「青少年いいねット京フォーラム」が行われるという情報を聞き、うまい具合に予定が空いていたので見に行かせていただきました。
スマホ、ネットに関わる危険や情報は日々変化します。
できるだけ最新情報を得ておくことは大事ですしね。
事務局が「京都府府民生活課青少年課」なので、京都府のイベントになると思います。
京都府警さんがいろいろ協力してますし。
京都の府・市・私立小中高校が協力し、事前学習会や発表準備を行ってくれていたようです。
司会進行も高校生が行います。
彼らをサポートするのは兵庫県立大学の竹内先生。
近畿や他府県でのこのような取り組みでもお名前を聞きますし、直接お話を聞く機会もありました。
最初にアンケートによる現状報告です。
今年からアンケート対象に小学生(5・6年生)も加わり、2289人の答えを竹内先生が分析してくださってます。
年々増えるスマホ所持率は
小学生男子 15.2%
小学生女子 34.7%
中学生男子 65.7%
中学生女子 78 %
高校生男子 92.4%
高校生女子 95.4%
小学生はこれにガラケー所持が20-30%加わります。
不所持が50%超えているのは小学生男子だけでした。
「小中学生には情報端末は必要ない」とPTAで訴えていたのは、ほんの3・4年前だったのですが…
持たせないことよりも、持っている前提でどう危険を避けるかにシフトしているのは仕方ないことですね。
他の端末も含めて、日常的にネット接続しているのは
小学生男子 61.7%
小学生女子 68.6%
中学生男子 88 %
中学生女子 91.5%
高校生男子 96.3%
高校生女子 97.7%
用途はいろいろあるでしょうが、男子はゲーム、女子は友達との会話が主なようで、ともに動画視聴も多くあるようでした。
ネットの接続時間データもあったのですが、今回は「一日4時間以上」を依存としてありました。
高校生男子が21.8%と最多でした。
あと、全く使わない・4時間未満・4時間以上に分けて、いろんな設問での分析をされていましたが、4時間以上使用している子は「1時より遅く寝ている」「イライラしている」「5分間隔でメール(LINE)チェックしている」「1分以内に返事している」などの依存症状が見えています。
そして「面識ない人とでもネットで知り合い、会う」ということです。
子どもたちが班に分かれて話し合い、スマホ危険の啓発ポスターやスタンプをつくる活動の報告や、啓発動画の発表を挟んで、後半はパネルディスカッションです。
貴重な生の声がたくさん聴けました。
印象的だったのは、
「長文を流されるのは腹が立つ」
私の感覚では、直接の会話よりも文章の方が補足説明が必要になり長くなってしまうのですが、短文やスタンプだけの方が相手の気持ちが伝わってくるのだとか。
「いつまでもスマホをするなと言われるのはストレス」
ストレス解消のためにスマホを触っているのに、邪魔をされるととても腹が立つので、放っておいてほしいのだとか。
会場から質問があるかという促しがあったので、思い切って質問してみました。
「機器代や通信料は保護者が払ってると思うけど、貸してもらってる感覚ある?」
私としては、「スマホ18の約束」を基にした約束をあてにして、子どもにスマホを渡しています。
パネラーの高校生も「食事のときは触らないと約束してるから」などと、親との約束を意識してる発言もありましたから。
で、回答は…
「そんなん、与えてるのは親やから、渡されたらこっちのもん」
「与えるほうが悪いやろ」
(表現はもっとやわらかでしたが)
その考え方が良い悪いではなく、子どもはそういう風にとらえてるんやな、と。
そういう生の声がいろいろ聞けた、素敵なパネルディスカッションでした。
最後に竹内先生から示されたデータは
「ネット時間と学力テスト点数の関係」でした。
1日の使用時間が長いほど点数が下がるのは想定通りでしたが、全くしない子より1~2時間使ってる子の方が点数が高いという結果です。
私は「持っていない子には貧困問題が絡んでくる」と思ったのですが。竹内先生はすでにそのことも調査し、原因はそこにはあまりないということでした。
この数字を見た高校生の意見が「1日1時間だけっていう子は自制心が働く子。そういう子は勉強もしっかりやる」というものでした。
自制心をもって、適度にストレスを解消する
ここが今の子らに正しくスマホを使わせるポイントだと感じています。
そして、そのためにどうするかは、親が決めて押し付けるのではなく、子どもらが自ら考えて実践することが最良の道かもしれません。