「光源氏」の近くに
いながらにして、
ゲンジの女に ならなかった
美女の一人に、
たまかずら(かんじ:玉鬘) も いました。
玉かずらは、
ふとした めぐり合わせで
ゲンジの「養女」になった
若き女子ですが、
本当は
ゲンジの親友・「頭中将」の 娘です
(お母さんは、あの「夕顔」)
母よりも
そうめい(聡明)だった
玉かずら。
ゲンジのもとで 大切にされ、
大々的に売り出されたため
貴公子たちに モテモテで、
大人気に なりました
(ちょっと わずらわしい・・)
と
思っているのですが、
玉かずらに こがれる男たちは
「庇護者・光源氏」に
とりいります
すでに、35さいになっていた
光ゲンジは、
若い貴公子の
ソワソワっぷりが
おもしろくて・たまらず、
ホタルの光で
垣間見せたり、
帝に
ちょっとだけ・会わせたり、
手のこんだ えん(演)出をして
エツ(悦)に入って・いました
求こん(婚)者の一人によって、
強引に
うばわれて・しまいます
玉かずらに
恋狂いしたのは、
ぶこつ(武骨)な 子もちオヤジ、
「髯黒の右大将」。
この人は、
思い余って 邸に忍び込み、
てごめに してしまう という
「既成事実婚・作戦」
に
打って出たのです
(・・・しまった)
と
くやしがる、
光ゲンジ。。
いちばん・ショックをうけたのは、もちろん 玉かずらでしたが、
苦労人で
芯がつよい 彼女は、
「ひげ黒の妻」としての うんめいを 受け入れ、
みずから
ひげ黒の子どもの めんどう(面倒)を見、
自分も
いっぱい 子を産んで、
「髯黒家」 を
もり立てて いくのでした
(※次回は、女三宮です)