亡くなった日に「桜桃忌」の名がつく、さくらんぼ作家・だざいおさむ(太宰治)・・
彼の手になる・「最高の桜小説」といえば、、
『葉桜と魔笛(はざくらとまてき)』でしょう
(※うちのチットが高校生のころ、国語の教科書で出会った、乙女小説です)
~甘ずっぱい・ストーリー~
日露戦争中の1905年、
島根県のあるまちに住む主人公(ハタチの女性)には
病気の妹が いました。
18歳になる妹は寝てばかりでしたが、
どうやら病にたおれる直
妹の部屋から、男性が送ったラブレターを30通も見つけてしまっ
お姉ちゃん(主人公)は、
妹がもう処女じゃない、ということを知って
ドキドキしながらも、
(・・この子、病気になったから捨てられたんだ。)
と、
妹を ふびんに思いました
そして、一計をあんじます。 別れた男になりすまして、妹にラブレターを書いたのです
「
ごめんね、僕が弱かったばかりに、、君は全然悪くない。愛して
」
って 書かれた、
なぐさめのラブレター・・。
余命いくばくもない妹は その手紙を読んで、、
(以降ネタバレなし)
若々しく、せんさいな、桜の花のごとき小さな物語
これを、
男性が、
しかも、太宰治みたいな人が書いたという事実は
何か、ステキないたずらでしょうか、、 どんなに・こわれた「毒男」でも、この作品のつくり手であるかぎり、
太宰のつみ(罪)は
すべてゆるされる・・「
4月の教室で、気持ちよく読んだのを ずっと忘れない。」
って、
うちのチットが 言ってました
【おすすめ度:】
(※次回は歌野晶午の、『葉桜の季節に君を想うということ』をレビューします)