今朝。その通りのことが再現されました。
その通りとは、御本の導入4行にお書きになった文章です。
失礼ながら、引用させていただきます。
「焼きたての熱々厚切りトーストにバターを塗って、その上にたっぷり栗ペーストを塗りま
す。ひと口頬張ると、栗の香りがプンと口の中いっぱいに立ちこめて、そのあとやさしい甘
みが広がるんです・・・・・・コーヒーと一緒にいただくと、それは幸せな朝ごはんに。食べるたび
に思うんです。ああ、「松仙堂」のペーストに出会えてよかったなって。」
(伊藤まさこ著 文藝春秋刊)
瓶のふたを開けたとき、ふうわりとした香りにすでに誘われます。
木のスプーンが柔らかく入って優しい気持ちになり、
暖かいパンにすっと伸ばすと、暖められた栗ペーストは、おっしゃるとおり香りが立ち上るのです。
丹精な栗にバターのまったりした綿毛のような香りがからんで、それはふくよかな気体となって
口に広がりました。
朝から確かに幸せです。
素敵にさりげない文章に惹かれて、縁を結んでいただきました。
伊藤様、ありがとうございます。
敬具
ぜんぜん知りませんでした。
こんど探してみます。
まだまだ信州にはおいしいもの、
魅力的なものがたくさんあって、
興味が尽きません。
特に、そば好き、栗好き、山好きな
私としては。