犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

直接雇用ALTの待遇改善

2024-07-26 23:28:29 | フィリピン

 三女の夫のD(フィリピン人)が、ALTとして働いていることは、以前書きました。

 最初の1年半は中学校の補助教員でしたが、今年の春から同じ地域の小学校に転勤になりました。

 ALTにはいくつかの種類があります。JETプログラムで招聘されている場合、業者から派遣される場合、そしてDのような自治体の直接雇用です。

ALTという仕事③~待遇

 直接雇用の場合、転勤があるのですね。

 Dは同一の自治体の応募に三回トライして、三回目に採用されましたが、最初に応募するとき、私が付き添いました。

 待遇について確認する中で、「賞与(ボーナス)はあるんですか?」と聞いてみました。そのときの返事は、「気持ち程度です」

 実際にALTになったとき、9月から勤務を開始して、その年の12月に賞与が出ました。

「気持ち程度」だし、普通ボーナスは4月から9月までの業績に対して払われるから、数万円でるかどうか、と思っていたのに、月給の1か月分が出て、Dは大喜び。

(なんかの間違いじゃないのか)と思いましたが、次の年度の6月も、一か月の賞与がでました。

 さて、今年の6月末、Dは賞与の明細をもらったとき、金額がおかしいと思って、「間違っていますよ」と申し出ました。

 なんと、賞与が倍増し、2か月分出ていたのです。

 すると係の人は、

「正しいですよ。1か月は期末手当で、1か月は勤勉手当、計2か月分です」

「!!!」

 家に帰って家族に報告。

「D、がんばったことが評価されたんだよ」

「ほら、障害児学級でいろいろ工夫したでしょう?」


「日本語のできないフィリピン人生徒に、日本語教えたり、通訳してあげたり」

「校長先生が校内の木の剪定をしているときに、手伝ったって言ってたよね」


 数日後、娘夫婦がいとこたちと会う機会がありました。あるいとこの夫が、学校事務をしていて、その話をすると、

「ああ、今年から会計年度任用職員の待遇改善があって、賞与が増えたんですよ」

 直接雇用のALTは、地方公務員の中の「会計年度任用職員」に分類されているんだそうです。

(なーんだ、Dが特別頑張ったというわけじゃないのか)

 それにしても、年二回計4か月分の賞与が出るということは、年収に直すと月給×16か月。

 JETプログラムの待遇をしのぐかもしれません。

 話を聞いている限り、職務内容はそんなに大変そうじゃない。

 特に、小学校のALTになってからは、授業中ほとんどすることがなく、たまにネイティブの発音を披露することぐらい。

 会話をしたり、ゲームをしたり、いろいろ工夫したいのに、その機会が与えられていないので、教育委員会のALT担当者に向かって、

「私は英語補助教員です。オーディオ補助教員じゃありません」

と不満をぶつけたこともあるそうです。

 ALTの先輩の中には、「それがラクでいい」と言っている人もいるそうですが。

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