犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

アベノマスクの末路

2021-02-19 09:07:12 | 日々の暮らし(2021.2~)
 ほんとうだったら、引っ越し前に捨てるべきものは捨て、スリムになってから荷物を運び出すべきでしたが、なんやかやとバタバタして、ほとんど断捨離できずに引っ越しの日を迎えてしまいました。

 粗大ごみは、事前申し込み制だから間に合わない。各種のごみも、分別収集で曜日が決められている。ええい、面倒くさい、全部持っていこう。引っ越し費用は会社もちで、多少荷物が増えても自己負担が増えるわけではない、という理由もありました。

 結果、帰省先で苦労することになりました。

 業者が開梱してくれて、段ボールをぜんぶ持って行ってくれたあと、あらためて荷物の整理にかかりました。

 もう使わない電子機器のコード類、公共料金などの支払い通知の束、街中で受け取ったポケットティッシュ…。

 それらにまぎれて、「アベノマスク」がありました。

「こんなの、もう使わないよね?」

 赤ん坊とともにわが家に居候している娘に聞きました。

「なにそれ? ああ、アベノマスクね」

「捨てていい?」


「あ、待って。赤ちゃんのお尻拭きに使えるかも」


「お尻拭き? うんち拭くの?」


「うん、だってガーゼでしょう? 有効利用しなくっちゃ」


「でも、いくらなんでも…」


「これ、ちょっと肌理が粗いから、よだれかけぐらいのほうがいいかな」


「うんちよりは、よだれにしておいてあげて」


 鳴り物入りで全国民に配布されたアベノマスクの、わが家における用途が、こうして決まりました。
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