犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

肉ヨロカジ

2009-02-23 00:12:16 | 食べる
「南漢山城に行けば鹿肉が食える」

という情報をネットで見つけて,やはり食への好奇心が旺盛な友人と南漢山城に向かったのは,かれこれ5年前。

 一般に,韓国では強精剤として鹿の角を切ったときにでる生き血を焼酎に混ぜて飲む習慣があるそうです。肉は普通食べないのですが,鹿肉料理を出す店があるらしいという,漠然とした噂を聞きつけたのです。

 地下鉄からバスで山の上へ。でも店の場所も,正確な名前もわからないまま,人に聞きながら探したのですが,だれもそんな店は知らないといって,結局見つからなかった。

 ただ,そのあたりはふつうあまりお目にかからないメニューを掲げている店が多い。

トッキタン(兎鍋),クォンタン(雉鍋),ヨンボンタン(龍鳳湯)…

 ヨンボンタンというのは,チャラ(スッポン)とオコルゲ(烏骨鶏)をいっしょに煮込んだ高級鍋料理。スッポンを龍に,オコルゲを鳳に見立てたもののようです。値段は4人前が基本で13万ウォンでした。

 二人だからといって,二人分だけを頼むわけにはいかず,無条件で4人前でてきてしまう。高いし二人では食べきれそうにないしで,これはまたの機会ということにして,クォンタン(雉鍋)を食べました。

 でもまあ,クォンタンはおいしいもんじゃなかったですね。客も少ないし,肉も回転率が低そうで,長期に冷凍されていたんじゃないかと思えるほどパサパサな肉。

 結局,二度と南漢山城に行くことはなく,鹿肉も龍鳳湯も食べる機会を逸したまま,日本に帰任したのが心残りです。

 ところで,1月初めに次のような新聞記事がありました。(朝鮮日報


「熊肉流通の解禁を」

熊飼育農家が裁判所に訴え

 狭い鉄のおりに閉じ込められている1400頭の飼育用熊に対する虐待問題に続き、今度は「熊肉」の流通が問題となっている。
 全国80余りの農家で構成された熊飼育協会は11日、「政府は(食肉処理を行った熊から取れる)熊胆(くまのい)以外の部分については販売を禁止している。そのため私有財産権が侵害された」として、「熊肉流通の合法化に向け、今月14日に裁判所に行政訴訟を提訴する」と発表した。
 これらの飼育熊は1981年から85年にかけてマレーシアなど東南アジア諸国から輸入されたもので、当時輸入された500頭が繁殖して現在は1400頭にまで増えているという。
 政府は当初、「飼育された熊を再び輸出すれば農家の所得を増大させることができる」という理由で輸入を許可したが、1993年の国際協約に伴い、現在は熊の国際取引は禁じられ、輸入も行われていない。
 そのため熊飼育農家はこれまで、食肉処理を行った熊からわずかに取れる熊胆以外の部分についても、食肉として販売を許可すべきと主張してきた。しかし飼育された熊の管理を行っている環境部は、国際社会からの非難などを避けるため反対している。
 現在、野生動植物保護法では「加工品の材料」として食肉処理された熊肉の流通も認めているが、環境部は「飼育熊管理指針」という規定に従って熊胆以外の部位はすべて廃棄するよう定め、焼却処分などを行うよう指導している。
 熊飼育協会のキム・ムウン会長は「熊胆1個で1000万ウォン(約67万円)から1500万ウォン(約100万円)を受け取ることができたとしても、そこまで熊を飼育するのに10年はかかる。そのため、この程度の価格では飼料費もまかなえない」と主張している。


 熊の肉…。

 たいへん魅力的ですが,近々韓国で食べられるようになるんでしょうか。

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2 コメント

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鹿と熊の肉 (salleana)
2009-02-23 10:44:14
奥鬼怒温泉の加仁湯に行った時、鹿肉の刺身は食べたことがあります。
馬刺に似た味で美味しかったです。
熊もあったのですが、注文しませんでした。料理は何だったかな。
韓国じゃ熊肉は禁止なんですね。
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加仁湯! (犬鍋)
2009-02-24 22:58:29
秘湯ですね。
私も行ったことがあります。
その少し手前の八丁の湯にも2回。
鹿刺を食べたはずですが,味はよく覚えていません。熊は食べませんでした。
そのほかに変わったものを食べましたが,それは今度書こうかな。
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