お正月の東京は、味わいあるよ
と
お伝えしましたが、
その味わいを たのしむのに
「最適の場所」は
ズバリ
「寄席」かと ぞんじます。
しわす(師走)から、小正月まで
「寒風吹きすさぶ街の中、
寄席の前を通ると、
あったかい笑い声がその奥に聞こえる」
と
うちのチットなどは言います。
「マッチ売りの少女」みたいな話だな・・・
<三が日の新宿末広亭>
去年のくれに
ダンシ・シショウ(立川談志師匠)がお亡くなりになったこともあり、
世は
「談志追悼・落語ブーム」
ダンシ・シショウはのぞんでないのに、
一部
「談志神格化」をはかる ブスイ(無粋)な向きも
ありますが、
なんとなし
らくご界全体にも、追い風ふいてる 年の明けに
らくごファンやってるクリン一家も、よろこびます。
ただ
こうなっても、ヨセに来る「ご新規さん」は少ないのが
クリンとしては
はがゆく思えます。
テレビで見る「高座」は、味わいこそ伝わるけど、
なぜか
ビックリするほどつまらない時 多いのに、
ヨセの芸は
おかしなくらい・おもしろい
きょりかん(距離感)や、
リズムのモンダイもあるのでしょうが
ヨセでしか出会えない「噺家」さんたち
たっくさんいて、
その人たちの、チョーチョーハッシ(かんじ:丁々発止)が
何時間もくりひろげられる・一大えまき(絵巻)
それをお客さんは
ビールやおつまみ
お弁当片手に、たのしむのです。
その
ツウ(通)のお客さんの気ままなわらいは
時として
「芸」よりも、タッシャです
「古典落語の名作を、名人芸でしかきかないような
落語好きも、世の中たくさんいるけれど
そういう人に、一度
川柳川柳(かわやなぎ・せんりゅう)の芸でも見せて、感想を聞きたい」
というのが
チットのいけんです。
「奥が深そう」に見えちゃって、
「酸いも甘いもかみわけた、シブイ大人になってから行こう」
と、
二の足ふんでる人いたら
とりあえず すぐ行きなって
せかしたい
「末広亭」(おにいちゃんすいせん)や
「浅草演芸ホール」(チットすいせん)では
日夜
若手・ベテラン・女流・講談・曲芸・奇術・・・と
さまざまな
おどろきのワールドがくり広げられているのです