犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

フィリピン便り~ミッキーマウスマウンテン

2020-01-12 23:22:06 | フィリピン
 高原都市バギオは、標高1500メートルの高地にあるので、周辺に眺望のよいスポットが多い。世界遺産のコルディレラ棚田群はもちろん、棚田のない所でも、見事な景色を楽しめます。

 晴天のときははるか遠くの山々を望むことができ、眼下に雲が流れていく様もまた趣があります。日本では見たことがないような、大きくて鮮やかな虹を何度も見ました。

 バギオの郊外には、ミッキーマウスマウンテンという愛称をもつ山があります。山頂に、大きな二つのレーダーアンテナがあり、遠くから見るとミッキーマウスの耳に似ているところから、そのように呼ばれているのだそうです。

 ダニエルが車でその山に登ってくれました。山頂近くに「カフェ・イン・ザ・スカイ」というレストランがありました。バギオから一段と高台に位置しており、標高2000メートル近くだと思われます。

 天気が良かったので、私たちはバルコニー席で昼食をとりました。バルコニーからはバギオの町が一望できます。当たり前のメニューでしたが、景色代が含まれているのでしょう、やや高めなのは仕方ない。私たちのテーブルには、中型の野良犬と2匹の猫(たぶん親子)がまとわりついてきて、残飯をねだります。

「向こうに見えるのは湖?」

「いえ、海ですよ。西フィリピン海」

「ふーん」


 世界地図では「南シナ海」となっていますが、フィリピンでは同じ海を「西フィリピン海」と呼んでいるようです。日本海を、韓国では東海と呼んでいるようなものなのでしょう。でも、フィリピン人は韓国人と違って、世界地図の名称を変えろのどという要求はしません。

「ミッキーマウスマウンテンはニックネームでしょう?」

「はい、正式名称は
カブヤオ山です」

 日本のサイトで、この山を「セントトマス山」としているものがありますが、英語のサイトに、

「カブヤオ山とセントトマス山は隣り合っていてしばしば混同されるが、ミッキーマウスマウンテンという愛称を持つのはカブヤオ山のほうである」

という説明がありました。
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