コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

冬期研修会 7回目

2007-02-23 00:55:24 | ミニカウンセリング
前のブログに引き続き、研修会の本番です。

逐語録検討はMさんがクライエントでOさん(私とペアのOさんとは別人)がカウンセラーです。Oさんは若手で法座の仲間ですが、カウンセリングに関しては先輩。この逐語でもさすがという感じで感情部分をしっかりと押さえ、それでいてクライエントさんの話の流れを邪魔しない、いい感じの逐語でした。Mさんは結構早口でしたが、理想・現実・気持ちと言う流れを繰り返され、それでどんどん主題が深まってくる感じでした。
楽しんで話され、楽しんで聞いている…そんな状況も感じられましたね。

この逐語録は少し前に録音されたものですが、先週の実践でMさんと組んで、この逐語より後の気持ちのところをお聞きしてましたから、そのことも頭に入った状態で聞いていたので結構話題にも着いていけましたね。
話題がわかろうとわかるまいと、出てくる感情のところで聞いて行くことでクライエント自身の成長を待つことが出来るのですが、出来事がわかると聞いていて楽な気がしますね。

後半の実践は、Iさんとペアです。Iさんもここ数回連続して参加されていますから、なんどもペアを経験済みです。でもお互い少しずつ成長があるでしょうし、今回は今回のところで関わりが出来たかな。
最初にクライエント役で話をしましたが、この日の一番の思いは先の逐語録録音のときに話したので、少し前の出来事ではありますが家庭での出来事を話しました。自分なりに消化済みの問題だと思っていたのですが、こうして聞いてもらうと違う出来事とのつながりが見えてきたりして、とてもいい時間だったですね。Iさんも、関心のある話題だったせいか、ゆっくりじっくり聞いてくださいました。今までのIさんは、その人生で培ってこられた「理解しよう」という思いが、カウンセラーの主体に表れることが合ったように思うのですが、今回は私を主体に、聞くに徹してくださった気がします。ですので、私のほうも思わぬことが口から飛び出していましたしね。
今までこういう場で父親のことに触れると、すごく気持ちが昂ぶったのですが、なぜか話題のなかで突然そのことにつながってきても、いつもとは違う感じで受け取れていました。うん、面白いですね。

交代して、話を聞かせてもらったときも、今までと違う「寂しい」気持ちを表明されるIさんでした。私は「強気」のイメージをIさんに持っていたので少し意外な気もしましたが、そういう面も出せる、出し合える、数回の出会いでそういう”関係”が築けてきたのかもしれませんね。

研修とはいえ、やはり継続して関わることでやっと作り出せる”関係”。
また打ち上げでじっくり話するのが楽しみです。

逐語録作成

2007-02-22 22:59:20 | ミニカウンセリング
順番は昨日のブログと前後しますが、火曜日はミニカンの研修会でした。

会に先駆けて、逐語録検討用の録音をしました。ペアはOさん。ミニカンは今期が始めてでまだ不慣れなようですが、私だってついこの前に始めたところですもんね。Oさん自身とはここ数年法座でご一緒させてもらうことが何度もありますので、そういう点での緊張感は私のほうにはありませんでしたね。

最初にクライエント役で話をさせてもらったんですが、ちょうどその日にあった出来事を話しました。いつも、逐語録のときは「何を話そうか」とあらかじめ考えたりして、少し前の出来事を順序だてて話すことが多いのですが、今回はまったく準備無しでホカホカの話ですから、全然整理されておらず聞きづらかったと思います。私としては、話をさせてもらうことで自分の内面から出てくるものを整理できてよかったですね。
ただ、やはりOさんがまだ不慣れなので、感情を出したところを上手く掴まえてもらえません。べつにそれでもいいのですが、そのことが気になりだし、ついつい感情部分を強調して話し出している私がいました。(逐語録検討のときに目立つかもしれません)
もしかしたら自然じゃないということが問題になるかもしれません。でもある面、そこを気にした自分の気持ちに素直に動かされて起こったものですから…これも自己一致といっていいのかなぁ…
まだまだ自己一致ということを気にして、ぎこちない自分だと思います。

後半は役割交代。Oさんの話はかなり状況説明が長かったのですが、後半にそれらの振り返りが「今の気持ち・問題」につながっていることがハッキリしてきました。求道にも関わる問題なので、これがミニカンでなければ色々と応答して発展することもあったでしょうが、ここはそういう自分を置いておいて、目の前のクライエントとの関係に集中しました。
ここでもそうですよね。法のことで答えたくなる自分を大事にするのが自己一致なのか…。でも、カウンセリング場面以外での関係のバックボーンを取り込むのは違ってくる気がします。

実際のところは、自分のなかで「今は法座」「今はカウンセリング」と切り分けて関わるつもりはなく、それらがとろけあっている「私」として関わっていくわけですから、また違う場面でOさんと話しする機会があれば、今までと違った、いや今までの関係にプラスアルファされた関係でお話できるかな。それは楽しみですね。

真カ研月例会 2月

2007-02-21 23:40:36 | 真宗カウンセリング
1月は世話人会でお休みでしたので、久々の月例会でした。
今年度テキストの予定部分は終了していましたので、全部を読み返す案もありますが、全般に関して自由に話していきましょうという流れでした。

産業カウンセリングの会に参加して感じられたことを話題にされたことをきっかけに、ロジャースさんのカウンセリングに対する意識がどう変わっているかという話になって言ったと思います。
やはり成果を求める声にこたえようとすると、ロジャースさんのクライエントの成長を中心にする関わり方は時間がかかりすぎて、”それだけでは足りない”という流れが大きいようです。しかし、まず”関係”を大事にするロジャースさんのカウンセリング観は、たとえ成果中心の流れにあっても根底に流れているんだろうなと感じています。

その流れから、ベーシック・エンカウンターと構成エンカウンターとの話になりました。話の流れとは違うところで、私自身が感じていたことがあります。私が普段法座で司会者として行っていることは、かなり構成的な部分があるなということ。
気持ちのベースには、一人一人を大切にしたいという願いがあるのですが、限られた時間内に出来るだけ多くの方と関わりを持ちたいという気持ちが、指示的に動いていることがあるなと。恥ずかしい話ですが、その辺の指示・非支持の区別をグループに関してはしていなかったことがわかりました。
1対1のミニカンではかなり意識し、身についているとは思いますがね。
いい課題をいただいた気がします。

この月例会のメンバーは多種多様な人が集まってますから、中には想像しがたい話題もあります。中途半端に想像できて、判ったつもりになるよりは、判っていないと自覚する方がいいでしょうね。でも、ただ判らないってだけじゃなく、身近なではない話題でもそこから勉強できることはいっぱいありますね。

私はまだまだ、入り口です。

冬期研修会 6回目

2007-02-16 04:18:37 | ミニカウンセリング
冬期研修会も、もう折り返しの6回目となりました。
先週に引き続き、重~いものを抱えたままですが、少しずついろんな人と話合うことで、少し方向は見えてきた気がします。しかし、実動としてはまだ動けない状態。その辺が風邪などで身体が疲れているのと相まって、「無気力」な自分を作っているようです。

そういうときでも、カウンセリングの研修会になると”いそいそ”と出かける私だったのですが、見た目は普通に参加しているようでどこか上の空といいますか、引きずってる感に支配されていますね。

さて、愚痴はこの辺にしておき、今回の研修会です。
逐語録は先週のペアが交代して、Iさんの話をWさんが聞いたもの。Iさんの仕事に関わる話題でしたが、親子関係に関わるものだったので冷静に検討するよりも話題に興味を持ってしまいました。ただ、話題への興味が強くても、時折表に出てくる感情の部分は気づけますし、カウンセラー役のWさんが押さえ損ねているところが気になります。
あとから先生が解説してくださるポイントともほぼ一致しましたので、前回よりは”聞ける”ようになってきたでしょうか。
個人的に、今まで強く仕事をされてきたIさんの中の、少し不安なところが垣間見えて、またIさんが好きになりました。

後半の実践はMさんとペア。Mさんとは何回か前の研修会でご一緒させていただき、打ち上げのときも横に座って悩んでおられることを聞かせてもらったことを覚えています。その頃は私も勉強し始めでしたので、ひたすら”聞く”を意識して、勉強させてもらいました。
今回も先に聞かせてもらったのですが、長く悩んでおられたことが、ある言葉をきっかけに氷解し、今までしんどかったことから開放されたというお話。見た目の関係は変わらなくても、その関係の距離感の原因がわかったことで、違った形でその関係を過ごしていけるということでした。その気づきの所もよく判ったのですが、それよりもその喜びがじんわりと伝わってきました。
あとから振り返りながら感じていたのですが、その喜びを受けて一緒になって嬉しくなってくる…これが”共感・受容”なんだろうか?その私の方のうれしい気持ちを、素直に「私も嬉しいです」と、感情を出す聞き方をしていたことが”純粋性”なんだろうか?それともただクライエントの感情に巻き込まれているだけなんだろうか?
理論として勉強していることと、この身に起こったことを照らし合わせています。次の勉強会などで深めてみたいところですね。

交代して私がクライエントになったのですが、このブログの最初にも書いたしんどさを話しました。話すことで、こだわっている部分はハッキリしてきます。「あぁ、やっぱりここが自分のいちばんだいじにしたいことだ」と。しかし、問題解決ではないんですよね。居所の確認。
「どうしても言いたくなったので」ということで振り返りのときにMさんが少し「助言」をくださいました。自分の中では「判りきっている」ことではありますが、こうして外からそのことを聞かされると、少し背中を押してもらったような気持ちになります。
自分ひとりのことだと、背中を押されて一歩踏み出すこともあるのでしょうが、まだ動けないままの私がいますね。
でも、Mさん、ありがとうね。

冬期研修会 5回目

2007-02-15 00:37:45 | ミニカウンセリング
先週の研修会だけど、ブログにできずにいました。
忙しかったというのもありますが、気持ち的に「意欲がそがれている」時期だったので、ここを含めていろんなところでの書き込みをあまりしない期間でしたね。

ちょっと気持ちが復活してきたので、思い出しながら書いて見ましょう。

逐語録検討はクライエントのWさんの話でしたが、職場から遠いところに自宅があるので、そのしんどさを何とかしたいという気持ちを中心に話されていますが、その自宅にあるこだわりの部分がちらほらと出てくる話でした。そのちらほら出てくるところを聞いてあげればいいかなと思って聞いていたのですが、カウンセラー役のIさんは「もっと理解したい」という気持ちからか、Iさんの気持ちでレスをしていかれているようでした。後半でその「ちらほら出てくる」ところに引き戻された感じがしたので私としては「あぁ大事なところも拾ってあげられたかな」という気持ちでした。先生としてはそれ以前にカウンセラーが自分の気持ちで進めて行ったところを問題にされたかな。こういうところに厳しさを感じたのですが、私自身の居所がまだ研修に乗って来ていないのかもしれません。
まぁ、自分の足りないところが見えてくるからこそ、研修の意味がありますからねぇ。

後半の実践はYさんとペア。
内容は書きませんが、最初は私がカウンセラーで聞かせてもらったのですが、結構ご本人にはシビアな話題。話としてはアドバイス混じりに聞いていけば色々話もできるだろうなという「おせっかい好きの私」の面もあったのですが、ここは聞くに徹していたように思います。その流れの中で、ご自身は別の問題だと思っておられた、以前から持っておられる問題が、今回の話題にもつながっていたという気づきにつながられたようで、クライエント自身の気づき・成長を待っていられたのじゃないかなと。
変わって私がクライエントで話をしたのですが、ゆったりと聞いてもらえたのであちこち揺れながらもこれがテーマかなって言うところにたどり着けました。
Yさん自身も「ちょっとなれてきて、今迄で一番上手く聞けたかもしれない」とおっしゃっていましたが、私もそう思いました。

気分が落ち込んでいた分、力をいれずにすごせた日のような気がします。

冬期研修会 4回目

2007-02-05 00:25:00 | ミニカウンセリング
やっと研修会に参加することが出来ました。久しぶりです。

会場に入ると、見慣れた顔、久しぶりの顔、研修会では初めて合う顔(法座ではおなじみですが)…輪の中に帰ってきた感じが嬉しかったです。

今期の研修会には初参加ということで、一言話する時間をいただきました。すでに何を話したか忘れてしまいましたが、ちょっと緊張していることと、参加できた喜びを話したように思います。毎回参加しているので、参加の動機などを話す事はなかったですね。

続いて、逐語録の検討。
真カ研のミニカンには初参加のYさんがクライエントでTさんがカウンセラーの録音。Tさんの関わり方は良く知っているので、久しぶりに検討するブランクに違和感なく、クライエントの気持ちに集中していた気がします。
ただ、自分としては結構ポイントを押さえられていた気がしていましたが、M先生の指導とは少しズレがありました。具体的には、沈黙をじっくり待ってからまとめてレスしているカウンセラーの態度に共感した私ですが、もう少し早くレスしてあげた方が良いという判断でした。
じつはそのときちょっとびっくりした感じがあって、いつもより厳しさを感じたのですが、同時にTさんに対して次のレベルへのステップアップを求められているのかなと感じました。それは私にも求められるものだろうなと。
そうすると、その厳しさにむしろ嬉しさを感じ、ある程度の習熟をしていると思っている私の気が引き締まりました。

スタートが遅れて、残り回数は少ないですが、テーマがハッキリした気がします。自分の逐語をまだ取っていない段階で、この気持ちになれたのは良かった気がします。

後半はミニカン実践ですが、今回はSさんとペア。
私自身、この回の前日までかなり気持ちが揺れていたので、ミニカンで1対1で向かい合うことに不安があったのですが、Sさんとは「どういうふうになっても大丈夫」という安心できる関係ができているので「なすがままに」任してカウンセラー役、クライエント役を出来た気がします。
カウンセラー役が上手く出来ていたかは不安ですが、話したい事を持っているSさんの話を聞くだけの時間だった気がします。
私の方は、もう不安定のまま言葉になるものをただ外に出していくだけの作業でしたが、心地よく出さしてもらっていました。
振り返りで、私の表情が和らかだったと言っていただき、自分でも気がつかない楽な状態でいられたんだなと。その一言でほっと出来た気がします。

研修会が私にとって大事な場だと再確認できた日でした。