犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

診断キットの名前が独島?

2020-04-04 23:46:54 | 韓国雑学
 韓国の新型コロナウイルス用診断キットが優れているということで、世界中から引き合いが来ているんだそうです。

 この診断キットに「独島(竹島のこと)」という名前をつけて輸出しようという、わけのわからない請願が、大統領府のホームページに寄せられ、30万人以上の賛同を得ているとか。

 新型コロナの蔓延という世界的な危機さえも、「反日」に利用しようというのですね。こんなバカげた請願を誰が始めたんでしょうか。もしかしたら、目前に迫った総選挙を有利に運ぶために、政府与党の関係者が民衆を扇動しているのかもしれません。

 マスコミには、当然こうした動きをたしなめる論調があるはずだと思って、検索してみましたが、それらしき記事はほとんどない。わずかに、日刊トゥディというネット新聞に、キム・ジョンフンという学者(西京大学?)が、次のような文を書いているのを見つけたので、一部を拙訳で紹介します。

3月31日 日刊トゥディ〈キム・ジョンフンのコラム〉(リンク

コロナ19は銃声なき戦争だ、政府は国民の手を放してはならない

(前略)
 決して自慢できない困難な時期だ。韓国は、経済力や軍事力で世界を先導できるわけではないのだから、外国に対する姿勢も謙虚であってほしい。

 コロナ19の韓国製診断キットの名前を「独島」にしようという国民請願に賛同する声が多い。独島は韓国の領土であり、日本が自国領土だと言いつのるのを見るのは不快なので、そんなふうに宣伝することは当然正しいと思う。でも、よく考えてみると、韓国の領土や領海は、実効的支配によって守られるのであって、診断キットに独島という名前をつけることで守られるものではないことがわかる。

 韓国の診断キットの名前を独島にすれば、むしろ日本が世界のメディアに向けて、「竹島は日本の領土なのに、韓国が無謀な主張をしている」と大々的に報道する機会を与える。あるいは後発の診断キットを「竹島」という名前で売り出して、独島が韓国領土ではなく、領有権争いのある紛争地だということを世界に喧伝する機会を与えるだけだ。

 外国にはない、優れた国産技術をどんなことにでも使いたがる気持ちはわかるが、そんな気持ちが傲慢につながる。先行する集団が最も注意すべきことだ。わが国の領土の領有権は、実効支配によってもたらされるのであって、選択の余地なく診断キットを買わざるをえない他の国に輸出される製品に領土名をつけて守られるものではない。

 独島を守りたいなら、国産技術で作られた最新鋭のKFXステルス機と、射程3000キロの玄武-3D巡航ミサイルをたくさん搭載した国産イージス艦を含む国産空母船団で東海全体を守るべきだ。
(後略)


 徴用工問題など、日韓の懸案は、新型コロナ騒ぎで最近は影が薄いですが、韓国の総選挙を機に再燃しそうで、憂鬱です。
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